バックナンバー(1999.1)


 

(1999.1.5掲載)

マ・スターズ

 明けましておめでとうございます。今年もよろしく。

 さて去年の暮れに掲載できなかった話から書こうかな。話は忘年コンペのことになるんだけど、このコンペは1982年から始まったんだ。もう15、16回目かな。で確か前にも書いたけど、マスターズをもじってマスタードトーナメントっていう名称だったんだ。

 でついに15回を過ぎたから、マスタードトーナメントからマスターズトーナメントに変えたんだ。でも本家のマスターズに対して非常におこがましいから、“マ”で点を打って“スターズ”、要するにマ・スターズになったわけ。

 日本語風に書くと、マっていうのは真、でスターズっていうのは星達って書く。星がスターだから、星達にしてスターズになると。“真星達”っていうふうに書くわけね。「真の星達の会」、で英語にするとマ・スターズと。なんだかややこしい名前の付け方だねぇ。でも大盛り上がりでよかったよ。

 そのコンペでは前夜祭があるんだけど、一人一人が持ってきたものを、これ欲しい人いますか?って聞いて、あっそれ欲しい欲しいって言って手を上げて、でジャンケンポンでその賞品を勝ち取っていくっていうのが恒例なんだ。ただ品物を取った人は次はもう手を上げられないと。全員が1品ずつ出したら、ちょうど全員に行き渡るでしょ。

 まあ基本的にそういう感じでやってるんだ。で、前回の時はHビデオを持ってきた人がいたっていう話を去年書いたけど、今回は・・・続きは次回書こう(笑)


(1999.1.7掲載)

怖くて飲めない

 忘年コンペの時、一人一人品物を持ってくるわけだけど、その中にね、今年はバイアグラを持ってきた人がいてねぇ(笑) もうね、声を大にして言っておくと、西遊記ではもうおなじみの神戸の吉田マー坊、吉田正治君(笑) インターネットでしっかり全国に名前を売るようにしちゃおう(笑)

 これがほんっとにね、お前はバイアグラなんか死ぬまで要らないぞっていうような人でねぇ、歩く人間バイアグラと言ってもいいかも(笑) その彼がバイアグラを持ってきたわけ。2錠か3錠か忘れたけど。

 でそれで、手を上げて、ジャンケンでそれを勝ち取ったのがなんと・・・鈴木亨だったんだ(笑) 誰がどう考えてもバイアグラ要らないだろうっていうやつが持ってきて、バイアグラ要らないだろうっていうやつが手を上げて持ってったっていう・・・ほんとに最悪なんですよ。でも、その中の1錠を分けてもらったんだけどね(苦笑)

 亨くれぇ〜とか言ってもらったのはいいんだけど、これが怖くて飲むに飲めないんだよね、結局(苦笑) これで朝元気でもなくなってきたら・・・そうねぇ、1カ月朝ぜんぜん元気ないよっていうふうにでもなってきたら、そんときはちょっとまあほんとお試しっていう感じになるんだろうけど、いやぁ結局なんかもうお守りみたいに持ってるだけっていうかね。

 でまあその忘年コンペが12月16日だったんだけど、21日にミズノの忘年会が大阪であったんだ。でその忘年会行ったら、なんでか知らないけど、亨まだポケットに持ってたんだよね。で、亨それ飲んだ?って聞いたら、いや飲めない飲めない、そうだよなぁなんか飲めないよなとか言う話になってね。まあみんなにみせびらかすだけみせびらかしたっていう感じだったね。

 そんなこと言ってるうちに、今年から売り出されるっていう話だから、ぜんぜん希少価値はなくなっちゃうんだろうけどね。


(1999.1.10掲載)

家族で映画鑑賞

 お正月の元旦というのは、去年まではずっと教会だったんだけど、今年は教会の宣教師がちょっと体調悪いんで、まあお年もお年で93歳で、もう今年きついっていうんで、教会へ行くのはやめにしました。

 毎年教会終わった後に家族で東京へ出て、映画見に行くのが習慣だったんだけど、今年はうちでゆっくりして、それから映画行こうかっていうことで映画観に行ったんだ。で「アルマゲドン」を観ました。

 今年の元旦は映画の感謝デーっていうことで安かったんだ。1人1000円。チケット売場で指定席お願いしますって言ったら、今日は感謝デーなんで指定席ないんですっていうわけ。だから並んで入ったんだけど、いやぁアルマゲドンはすごかったよ。2時間ぐらい待ちだったからね。待った待った。

