バックナンバー(1998.8)


 

(1998.8.1掲載)

自分のスタイルの再確認

 ここのところ友の会内田さんがよく来てくれるんだ。泉谷が言う話では週に3回ぐらい来るんじゃないですかなんて話。こないだもたまたまあれぇ〜?あの見慣れたランドクルーザーがあるなぁと思ったんだよね。あぁ内田さんだよって(笑)

 来月のバーベキュー大会を月曜日にしたのはちょっと理由があるんだ。火曜日にしちゃうと、僕もちょっと酒が1杯2杯多くなっちゃうんじゃないかなぁと。となると水曜日からがちょっとつらいかなとか思ってね。じゃあ月曜日のほうにしましょうっていう感じになったんだ。やっぱりゴルフ優先っていうことで常に考えていきたいから。

 実は、先週まあ、試合に出ないでたまたま早く帰ってきたんで、西遊記のおたよりのバックナンバーをちょっと見返してたんだ。その中にやっぱりすごく考えさせられるっていうか、自分でもう1回、自分自身のゴルフスタイルを再確認させてもらえるようなメールっていうのや、激励のメッセージみたいなやつがいくつかあったし、あぁそうだなぁっていうのがずいぶんあったんだ。

 やっぱり自分のゴルフっていうのは、自分のスタイルをどこまで貫くかなんだ。自分のスタイルから外れたゴルフをしてもダメだし、自分の持って生まれた物、三つ子の魂じゃないけど、要するにもう小さい時に培った物っていうのはやっぱりそれをとことんやってかなきゃしょうがないわけだね。

 だからそれをバックナンバー見て、あぁこうかこうかっていう感じで、随分いいメッセージを受け取ったっていうかね。ほんとこの場を借りて、そういうメッセージを送ってくれた人に感謝したいね。


(1998.8.2掲載)

手の角度を変えないための練習法

 こないだ左肩痛いから右手1本で練習してるなんて話をしたけど、そこで技術的ないいヒントをつかんだんだ。つかんだって言ったらおかしいんだけど、右手の角度を変えないっていうことを、レッスン書とか、トッププロなんかも言うよね。

 手の角度を変えないでっていうことをよく言うわけだけど、あれ、一般のアマチュアの人に、じゃあその角度を変えないっていうのはどういうことか、またどういうふうな精度で行かなきゃいけないのかっていうのが体験できないよね。

 あれはね、20ヤードから30ヤード以内のアプローチを右手だけでやってごらん。右手1本で。そうすると、あっ右手の角度を変えないっていうのはこういうことなのか、っていうのがよくわかってくる。自分で練習してて、あっこれは一般のアマチュアの人でも、この練習をすると右手の角度を変えないっていうのがわかるなぁと思ったんだ。

 だから左手がだいじょぶな人、まあ僕なんかは今回左肩を痛めてたからできなかったけど、左手でやってもいいね。左手1本で20ヤードぐらいを。そうすると手の角度を変えない、それから左手のリード、クラブをコントロールするっていうようなことも覚えられる。

 練習してて、こりゃいいぞって感じたんだ。文字どおり、ケガの巧妙になってくれれば最高だけどねぇ(笑)

 それからもう1つ、青森に行った時に、バンカーショットのちょっと変わった練習してみたんだ。それはピッチングウェッジとかでバンカーショットを練習する。そうすると、うまく打つにはフェイスを開くことを覚えるし、それからボールのそばに打ち込んでいくことができる。

 要するに、ピッチングウェッジでフェイスをかぶせて、ボールから離れたところからフェイスが入っていったら、ぜんぜん出ないわけだね、ボールは。だから開いて、ボールのそばにヘッドが動いてくるのを、理屈抜きでできるようになってくる。

 これで、ピッチングでうまーく出るようになったら、サンドウェッジなんか楽勝楽勝っていう感じだね。だからみんなが練習するときに、ちょっとやってみたらどうかなということを思ったんだ。


(1998.8.3掲載)

新潟オープンでの話題

 まったくねぇ・・・また、不覚にも予選落ちしてしまいました(苦笑) 2日間で、バーディが9つで、ボギーが9つと1ダブルボギー。ちょっと出入りが多かったね。

 ショットがちょっとね。背筋痛でやっぱり、ボールを打ってなかったからね。前の日の水曜日に少し打てたぐらいなんだ。水曜日に150球ぐらいかな、打てたのが。だからどうしてもそういう点でばらつきが出ちゃったね。

 まあそれは半分覚悟してたんだけど、でも試合行きたかったっていうか、やっぱり自分の場合試合人間だから、少しでも試合行きたいっていうのを優先したね。まあでも決してマイナスには考えてない。それはそれで今度のサンコーに活かそうと思ってるんだけどね。

 そういえばいまね、これちょっと裏情報で流しておくけど、プロゴルフツアーで話題になってる話っていうのは・・・バイアグラの話なんだ(苦笑) バイアグラの話が話題になってるようじゃ、やっぱりまだノーテンキなんだね、みんなね。誰々がバイアグラを持ってるだとか、誰々が試しただとか、そんな話ばっかりだよ(笑)

 でもね、これね、まじめな話で、やっぱり環境ホルモンっていうのがすごく増えてるよね。男性はますます中性化してくるし、女性も中性化してくるような時代だよね。そうなってくるとやっぱり生殖能力っていうのかな、子孫を残していく能力っていうのがどんどんどんどん落ちるだろうね。

 だから今はバイアグラなんて出てるけど、僕が思うのに、もっともっと強いバイアグラが出てくるような気がする。こればっかりはやっぱりアメリカ政府の力でごり押しでどんどんどんどん合法で売られちゃうような気がするね。

 実際もう何十人も死んでるじゃない。それこそ何百人に手が届こうとしてる死人が出てるのに、非合法になってないっていうのが恐ろしいことだと思わない?

 そんなさ、心臓病がある人は気をつけなさいとか、健康な人は使っちゃダメなんですよ、使わなくていいんですよとか言ったって、使うなんていうのは目に見えてるわけだよね。

 まあそういうのが話題になってる新潟オープンでしたっていうことで(苦笑)


(1998.8.4掲載)

風呂わかして待ってます

 そういえば、うちの泉谷とか波場君だとかが、逆に内田さんの家にも行ってんだね。金曜日も一緒に烏山城で回ってたっていう話だね。何々?なんだぁ?あれ?どうしたの?って感じなんだ(苦笑) なんか週に3日内田さんが練正館にきて、3日向こうに行ってるらしい。そういえば、二次会はまかしておいてくれなんて内田さんが言ってたよ(笑)

 一応バーベキューも、まあ奥さんとかね、子供連れてくる人は遠慮なくどうぞ。こっちは人数さえわかってれば、用意とか全部できるから、いちおうその辺はだいじょぶだと思う。そうそう花火大会もあるからね。ちっちゃな花火大会を。

 そういえばおたよりコーナーに小山さんが何時でもいいなんて書いてあったね。いやぁでも何時でも言ってもねぇ。最悪の場合は内田さんちに泊まっていっちゃうとかだね(笑)

 オン・ザ・グリーン会議室では当日ゴルフやってなんて話も出てるけど、結局9ホールでも18ホールでもけっこう帯に短したすきに長しって感じだね。料金も考えるとね。ゴルフ行ってきた人のために、練正館で風呂はわかしておくね。いっぺんに3人は入れる。女性の方は女性の方で別に入るところあるし。練正館って風呂3つあるんだ。

 練正館のグリーンは今、コンディションを整備してるんだ。だからまあ最悪グリーンは使えないかも知れないけど、もしなんだったらアプローチ合戦ぐらいはできる。

 今ね、パターができるグリーンじゃないんだよね。なんてったって直したのが、今年の3月末なんだ。全部作り直したから、結局まだ芽が詰まってないっていう感じなんだ。だから僕自身もパターの練習ができないんだ。いまはほとんどもう遠征先でやるしかないっていう感じだね。でもどっちにしても10分15分とか、15分を3セットとかそういう感じだから、長い時間やるわけじゃないけどね。


(1998.8.5掲載)

声を大にして言います

 試合は今週出て、2週休みになる。でその後KBC、サントリー、全日空、ジュン、日本オープン。東海休んで、日経カップ、ブリヂストン、フィリップモリス、アコム、太平洋、フェニックス・・・まだアコムはわからないんだけどね。東海は今年は休みです。今年はちょっと無理だね。やっぱりそこまで連戦はちょっと苦しいっていう感じ。

 背中のほうはそうだねぇ。まあまあってことにしときましょう。まだちょっと、ドライバーのフルショット続けてると張っちゃうね。フルショットっていうか、ドライバーのショットの練習を続けて、30球ぐらい・・・50球ぐらいかな、やってると張ってしまうかな。

 いま練正館のインターネットが調子悪い調子悪いっていう感じなんだ。インターネットというか電話回線なんだけど。で泉谷だと操作できるんだけど、僕がやると配線を変えなきゃいけないんだ、裏側の。電話線についてるやつを、パソコンのどこかに差し込んで、なんかやんなきゃダメなんだ。

 だからここ最近西遊記が見られないんだ。それがつまんなくてねぇ。早く直してもらわないとね。ほんと、これ声を大にして言っておくけど、NTT、もうちょっときちんとサービスやってよ〜って感じ(笑)

 そりゃあ担当者とか、まあ、いろいろあるんだろうけど、担当者とその仕事の内容で、その得意になるところとならないところってあったりもするんだろうけど、練正館みたいにど田舎で、あんまり使わないところっては後回しになったりするのかねぇ(苦笑)

 NTTの人でこれをもし見てる人がいたら、ちゃんと覚えておくように・・・NTTしっかりしろよぉ〜って(苦笑) いなかもんだと思ってバカにするなよぉ〜(苦笑)

 だってねぇ、内田さんがあんだけ来てくれてんのに、それでこんだけ苦労してるんだから、NTTになんとか腰を上げてもらわないと困っちゃうよ。電話なんかかけても遠いしね。このままだったら練正館の電話料金払わんぞぉ〜。もうね田中真紀子さんだったら、もっとどやされちゃうよ(笑)


(1998.8.6掲載)

ウェートシフトの苦手な方へ

 今日はちょっと技術的なことを今日書いてみようか。ウェートシフトができない人は、スタンスをちょっと狭くするといいね。スタンスを少し幅寄せて狭くすると、ウェートシフトは感じられなくても、体の回転は感じられるから、気持ち狭くしたらいい。

 実は僕もちょっとスタンスを狭くしようかなと思ってるんだ。こないだの練習でまた背中が張ってて、軽く打とうっていうふうにしてたんだけど、スタンスをちょっと狭くすると、より軽く打てるようになったんだ。そうすると背中の痛さがなくなったんで、あっこれはいいかも知れないと思ってね。

 それでハーフショットを少し練習したら、ウェートシフトじゃなくて体の回転の気持ちよさっていうのが体に出てきたんで、これはぜひ西遊記見てる人で、ウェートシフト自分苦手だなぁって思う人に紹介しなきゃなと思ったんだ。思い当たる人は、ちょっとやってみたらいいんじゃないかな。