 指定席っていうのは1つ難点があって、ちょっと後ろ目なんだよね。だから画面がちょっと遠い。ほんとは指定席の席はあんまりいい席じゃないんだね。ほんとは指定席の最前列のところからだいたい、そうだなぁ10メートルぐらいスクリーンに近いところがいちばんいい席だね。

 で前方のほうに並んでたから、そのいいところで見れたんだけどね。雅生達とかもうみんなで、これ後のほうだったら挫折して帰ってるよなぁなんて話しててね。まあいい席取れたしよかったよかったという感じ。大迫力で観れたね。

 夜は帝国ホテルと有楽町の映画館の間の、ちょうど線路が通ってるところがあるんだけど、その下にいくつもレストランっていうかな、食べるところがあるんだ。そこに広島風お好み焼き屋さんがあって、そこで食べて帰ってきたんだ。なかなかおいしかったよ。


(1999.1.12掲載)

危なかった危なかった

 今年は2日が練習初めで、3日には東松苑にゴルフに行ったんだ。僕と雅生と雅生の友達と友達のお父さんの4人で、大人チームとヤングチームという形で対戦したんだけど、まあ辛くも逃げ勝ったというところだね。やっぱり片方は若さがもろに終盤出てしまったという感じだったね。

 最初のハーフで雅生が4アンダーだったんだよ。で僕が1アンダー。でも後半は僕が2アンダーで回って、トータルで3アンダー。片や雅生はというと、後半出だしの1番でバーディ取って5アンダーだよ。

 で2番、3番パーパーで、4番ボギー打って4アンダーになって、そのままずっといって、7番で・・・7番がダブルパー(笑) 8番ダボ9番ボギー。これで辛くも1ストローク差(*1)で勝ち取ったと。うん、危なかった危なかった。

 4、5日は練習して、6日はちょっと米山君のところに行って、で7日に帰ってきた。今年の正月はこんな感じだったね。

 トレーニングのほうはもうずっと続けてるんだ。シーズンオフだからといってもやることはすごい多いね。基本的にはシーズン中にやってることの3倍増しって感じかな。そうやってれば、シーズン中3分の1になっても続けていくことできるからね。

 やっぱりトレーニングはシーズン通して必要だし、例えばシーズンオフ、夏場のキャンプだとかいう形で分散させるよりも、こうやって続けるほうが遥かに効果的だっていうのがトレーナーの意見でもあるし、じゃあその通りやりましょうっていうことでやってるんだ。

 去年も8月ぐらいからやってた効果っていうのが、ほんと最後に出てきてて、やっぱり太平洋とかフェニックスとかカシオとかずいぶんよくなってきたんだよね。じゃあそれを、そのままもうちょっとメニューを増やしてもらってってことでやってるんだ。

 

(*1) 雅生君の友達親子の差を足しての数字です


(1999.1.14掲載)

まだまだ人気が高い

 みなさんにいただくメール読んでると、意外と多いのがTNどうなるんですか?っていう話なんだけど、日本で作っていたTN自体っていうのは前にも書いた通り廃番になりました。生産中止というのかな。

 まあミズノとしても、要するにビッグMとT-ZOID、基本的にこのへんにしっかり力を入れて、これを充実させていくということで、選手、それから会社の製作スタッフすべてでやっていこうっていうことになりました。

 ただアメリカではTN87の向こう版のMP-29、それからちょっと改良版のMP-14、このへんが非常に好評で、生産を中止して在庫がなくなるような感じでうまくいったなと思ったら、また新たにオーダーがどんどん来てるっていう状況だね。うれしい悲鳴というか、まだまだ人気が高いというか、そういう状況が続いてるんだ。

 まあこれは1つの分析なんだけど、向こうのプロ、ツアープロ自体がやっぱり70%以上スチールシャフトを使ってる。向こうのアマチュアの人もあんまりカーボンにこだわってない。市場もまだスチールが多いということで、スチールのシャフトを装着するということを考えると、まだまだTN87系っていうのは、十分時代遅れじゃないクラブなんだよね。

 ただ日本人の気質っていうのは、相手が7番だったら自分は8番アイアンで打てたらすごくうれしいとか、そういう優越感にひたる民族っていうところがちょっとあるんだよね。そうするとカーボンシャフトというような選択肢になっていくんだね。