 例えば脚立を想像してみて。高いところに昇る脚立。あれはその脚を広げれば広げるほど安定するよね。ということは、言い換えれば動きにくいわけ。脚が狭ければ狭いほど上は不安定になる。でも、不安定っていう言葉だから悪いわけじゃなくて、動きやすいっていうふうに考えたらいいよね。

 だから、ウェートシフトが自分は苦手だなぁって思う人は、例えばドライバーで5番アイアンぐらいのスタンスを取ってやってみたらいいかも知れないね。

 これは逆にも使えるよね。逆に体が動きすぎちゃう人は、少しスタンスを広くして、膝を少し曲げておいたほうがいいね。腰の位置を下げてあげるっていうか。けっこうそうするといいんじゃないかな。


(1998.8.7掲載)

ほんのちょっとのこと

 昨日スタンスの幅の調節の話をしたけど、そのぐらいの、ほんのちょっとのことがけっこうプロでも大事なことがあるんだ。でまたその感覚をを同じようにキープするのが難しいんだよね。

 毎回ぴったり同じスイングをするというのは、そりゃあプロでも難しい。やっぱり体調の変化っていうのもあるし、その体調がスイングに及ぼす影響もあるしね。やっぱ体調が変わる、だからスイングも変わってしまう。そういうところがあるね。

 これは、朝と夕方でも違うっていうか、少なくとも動かす筋肉のフィーリングが違う。例えば朝日と夕日っていうのは、同じように地面に対しての角度があるけど、やっぱり光線は違うでしょ。それと同じようなもんだね。

 大気中の水分が違うとか、いろんな要素が加わってきて、光の色が変わるわけだけど、地面に対しての角度っていうのは、例えば朝15度とか20度、あるいは日の出から30分経った時の陽射しの角度、でも日の入りの前の30分の角度とは違うと。体もやっぱり同じようなところあるからね。

 まあ昨日も話したけど、今日はちょっとウェートシフトできないなって朝の練習で感じたら、気持ち狭くしてみたりするとますますいいんじゃないかな。逆に今日はちょっとグラグラしちゃうなっていう時はちょっと広げてあげたりするっていう感じだね。

 それからグリップを日頃から作る練習。これが大切。鏡に向ったり、ボールペン持ってたりしててもいいんだ。ボールペンでもなんでもいいから、とにかくグリップを作る練習をして、左肩を顎の下に入れるストレッチを常日頃からするといいね。右肩もフォロースルーで顎の下に入ってくるように。そういう肩のストレッチっていうかな。それをたくさんやるといいよ。


(1998.8.8掲載)

ほんとうに必要なのか?

 先日トミーチャレンジやった霧降カントリーがよくがんばってくれてね。グリーンもよく仕上げてくれたし、それなりにやはりまだまだ不満点というのは多いけど、いちばん支配人はじめ、スタッフがとにかく全力でやってた熱意っていうのかな。それは敬服できたね。

 でそのトミーチャレンジを見てて思ったことがあるんだ。プロテストについてっていうことなんだけどね。プロテストっていうのは、日本でいつまでこういう遅れたシステムをとり続けていったらいいんだろうっていう、その疑問の投げかけっていうのかな。

 例えばこないだの霧降に智春君が来てくれたけど、まあ智春も前半1アンダーで、後半の出だしインコースで9を打ってスタートしてったんだけどね。それでもまあ後半盛り返してバーディバーディ、4ホールで3バーディ取って帰ってきた。

 で智春は、今年プロテスト落ちたらオメガツアーに行ってくるっていうことを言ってるんだ。オメガツアーに行くっていうことは、当然プロとしていくわけだ。で向こうも主催者推薦だとか、オメガツアーの予選に出て上位に入れば優先して出れるし、まあスポット参戦でもプロとして参戦できるわけだね。

 これを極端にもっと解釈を広げてった場合に、じゃあアメリカツアーのあるトーナメントが智春を出したいといった場合に、彼はプロとして出場することができるわけだ。

 そこで仮に、万が一彼が優勝でもしちゃったらシード選手ということになる。当然彼はアメリカでプロとして転戦していくわけだ。そこにはプロテストっていうものは存在しないわけだね。

 そう考えるとプロテストという物がはたしてほんとうに必要なのかってことになってくると。ちょっと長くなりそうなので続きはまた今度。


(1998.8.9掲載)

片山がいくかなぁ

 いやぁ暑いね。まあ暑いのは好きだけどね。プロテストの話をし始めたところだけど、その前に今週の話をしとかないとね。

 どうもあんまりよく寝れないんだ。ちょっと空調の音が聞こえるとこで、ちょっと睡眠がとぎれとぎれになるもんでね。それはともかくとして。

 いま群馬にいるんだけど、こっちは夕立とかいろいろ雨とか多かったみたいで、フェアウェイがそうとうぬかるんでるホールが多い。ここんとこ天候は、梅雨を引っ張っちゃってるから、コースのメンテナンスはたいへんだろうね。どうも梅雨が明けたとは言えない感じだよね。

 このサンコーというコースはロングホールがチャンスなんだ。ロングホールがチャンスで、グリーンがいまのトーナメントにしてはめずらしくサンドグリーンじゃないから、すごくボールが止まるんだ。だからそういう点ではピンをデッドに狙っていけるホールが多いね。まあラフもそんなに深くはないし。

 最終日は細川が前半おっかければ、なかなかおもしろい試合になると思う。でも片山はけっこういいゴルフしてたね。ドライバーもそんなに曲がらないし、1日で2発ぐらいかなぁ、ラフというか、あぁミスかなっていうのは。それ以外はだいたい狙ったところに打ってる感じだね。

 で片山は今週パターがいいんだよね。6〜7メートルのもけっこう入れてた。まあ最終日バタバタしなければ、彼が行くかなっていう感じだね。でも細川は夏男だからねぇ。どうなるかなぁ。でも夏男だけど、まだ梅雨が明けきってないからね。その辺で問題があるかも知れないね(笑)

 僕のほうは、初日2アンダー、2日目はパープレーで、3日目が3アンダー。まあ、最終日はいい報告するよ。


(1998.8.10掲載)

ゆーしょーじゃーーん!!

 いやぁ眠かった(苦笑) でも最終日は暑くなくて楽だった。汗もかかなかったしね。ほんと過ごしやすかったね、最終日は。

 また最終日も出だしでちょっとひっかかっちゃたんだけどね。1番がチャンスのロングなんだけど、4日間ぜんぜんバーディ取れなくて全部パーなんだ。で最終日もパー。2番が4日間中3日間ボギー。12番も4日中3日間ボギー。特に12番なんていうのは、いいとこ打ってたんだよ、そこそこ。

 結局その3ホールで、のべで8ストロークぐらい損した感じがあったね。ちょっと待てよ。8ストローク足したら17アンダー・・・優勝じゃーん!! もったいない(苦笑)

 バーディを多く取るのがいいのか、ボギーを少なくするのがいいのかって考えると、基本はバーディ多く取ってボギーを少なくだろうね(苦笑) ボギーが多いってことは、それだけやっぱりつながらない要素がたくさん出てくる。でも逆にボギーが少なくてもバーディが取れないっていうのは、その勢いにのれないっていうか、自分自身がイメージを上げていけない。モチベーションが下がっちゃうっていうかね。

 まあでも最終日上がりがバーディバーディでね。いい上がりができたんだ。これで2週間休みになるわけだけど、この休みはちょうどいいと思うな。ちょうどいいっていったら変だけど、その背筋痛の問題とか、さまざまあるから、ちょっとしっかり体のケアとトレーニングと両方やって、そういういい時間としてとらえたいね。

 それを来週の週末、ちょっと土日テレビマッチがあるから、そのへんでちょっと仕上がりをチェックしてKBCに行こうと思ってるんだ。とにかく本人はいたって明るいし、まあまたがんばるよ。


(1998.8.11掲載)

勝つということの難しさ

 片山と初日2日一緒に回ってたけど、いいゴルフしてたね。特にパッティングが。まあ最終日17番のパーパットは、確かに難しいことは難しいよね。あっちのラインからはフックに見えるんだよ。フックに見えるからどうしてもカップの右ふちに狙いをつけちゃうんだろうけど、やっぱりまっすぐ打てないだろうね、あのラインは。

 だから責めるべきはあの17番のティーショットをあっちに打っちゃったってことだよね。やっぱりあれは2ストロークリードしてる人間としては、やっぱり1ピン左を打ってこないといけない。9番ぐらいで打てるわけだから。

 ロングアイアンじゃないからね。9番ぐらいを持っててあそこまでいっちゃうっていうのは、やっぱり右に落としちゃうっていう恐さがあったんだろうね。特に右目にショートしたら絶対池まで戻っちゃうから、やっぱりそれをイメージとして怖がったんじゃないかな。

 あれがのっかってパーだったらなんてことなかったんわけだし、でもそこがやっぱり勝負っていうのはドラマだよねぇ。あそこですんなり勝っていけるっていうのは、よっぽど場数を踏んだ人じゃないとちょっと難しい。

 その昔よく言ってたけど、ファインプレーを、すごいプレーをさりげなくやっちゃうからファインプレーに見えないっていうかね。ただ、なんでもないやつをファインプレーに見せる人もいたんだよ。

 その代表的な人は長嶋さんだね。だからその逸話っていうのはずいぶん残ってるよね。これは簡単だからショートにまかせたとかね。これはちょうど同じように簡単でも自分が取ったら絵になるとか、そういうシチュエーションのは自分がかっこよくやってくとかね。

 そこまで実力があれば、普通のプレーをファインプレーに見せることもできるだろうし、難しいプレーを、玄人が見てファインプレーだなって思うやつをさりげないプレーに見せちゃうっていう、そういうプレーもできるだろうしね。

 だからそういう点では今回の片山君の優勝っていうのは、勝つっていうことの難しさを感じさせたよね。16番終わって2ストローク差ありながら追いつかれてしまった。しかも相手はバーディを取ってないのに追いつかれてしまった。そこんところにやっぱり勝つっていう難しさっていうのを感じたろうね。でもよく耐えたよね。


(1998.8.12掲載)

片山君の15番の戦略

 優勝した片山君は、17番のティーショット、18番のティーショット以外はショットがしっかりしてたね。この点も偉かったね。あのコースで意外と難しかったのが、15番のロングのセカンドなんだ。

 最終組で言うと、細川君のとこからなら届くんだ。彼の飛距離からすれば。ただし、片山君のところは届かない。あの状況で晋呉の場合は、ピンの方向にすごいいい球を打てば届くとは思う。でも右にはOBがあるし、ましてライが左足上がりでなかなか叩きにくい状況だったよね。

 まあティーショットはフェアウェイに打っていった。まあ右のOBっていうのが利いてるし、かといって左のラフっていうのはまたサードがすごく残るからバーディが取りにくい。高崎竜雄選手が3打目をピンに当たりそうな感じでいったけど、晋呉の場合にはあんなのはもうほとんどあり得ないっていうポジションだったよね。