(1999.1.16掲載)

カーボンを装着すると

 なぜカーボンっていう選択肢になるかというと、ヘッドの大きさにも影響が出てくるんだね。日本人の気質っていうのを書いたけど、そういう優越感にひたりたい場合にはシャフトを長くしたいし、例えばアイアンで半インチとか、あるいは1インチ長くする人もいるだろうし、そうなってくるとヘッドも大きくできるわけだね。

 で、仮に長くしなくてもヘッドを大きくできるっていうことは、スィートスポットを広くできるんだ。ただし、スィートスポットを大きくするようにヘッドを大きくしてしまうと、総重量が重くなってしまうから、どうしてもカーボンのほうがいいという人が増えてくる。

 でカーボンシャフトを装着するとなると、TN87のヘッドでは小さすぎるっていうふうになってくるんだよね。スィートスポットも今のキャビティみたいに広くないわけだから、難易度が高い。逆に言えばうまく打てる人は、一回味を覚えちゃうとそれのほうがいいっていう感じになるんだね。

 例えばラーメンだとあそこのラーメンがうまいんだよとか、カレーライスだとあそこのカレーがうまいんだよっていうような、そういうこだわりがちょっと出ちゃうね。

 まあ話は戻るけど、TNに関しては日本国内では基本的には生産はなくなったと。でこれが再度作られる可能性は99%ありえないね。ただ今でも注文によるオーダーは受けてもらえるらしいです。で現実にTN87がオーダーされれば作ってくれるということで、現場サイドはやってるみたい。

 東京にワークショップっていうのがあって、まあそこはオーダーとか受け付けるんだ。でプロがいつもそこに行ってクラブを改良したり、手直ししたり、あるいはプロの修理工場みたいに使うんだけど、こないだそこに行った時に、あれぇこれ87あるじゃないって言ったら、たまにまだオーダーかかってきて作ることがあるんですよなんて話をしてたね。まあそんなこんなでTN87に関しては、そういうところかなぁ。


(1999.1.18掲載)

スチールをカーボンに替える

 クラブの話を書いてたらちょうど質問が来てたんで答えてみましょう。中村真二さんという方からいただいたメールにあったんだけど、ダイナミックゴールドS300が付けてるんだけど、要するにスチールからカーボンに替えたいということでアドバイスをお願いしたいというおたよりだね。

 実際に今、世の中には何百種類に等しいカーボンシャフトが出てると思うんだ。その中で、当然自分が使ってるのはミズノしかないし、さらに言うとミズノの中でも、特にプロ用に作られたクラブのシャフトしかテストしてないから、どのシャフトが合うかというのははっきりいってわからないね。

 ただ、スチールがついていた元々のクラブにカーボンシャフトを付けたら、同じ長さで仕上げた場合にはとてもとてもバランスが出ない。要するにものすごく軽くなっちゃって、例えば・・・子供用のクラブや女性用のクラブみたいになってしまうっていうことがあるんだね。

 やっぱりヘッド重量があって、それに対してシャフトの重量っていうのが出てくるから、逆に言えばこのぐらいのシャフトでやりたいからヘッド重量がこのぐらいになるとか、スチールシャフトのこれを付けたい、じゃあだいたい何グラムぐらいのヘッドにしなきゃいけないとか、そういうふうな計算で今の各メーカーはクラブを作ってるんだ。

 逆に考えると、カーボンが付いてるクラブにスチールを付けたら、めちゃくちゃ重くなっちゃうわけ。これはもうぜんぜん重くて重くて振れないような状況になっちゃう。

 だからまあそういうことから考えると、できればそのクラブは買い替えたほうがベストだね。ただあえて、その常識に逆らってアドバイスするとすれば、一つにはトルクがスチールに近い、だいたいダイナミックゴールドだったら、2.2、2.3、まあ2〜2.5ぐらいの間のトルクの、中調子から手元調子の間のシャフトで、重量はできるだけ重たいような、まあできるだけスチールに近いようなカーボンシャフトを選んでいくのがいいかなっていうふうに思うけどね。


(1999.1.20掲載)

カーボンは楽か?