 だからあの右手前のピンの位置っていうのは、グリーンの左サイド、要するにサブグリーン側に打っていって、そこから広めの、要するにグリーンの面が見えるところで、そしてエッジからピンまでの距離があるアプローチを残したい。その作戦通りセカンドを打っていったっていうところが偉かったね。

 だからあのティーショット、セカンドっていうのが、僕は現実的には優勝にいちばん結びついたんじゃないかなと思うんだ。あそこの1打2打3打、そして4打目のバーディパットまで、あそこの内容の高さっていうのがやっぱり偉かったなって思うけどね。

 そこ行くと細川選手の場合は、やっぱり15番の2オンも確かにすごいんだけど、その後のイーグルパットがカップの右ふちを通り抜けてしまった。16番も取れなかった。17番もバーディ取れなかった。18番も惜しかった。要するにすべてが惜しかったよね。

 だからあそこの15番が入ってイーグルだったりとか、17番がぴたっとついてOKバーディにつくとか、そういうものがないとやっぱり、そのドラマの主導権を取れなかったってところじゃないかな。


(1998.8.13掲載)

コースに対する意識

 もうちょっと片山細川のことを書くと、お互い心理的にも五分と五分だったと思うんだ。やっぱりどっちが特別有利っていう気持ちでもなかったし、2ストロークリードしてた片山の場合には、16番終わって2ストロークリードなんだから、17、18番をいかに逃げ切るかに集中してたよね。

 和の場合は和で、やっぱり今年まだ勝ってないし、ここで行きたいっていう気持ちがあったんだろうね。だからこれが一試合でも二試合でも勝ってたら、もっと違う展開になってたんじゃないかなって思うね。

 全英オープンのマーク・オメーラとブライアン・ワッツみたいな、ああいう状況になってしまいそうな感じではあったんだけど、今回はお互いどっちとも特別な余裕がなかったという感じだったね。だからそれがかえっておもしろかったんじゃないかな。

 さて、僕のほうは2週間休んで、その後KBC。芥屋は前は得意じゃないなんて言ってたけど、いまはコースに対して苦手とか得意とかいう意識っていうのはなくなったね。一試合一試合、一打一打、一ホール一ホールっていう考えがけっこう習慣づいたっていうのかな。

 だから逆に言うと以前は、あそこ嫌いだからなぁっていう思いを持って行って、1番スタートの時でも何番ホールの苦手なホールを考えちゃうとか、このコースの何番と何番と何番がやなんだよなぁっていうのがあったわけだけど、スタートする時にそういうふうに考えてたらいけないわけだよね。

 やっぱりスタートする時にはスタートホールだし、2番ホールだし3番ホールだし。もちろん前の晩にイメージトレーニングでコースをラウンドしたりすることはあるけれど、あそことあそこがキーポイントだからなんていうことを考えて、コースに出るようにはならなくなったね。


(1998.8.14掲載)

研修生であるがために

 さて、途中になってたプロテストの話の続きを。こないだの全英オープンで活躍したイギリスのジャスティン・ローズは、自分はプロだって宣言して、次の週からプロとして試合に出ていってるわけだね。

 要するにツアーに出たい人は、ツアーの予選会に出なさい、1次2次3次、地区予選、それから本選の2次予選、最終予選っていうような形で予選をやるわけだ。まあ予選の名前はどうでもいいんだけど。

 で、その予選会の順位付けによって上位50人は試合に出れそうな目安が出るとか、自分は予選会100位だったから試合に出れそうもない、じゃあアジアンツアーに行ってくるわとか、あるいはアフリカツアーに行ってくる、ヨーロッパの2部ツアーに行ってくるとか、こういうふうに宣言でプロになれるシステムっていうかな、それをとることによっていろんなことが考えられるわけだよね。

 じゃあなんで日本は、研修生っていう名前であるがためにプロの試合に出られないんだっていうことになってくると思わない? 変でしょ? プロテストの3次までを通ったらプロだから、4次から今度はツアーの出場の予選会に出なさいっていうことを言ってるわけだよね。

 要するにプレ予選から含めて、プレ予選とか地区予選とかいろいろあるけど、1次2次3次4次5次6次、で6次まで行った人間が、だいたいグローイングとか本ツアーに出れるということを日本はやってる。

 そのいままであったプロテストの役目っていうのは十分評価するし、十分あってよかったシステムだと思うんだけど、いまこういう時代の中で、そのプロテストっていうものが、はたして本当に必要なのかっていうことを考えると、僕は要らないと思うんだよね。


(1998.8.15掲載)

予選結果ゼッケン制

 プロにはツアープロだけじゃなくて、インストラクタープロというのがある。で、インストラクターになりたい人は、インストラクターのテストを受ければいいと思うんだ。

 でもツアーに出てこうという人間は、ツアーの予選会で順位付けをする。要するに背番号をつける。あなたは優先順位1番ですよ、優先順位2番ですよ、3番ですよ、40番ですよ、50番ですよ、60番ですよ、100番ですよっていうふうにゼッケンをつけられればいいわけだ。

 でトーナメントの主催者側が、190番とか250番のゼッケンのついてるあなたにぜひ出てもらいたいですって言ったら試合に出られる。別に不自然じゃないでしょ。主催者っていうのはそんなバカじゃないんだし、主催者っていうのはみんな、そのトーナメント一つ一つを大事にしてるわけだし、当然そのトーナメントを盛り上げようとしているわけだよね。

 だから、実力のないまったく注目もされない、あるいは同伴競技者のプレーに悪影響を及ぼすような、そんな選手を選ぶわけじゃないでしょ。ちゃんとその試合に出て、彼が試合の中で活躍してくれるだろうし、注目を集めてくれるだろうし、それが主催者にとってメリットになると思うからこそ、例えば予選で250番のゼッケンがついてる彼に出てもらいたいというふうに思うわけだ。