 前回の続きをもうちょっと書くと、スチールに近いカーボンシャフトを探して、全クラブ取り替えて装着するっていうのは、けっこう予算っていうか費用もかかるから、今のそのダイナミックゴールドS300が付いてるっていうクラブは、それはそれで残しておいたほうがいいと思うんだ。

 だから他の読者のみなさんにも言えることなんだけど、カーボンだから楽だっていう考えはあまり持たないほうがいいかも知れない。なぜ海外のツアープレーヤーがあそこまでスチールシャフトを使ってるのかと言えば、やはりそれだけの理由があるんだね。

 僕自身の考え方からすれば、カーボンシャフトっていうのは直線的にボールをピンに打ってくのはいいんだけど、例えばこういう球筋で、あるいはこういうふうなっていう、まあ左から右へ曲げたり、右から左に曲げたり、あるいは高さをコントロールしたりとか、あるいは100ヤード以内からいろんなタッチを出そうとかした場合にやっぱりスチールのほうが自分としては楽なんだよね。

 まあ50歳過ぎて、それこそ60歳を越えるっていうような方だったら、それはもうカーボンでもいいだろうし、それについてはなんの反対もないだけどね。でもできれば、そのダイナミックゴールドS300使って、それをもうちょっとがんばって練習してもらえないかなっていうのが正直なところだね。

 おたよりで答えられるような質問があったら、ゴルフの質問があったら、ぜひどんどん送ってください。まあ、気が向いた時に答えますから(苦笑)


(1999.1.22掲載)

新ミズノプロ

 僕が今使ってる新しいミズノプロは、今年5月に製品として出ていくっていう話を聞いたね。はっきりいってキャビティを使った感じは、なんて書いたらいいだろうなぁ、こんなにまっすぐ行くの?っていう感じかな。そのクラブで打った打球は風に非常に強いんだ。横風とかに非常に強い、アゲンストにも強い、それが第一印象だね。

 クラブってのはやっぱり自分の手だと思うんだ。だからその手に違和感があったりするっていうのがいやなクラブっていう感じがあるんだけど、今度のはもう違和感ないね。

 1つのクラブを0から作るっていうのはほんとに難しいんだ。例えばTN87が名器だ名器だって言われてるけど、TN87っていうのはベン・ホーガンのパーソナル、このパーソナルが元のイメージだから、結局イメージの原型はあったわけだね。

 ところが一昨年の春先からやってた新しいモデルっていうのは、イメージが0のところからだったから、そういう点で苦労してたところがある。まあ自分のクラブを作ろうとして、いろいろ試行錯誤してやってきて、で完成間際になって急にまたT-ZOIDになり、ビッグMになりっていうことになった。

 それはもう1つ、やっぱりミズノとしてのミズノプロ、ミズノプロのフラッグシップであるビッグM、あるいはそこにほんとにミズノのプロ全員の賛同というのか、OKが出ないと、やっぱり納得がいかなかったというのかな。だからぜひ中嶋プロもこのビッグM頼みますよっていう感じがあったんだね。


(1999.1.24掲載)

やくざの知り合い!?

 1月18日に神戸の吉田マー坊君からメールがきてたね。まったくねぇ、このK組長っていうのはいったいなんなんだって(苦笑) マー坊に詳しく説明しろと(苦笑)

 僕はもちろんこのK組長っていう人の正体は知ってるんだけどね。まったくこんなことを書くと「中嶋ってやっぱりやくざの知り合いがいるんだ」ってことになっちゃうよね(苦笑)

 まあもしマー坊が西遊記を見てるとしたら、正確にこのK組長の素顔を出すように。だいたいねぇ、北海道在住のTさんにおいしいところを紹介してもらってっていうことも書いてあったし、K組長にも会いたいですって書いてあったよね。もちろんその両方とも僕は名前も知ってるんだけど、まったく身内の話だし、身内で呼び合ってる名前を使ってどうするんだって。バカたれがほんとに(苦笑)

 だ・か・ら、マー坊は頭が早くハゲるの(笑) マー坊はブルース・ウィリスがあと5年か10年ぐらい経った時のヘアースタイルしてるんだ。こう書くとブルース・ウィリスから文句が来るかな? まあ、マー坊にびしっと1回お灸を据えておかなきゃいけないな(笑)

 なんかスキーに行くって書いてあったけど、北海道行ってあんまり羽目をはずすと、あまりいいことは待ってませんよ。北海道から神戸に帰ってきて、ひょっとしたらお医者さんに行かなきゃいけなくなるかも知れないし、痛い注射をされるかも知れないし、ほんとにみなさんに言ってる通り人間バイアグラなんだから、歩くバイアグラなんだから気を付けなさいってことですね。あまり仲間内に迷惑をかけないように(笑)


(1999.1.25掲載)

レッスン3…パター

 いよいよコンペも近づいてきたんで、レッスン行きますよぉ。レッスン3はパターです。絨毯でもどこでもけっこうです。練習グリーンでもけっこうです。パットパットゴルフでもけっこうです。

 いいですかぁ。初めの15分間、グリップの位置を自分が普段構えてるところよりも、ボール1個以上左に出してください。ボールの位置は変えない。スタンスもアドレスも変えない。グリップのトップの位置が、今までよりもボール1個以上左、つまりハンドファーストの形になります。

 そこからその形をキープしたままショルダーで、あんまりリスト使わないで、低くから低く、低いテイクバックから低いフォローへというストロークの練習をしてください。

 これでいい転がりになります。特にパターに悩んでる人、球の転がり方が悪い、カップの近くで切れてしまう、止まってしまう、そういう方に効果があります。これが今回のレッスンね。

 こういうレッスンもいいんだけど、やっぱりこの西遊記のファンの人は現場に来てもらって、トーナメントに来てプロの技術を盗んでください。これは声を大にして言いたい。

 特に練習場。スタートの前じゃなくてラウンド後の練習をじっくり見てると、けっこうプロの技っていうのは意外と見れる。プロのラウンド後の練習っていうのは比較的中身が濃いから、いい物を試してやってるからわかりやすいよ。スタート前っていうのはほんとにウォームアップと調整だけど、終わってからの練習はいろんなことをプロが試してやってるから、ぜひ参考にしてほしいね。


(1999.1.26掲載)

変わらざるを得ない

 最近ややこしいんだよね。あのPGAの問題。まあいよいよ船出をしたけどね。やっぱり実際問題、去年の半ばの頃から、特にスポンサーの人達っていうのは相当イヤになってたというのが事実だから、実際島田さんがそういう危機感を持つっていうのはわかるね。

 でまあみんなで話し合っても、やっぱり自分達はトーナメントプロなんだから、トーナメントがなくなったらもう実際苦しいわけだし、トーナメントでいいプレーをして初めてトーナメントプロとしての生き甲斐を感じるわけだから、トーナメントのあるほうに行こうと。

 だからそういう点で島田さんがもし立ち上げるんだったら、みんなついていくよと。ジャンボはじめね。ジャンボなんかも、世界のゴルフっていうものにますます離されてる、やっぱりその中でこれからの次代世代っていう若い世代が、トーナメントでより力をつけて海外に行くためにも、やっぱりトーナメントというものをもっともっと充実させる必要がある、だから万が一ことが起こった時には、選手っていうのがやっぱり心を決めなきゃいけないっていうようなことを立ち上がった時に言ってたね。僕もまったくその通りだと思う。

 結局僕達はプロになって、ずっとPGAでやってきて、古い年代だよね、もう44歳だから。プロになって23年経つわけだ。そういう中でずっとやってきて、確かにPGAの会員である誇り、PGAの会員というバッジの重さもわかる。でもやはり島田さんが言うように、海外に対してもっともっと追いついていかないといけない。

 トーナメントの資金を出してるスポンサーの人達が、今のトーナメントで満足してるのかっていうと、やっぱり肌で感じるのは、海外のレベルには遠い。現在のトーナメントに関してはスポンサーは満足してない。

 この現状は自分自身も感じるけど、この現状では今のトーナメントで成熟してるわけじゃないんだから、変わらざるを得ないんだろうなっていうのが自分の偽るざる心境だね。

 それはほんとはPGA内部でできればいいし、PGA内部が変わってくれることによってそういう動きになるのがベストだと思ってたけど、まあ不幸にもこういう形になっちゃったわけだね。


(1999.1.27掲載)

全力を尽くしていく

 ツアーについてのもう1つの事実として、トーナメントに出てる会員に対して、よくPGAは一部の強い者達が弱い者を省みないということを言うんだけどそうじゃないんだ。一部の強いプロ達、要するにトーナメントに関わるプロ達に必要以上にって言うのかな、関わりすぎてるのがやっぱりPGAだろうね。