 だから極端に言うと、そのプロテストに対してつまづいてる人間が、智春だけじゃなくてたくさんいるわけ。ほんとに多くいるわけなんだけど、その人間達が、仮にテストっていう物がなくて、あるきっかけがもとで試合に出て、好成績を残して、自信につながって、その先ツアーで自分はやっていけるんだっていう自信を持ったほうが、はるかに有意義なことだと思わない? 僕はそう思うんだ。

 で、なんでそれをやらないのかっていうことが非常に疑問だよね。


(1998.8.16掲載)

ツアーの独立

 じゃあなぜプロテストというものがいまでもあるのかって考えると、1つにはそれが有効な財源になってるっていうこともありえると思うんだ。非常に大きな財源ではないけど、でもそんなに小さくもないと思う。

 例えば1人の研修生が、3次のプロテストを通るまでに、プロテスト通って研修を終わるまでに、100万円のお金がかかるんだ。これは恐ろしいことでしょ。プレ予選受ける、1次テスト受ける、そのたびに10万だ15万だ20万だって毎回かかってくんだ。

 でプロテスト3次通った、3次通った段階で、はい今度は入会費だとか、講習費だとか、さまざまを含めて50万近く取られる。だから全部合わせて100万ぐらい取られるわけだね。

 協会にしてみたら、毎年それが入ってくるわけだよね。だから手放さないんじゃないかっていうふうにも僕は思うんだ。

 でもね、そういうことをしてたら、せっかくな有望な芽っていうのが、その研修生の中にも何人もいるわけだよね。そして彼らは、ひょっとして新しいシステムになってくれたら、新潟オープンに出てるかも知れない。あるいはサンコーに出てるかも知れない。

 シード選手がたくさん出なくて困ってる試合っていうのはたくさんあるんだから、その試合に喜んで出そうと。そうしてその中で優勝争いしたり、あるいは優勝したりして、突然一夜にしてスターに、スターにって言ったらオーバーだけど、そのトッププロとして自覚できるっていうのかな。そういう状態、これはいいことでしょ。

 そういうことが起こり得るのに、そういうことをしない。だから非常に僕は、まあ選手会なんかでも随分、PGAツアーの独立っていうことに関してみんなで意見を出して、意見を一致させてがんばってはいるんだけどね。

 なかなかPGAツアーっていうものが、PGAの袖を、要するに腕から離れて独立することができないっていう感じで、それが現状だね。


(1998.8.17掲載)

ツアーとして確立さえしていれば

 ツアーの独立という話が出たところで、ちょっと話がずれるんだけど、ほんとにそれさえ確立すればなって思うことがいろいろある。

 たびたび引き合いに出しちゃうけど、例えばワッツの問題にしてもそうだよね。これは何回も言ってることだけど、同じ人間でありながら全英オープンのようにああいう我慢強い忍耐強いプレーをするかと思えば、ああいうふうに切れてしまうことだってあるのが人間だよね。

 ワッツが海に向ってスプーンで打っちゃった。これは誰が見ても変人的な行為だよ。弁解の余地はない。でも例えばさ、ファーストパットを3メートルオーバーして、お先にってやってしまう選手だっているわけだよね。でもそれは誰もそんなふうには思わないわけじゃない。

 だからなんかこう見てて、これがツアーが確立されてさえいれば、もっともっとツアーとしての独自性、例えばそれに対しての厳しい制裁、ワッツのその件に関しても、事情聴取をしたり、仮処分で例えば出場1カ月停止だとか、3試合停止とか4試合停止とかできるわけだよね。

 そっから仮処分受けて、速やかな、迅速な手順が踏めるんだけど、なんかこう踏み切れない。それがうまく回転しないっていうところに、ツアーとして確立されていないっていう部分が出てるんだろうなっていうふうに思うんだ。


(1998.8.18掲載)

古い遺産

 ほんとになんとか早く、プロテストが要らないようなシステムが確立できたらいいよね。例えばこれから、星野君がプロの試合に出ようとした場合にも、やっぱり3次を受けなきゃいけない。

 ところが彼がひょっとして、日本オープン終わって、自分はプロになりたいって言った瞬間にプロになれたら、その次の週の東海から出ることが可能なわけだよね。新しいシステムにすれば。

 だってそういうことで、欧米ではタイガーやジャスティン・ローズや、他のPGAツアーの多くの選手がやっぱり活躍して、華々しいことをやってるわけじゃない。それをなんで日本は見習わないんだろうなっていう、見習わなきゃいけないなっていうことを非常に思うね。

 霧降でのトミーチャレンジを見てて、有望な選手がいっぱいいるのに、このプロテストっていう古い遺産、もちろん決してそれは昔は悪い物ではなかったんだけど、でも今の時代では古い遺産と言わざるを得ない。その中で3次予選というものに足をひっぱられてる子がいっぱいいるんだよね。

 アジアンツアーの試合で優勝した野上も日本ツアーの資格がなかった。でも野上はそれでもまだ受かったからいいよ。あれであの後テストに受からなかったら、また日本のツアー出れないから、あっちこっち回るっていうふうにしかならないんだよね。

 そんなふうなことを思った、霧降でのトミーチャレンジでした。


(1998.8.19掲載)

長尺には太いシャフト

 こないだのサンコーからドライバーがちょっと変わったんだ。で変わってないとこと言えば、ボギーが多かったってことかな(苦笑) まあでもバーディそこそこ取れるようになったけどね。