 だからほんとはもっと、他のトーナメントに関係ない3000人のプロ達がどうやって生きていくか、どうやってその畑を確保するかというようなことを、そういう人達ももっともっと知恵を出していかなきゃいけないんだけどね。

 今回のだいたいの成りゆきっていうのは、まあ読者のみなさんもわかるだろうし、ゴルフネットワークなんかを見ててもわかるだろうし、あるいは新聞報道を見てても、このところの流れを見てれば判断つくと思うんだ。普通の人だったらね。

 だからこれは、もうこういう形になってしまったのは不幸だけど、ここからどういうふうにまとまるかっていうことも大事なことだよね。まあ自分達はトーナメントがあるところに対して全力を尽くして、いいゲーム、それからやっぱりスポンサーに喜ばれる、そしてまたスポンサーに愛される、そしてまた海外に対してどれだけいろんな形でその差を詰められるか、そういうことに全力を尽くしていくよ。

 まあ成りゆきっていうのかなぁ、これからの進展具合を暖かい目で応援するつもりで見守ってってほしいね。ツアー自体は、ほんとこれから模索していくっていうことがいちばん重要になってくるし、自分達がどれだけこの新しい日本ゴルフツアー機構、それに対してやってけるか、サポートできるかってことが重要だね。


(1999.1.28掲載)

スライスの原因を探る

 また質問メールに答えてみましょう。なんか質問答えるのがおもしろくてね。冬だからかなぁ。1月20日に山脇さんっていう方からメールが来たんだけど、スライスが直らないっていうのと、冬は寒いから車庫で練習するんだけどどう練習したらいいかという質問。

 まず1つ、スライスが直らないということについて。たぶんまっすぐ構えてまっすぐ打ってるつもりでスライスが出るっていうのがいちばんの本人の悩みだと思うんだ。自分でまっすぐ目標に対して構えて、これでまっすぐ出るのになぁっていうふうに思ってるんだけどスライスが出る。それはやっぱり錯覚という部分が多いから、一度こういう練習をされたらいいと思う。

 まっすぐ立つのはいい。例えば練習場で目標を定めて、目標にマットの線を合わせてもいいし、自分が狙いたい方向に対して目標取ってもいい。どっちでもいいけど、とにかく自分でその目標に対してアドレスした時に、クラブフェイスの向きを時計の針で言うと12時がまっすぐの方向とすると、5分以上、1時間って言ったほうがいいかな、6時−12時がまっすぐの方向とすると、ヒール側が5時でトゥ側が11時、あるいはトゥ側だけ11時っていうイメージでもいい。どっちでもいいけど、とにかく1時間ぐらいフェイスをフックフェイスにするアドレスで構える。

 それで球はどんなに左にいってもいい。どれだけフックしてもいいから、それでまずボールを打ってみる。まっすぐ構えたところからフェイスだけを時計の針で言うと1時間ぐらいクローズにして打つ。これをしばらく、ちょっとやってみてください。

 でそれで打った打球が左にまっすぐ飛ぶようであったら、スイングがアウトサイドインです。自分でまっすぐ打ってるつもりでもまっすぐじゃなくて、カットになってる。もう1つ、1時間フェイスをクローズに合わせてまっすぐ構えてそれで自分でまっすぐ打ったと思って、そのボールがフックする場合、左に回転して切れていく、左にまっすぐでも左にひっかけるんでもなくて、左にフックする場合にはこれはスイング軌道は間違ってないです。

 それぞれの対処方法についてはまた明日。


(1999.1.29掲載)

スライスの直し方

 さてスライスを直す具体的な話をしましょう。昨日書いた最初のケース、左にまっすぐ飛んでいく場合は、スイングを直さなければいけない。それから次のケース、クラブを1時間閉じて打つとフックする場合は、軌道は合っててオープンフェイスになってます。この2つのどちらかをまず調べてみて、クラブフェイスとスイング軌道の関係を自分で把握しましょう。

 でたぶん、左にまっすぐ飛ぶ、最初のケースだと思うんだ。これを修正する練習方法としては、まずフェイスを閉じるのも大切なことだから、そのままきちっとしていきましょう。それでボールとスタンスの間にシャフトを1本、目標より右に向けて置きましょう。ボールとスタンスの中間でいいですから、やや右を向くようにシャフトをセットしましょう。