 それはともかく、ドライバーが大幅に変わった。新しいT-ZOID Proっていうのに変わって、長さが45インチ。いままでのより4分の3インチ長くなったのかな。総重量が20グラム近く軽くなったって感じで330グラムちょいぐらい。楽だねぇ。やっぱりね、アマチュアの人達がみんなが長尺使うのがわかるよ。

 サンコーで勝った片山晋呉47インチを使ってるんだ。で江連忠っていうプロがいるでしょ。彼が48インチだっていうんだ。でもそれが長く見えないんだよね。

 で、長尺を使う場合にはシャフトは太いほうがいい。シャフトが太くないとねじれが多くなっちゃって、ぐにゃんぐにゃんしちゃう。インパクトした時に、ヘッドがぐにゃっというか、シャフトがぐにゃっとなるというか、頼りなさが出てくるわけ。でもシャフトが太いとけっこう持っていってくれるから、長尺を使う人はシャフト太いほうがいいかも知れないね。いいかも知れないじゃなくて絶対そのほうがいい、だね。

 サンコーで変えてみてよかった。初日はいままで通りの44インチ。シャフトが44インチだから実際は44と4分の1インチぐらいなんだけど、それを使ってた時にちょうど片山と一緒だったんだ。もう1人は川岸良兼

 初日はけっこうまあ背筋痛がまだ少し残ってたから右左ちょっとブレ気味だったで、それもあって長い軽いやつにしたんだ。楽に振れるようにするということで。

 で、2日目に変えてみたら、2人があれ?昨日とぜんぜん違いますねっていうんだ。そんなに違うか?って聞いたら、球が強いですよって。周りで見ててもそういう変化があるっていうことは、やっぱりいいことだよね。


(1998.8.20掲載)

イップスにも様々な形がある

 片山ってクロスハンドなんだ。クロスハンドといっても変型クロスハンドだね。僕もクロスサムっていうグリップしてて、まあなぜそういうふうにしたかなんていう話をサンコーでしてたんだけどね。

 結局片山君も自分の場合も、やっぱり左手っていうものに対してのトラブル、左手の問題があったんだ。それでああいう独特な、その手のグリップなり持ち方なりにしなきゃなんなかったってことだね。

 イップスと言っても、みんな同じじゃなくていろいろあるんだ。例えばジャンボだと、東京倶楽部で日本オープンやった時のビデオ見ればわかるけど、2回仕切り直しした時に、右手をブルブルブルブルってしてた。

 もしビデオでもあったら見てごらん。右手をこうブルブルブルって、手で払うようにやったんだけど、あれは右手のフィーリングが出なかったんだね。でも右手だったらまだいいんだ。

 左手に問題が出てきたら、それこそクロスハンドか長尺か、そういう特別なスタイルにしないと直ってこない。そういう点で同じようにイップスっていっても様々な形があるわけだね。


(1998.8.21掲載)

パッティングスタイルの多様化

 イップスにいろんな形があると昨日書いたわけだけど、例えば風邪にしたってそうだよね。香港ウィルスだとかさ、ロシア型だとかさ、なんかいろんなやつがあるじゃない。流行性感冒。あんなやつでもいろんなところの菌がある、いろんな種類がある。

 それと同じようにイップスっていうのも1つじゃなくてたくさんの種類があるから、自分がどのタイプであるかっていうことがわからないと対処の方法もわからない。

 最近は若い人達でもクロスハンドにしたりしてる。この原因は1つには、それだけ戦いがシビアになったってことがあるね。状況、コースのレイアウトを含めて、いろんなコースセッティングというものがシビアになった。

 それからこの情報化社会で、いろんなテクニックっていうものが、自分がこの場所にいながらにして、いろんな情報を収集できるっていうことも1つの要因だと思う。

 それからもう1つ、これは意外とわかんない要素だと思うんだけど、昔と食生活が変わってるから、やはり、環境ホルモンって言ったらオーバーだけど、そういう食文化の、食栄養バランスによるものも変わってきてると思う。

 これからもっと増えるんじゃないかな。そして、こんな形あんな形っていう感じでいろいろなグリップとかが出てくると思うよ。パッティングはこのグリップだけっていうふうにはこだわらない形になってくるだろうね。


(1998.8.22掲載)

20ヤードのアプローチ

 久しぶりに読者のおたよりのほうの質問にちょっと答えましょう。たまーに答えるだけだから、質問してきた人全部に答えられるわけでもないし、質問してくる人は、自分のを答えてもらえるだろうとあまり期待しないでね(苦笑)

 これは、服部さんかな。20ヤードのアプローチ。えーと体のほう気を付けてくださいと、はーい気を付けます(笑) 質問のほうは20ヤード以内で下半身は固定したほうがいいですかっていう質問なんだけど、まあ20ヤードぐらいの距離だったら、基本的に下半身はあまり使いません。

 足の裏の、アドレスした時のウェートの配分を、どちらかというとキープするようなイメージだね。で例えば右足だったら、右足の土踏まず側の半分に体重を乗せる、左足は全体的に体重を乗っけておく。

 要するに棒立ちで体重が右にあるとあんまりよくないからね。全体的に言うと、やや左目。体重でいうと6:4とかね。そういう形で左目に体重を乗せておく。それで体重を乗せた膝の形だとか、全体を崩さずに腕で振ってく。

 ただこれも、練習場でできるだけ、前に言ったように右手1本とか左手1本とかいうような形で練習すると、もう少し覚えるのが早くなるかも知れないね。なぜかっていうと、下半身を固定すると、腕っていうのは振りにくくなるから、やはり調子を取らなきゃいけなくなるからね。でも調子といっても、下半身を動かせっていうのとはまた違って、ほとんど動かないような小さな動きの中で調子を取るというか。