 でスイング中にこのシャフト線上、このシャフトに沿ってヘッドがインパクトゾーン通過するようなイメージで練習しましょう。基本的に練習するクラブとしては、ピッチングウェッジ、それから5番アイアン、それからできれば低めにティーアップしたスプーンの。これを3本を徹底的に練習してドライバーに移行していきましょう。

 で、後者のケース、球がフックしてしまう人の場合は、フェイスがただ単純にオープンになってるんだから、フェイスの角度を直せば直ります。だから自分でまっすぐっていうのが実際にはインパクトの時にフェイス開いてるんだから、その右に行ってしまう分だけフェイスを自分の感覚よりももっとクローズになるようにアドレスし、そしてスイング中もそれをキープするように練習してください。

 もう1つ車庫での練習についての話は・・・また明日にしましょう(笑)


(1999.1.30掲載)

冬場の練習

 さて、冬場車庫で練習しているんだけど、どういうふうに練習したらいいのかわからないという話ね。車庫でのアプローチ。これは現場を見てないからわからないんだけど、車庫の中に小さなマットなり、ネットなりを張られてやられてるのかも知れないし、あるいは穴の開いてるプラスチック製のボールとか、スポンジ系のボールで練習してるのかも知れない。これはまあどちらかわからないんだけど、こういう練習をしてみてください。

 1本壊れてもいい、あるいは要らないサンドウェッジなりピッチングウェッジなりを使ってください。ボールはゴムマットの上に置きます。人工芝じゃなくて、どちらかというと厚めのゴムマット。でスタンスも同じ高さになるように、スタンスのほうにも同じ高さの分のゴムマットを敷きます。ボールとスタンスが同じレベルになるように足場側にもボール側にもマットを敷きます。

 でそのゴムマットの上から直接ボールを打ちます。なぜかっていうと、ゴムマットっていうのはダフりとかトップっていうのを比較的はっきり手に教えてくれるんだ。だからこのゴムマットの上から練習するようにしてください。

 で、できるだけボールを打って、必ずゴムマットのボールの先の部分に小さな楕円形ができるような、跡が取れるように打ってください。ボールの手前ではなくて、ボールの先に楕円形の跡が取れるような練習をしてください。距離は30ヤード以内ですね。短めの距離を練習したほうがいい。

 まあ相対的に言って、冬場の練習っていうのはそういうアプローチだったらアプローチの練習もあるし、ショットだったらショットもあるっていうような、そういう基本的なところ、結果にこだわるのではなくて、基礎的な練習をたくさん積んでほしいっていうのがアドバイスのポイントです。


(1999.1.31掲載)

ドライバーとアイアンのセッティング

 冬場の練習は基礎的な練習をって昨日書いたんだけど、これは例えば左手のグリップを鍛えたりね。ハンドグリップ強化、バネ式の握力を強化する道具を使ったり、ゴムの軟式テニスのボール持ったりとか、そういうふうにやって基礎的なところを鍛えてください、っていうのがリクエストです。

 さて1月22日の花輪さんの質問も答えてみましょう。アイアンがMS211のダイナミックゴールドR400、ドライバーがT-ZOIDの44インチTiライト63グラムって書いてあったね。で、ドライバーの切り返しがちょっと難しくて振りにくいということを言われてるんだけど、確かにこのセッティングを見るとですね・・・あまりにもドライバーが軽すぎます。

 44インチで63グラムのシャフトっていうのは、使ってるアイアンからすると完全に短くて軽すぎます。一般の方でアイアンR400使ってる方だったら、63グラムのシャフトっていうのは、ドライバーで言えば46インチぐらいのを使わなきゃいけない。だから44インチだったら、重量で言えば80グラム付近のシャフトを装着したほうがいいでしょう。20グラムぐらいアップしたほうがいいんじゃないかなっていう感じだね。

 まあ最低でも10グラム以上かな。鉛を貼る方法もなくはないんだけどね。鉛をヘッドとグリップのところに少しずつ貼ることはできるんだけど、どちらにしても10グラム以上っていうのはなかなか難しいことであって、まあできればシャフトを替えたほうがベストかなっていうふうに思います。

 だけどその前に一度ちょっと鉛を付けて、グリップの下のところとヘッド側に、4グラム4グラムぐらい貼ってみて、それでなんとかできるようだったらそれでいいと思います。それがアドバイスです。