 それをするには練習場で20ヤードぐらいを、常に下半身と体重の位置を一定にさせて、右手1本左手1本で10ヤード20ヤードの距離を練習すると、非常にその腕の振り方の感じが覚えられるということをお答えしておきます。

 またたまーにだけど、気が向いた時にでも質問に答えてみたいと思ってます。だけど、なんてったって、質問に対してけっこうまじめに答えるから、たくさんあるとたいへんなんだ(笑)


(1998.8.23掲載)

コースから力をもらった

 天気がもう少し夏らしくなってほしいねぇ。今青森にいるんです。また青森ですかって感じ。カレンダー撮影した鯵ヶ沢でテレビマッチがあるんだ。

 この休みの2週間は、練習とかいろんな面で時間が持てたっていう感じだね。でプライベートで北海道も行ってきて、北海道クラシック小樽カントリー回ってきたんだ。

 やっぱりあの日本オープンやった小樽カントリー、やっぱりいいねぇ。特に木が全体的に大きくなったっていうか、密集してきたっていうか。重みがますます出てきたっていう感じだね。

 あぁこのホールこうだったな、このホールこうだったなって、思い出しながら回ってはいたんだけど、なんかコースから力をもらったっていう感じ。やっぱり来年の小樽でやる日本オープン、その時に元気で自信を持ってくるんだよっていう感じで、ゴルフ場からコースから、力をもらったような感じがするね。

 さて今回のテレビマッチが終わったら九州に入って、いよいよまた試合の生活が始まります。

 あっそれから、サントリーオープンの週の月曜日のバーベキュー。ダンロップの子会社のプロ担当の人もバーベキューに参加するって。プロ担当で試合には毎回来てる人たちなんだ。いつも楽しみで西遊記をまず見てっていう人が来たいっていうんでね。だから友の会オン・ザ・グリーンのメンバーだけじゃなくて、違う人が何人か来ると思います。

 子供達は無料ね。グリーンの上だけを痛めないようにしてくれればそれで十分です。グリーンの上は上ってもいいんだけど、走ったり転がったりしなければいいっていう感じ。そーと歩く分にはいい。あと細かなアトラクションも用意しておくんでお楽しみに。


(1998.8.24掲載)

カレンダー撮影秘話

 テレビマッチをやった鯵ヶ沢はコースもいいんだけど、またホテルがいいんだ。ほんと縁があったら、縁っていうか思い立ったらぜひ来てみたらいいと思うよ。すごくスタッフもいいしね。

 僕も日本中あちこちの、まあ全部じゃないけど、日本中あちこちのいろんなリゾートとかも行ったけど、ここはほんとソフト面でもハード面でもほんといいもの持ってる。

 でなんとゴルフが安いんです。ゴルフ、日曜日に行って2万円かからないんだ。ウィークデーで割引クーポン券を持ってると、1万円を切っちゃうんだから安いでしょ。それもすっごくいいゴルフ場だしね。

 ちょっと話が脱線しちゃった。この鯵ヶ沢でカレンダー撮影したっていう話は前にしたけど、そのカレンダー撮影の秘話、裏話を1つお届けしましょう。

 この鯵ヶ沢高原に、小山内さんっていうグリーンキーパーがいるのね。このキーパーがすごいゆかいな方っていうか、ゆかいっておもしろいっていうことじゃなくて、おもしろさだけじゃなくてゴルフの熱心さがある。

 で、カレンダーの撮影終わってからゴルフやったんだ。カメラマンの人と小山内さんと。まあ午後の9ホール回ったんだ。

 で小山内さん4ホール終わって3アンダーだったんだ。同じティから回ってだよ。でのほうはというと、4ホール終わって1アンダーなんだ。でそれからもう、小山内プロですねぇ〜って感じだったわけだ(笑)

 この日、小山内さんすごいがんばってて、9ホールのうち8番ホールまで終わって1アンダー。僕がそこまででパープレー。このままいけば彼が勝ちなわけだね。で最終ホールどうなったかというと・・・それは明日のお楽しみ(笑)


(1998.8.25掲載)

くやしーーーー!

 さて僕が1打負けたまま向かえた最終ホール。このホールはロングホールで540ヤードぐらいある。で、フェアウェイの中央を斜めに、右側からグリーンの左脇までずーと長い距離、そうだねぇ、のべにしたら200ヤードぐらいあるかな。長い小川があるんだ。小川といってもけっこう幅も広い。

 僕のセカンドはダウンヒルのライから240ぐらいあったのかな。スプーンでアゲンストの中をトライして、グリーンの右側のバンカーまで持ってった。ピンはそのバンカーから比較的寄せやすい状況だったね。

 で小山内さんはというと、当然2オンはできないから刻んだわけだ、予定通り。で残り100ヤードのところにちょうど持ってきたわけだね。もう小山内さんとしては予定通りで、しかもそこのライもいい。

 僕は早くいってたんで、グリーンの脇に行って、その100ヤード後方の小山内さん見てたわけ。グリーン脇のバンカーからね。そしたらもう、見るからに緊張してるわけだね。100ヤード離れてても緊張してるのがわかる。

 そこから寄せて2パットだったら、奥さんにも自慢話できるし、子供にも自慢話できるし、もう彼としてはこの1ホールパーでプロに勝てば!っていう感じだったわけだ。

 もう緊張の極致だったんだろうね。緊張の極致、プレッシャー、でテイクバックして・・・そこからなんとバシャ!っとシャンク。シャンクして見事に小川に入って、痛恨のダブルボギー

 もうその時の顔っていうのは、もう仕事も何もかも全部忘れて、ほんとに、くやしーーー!って顔してたねぇ。


(1998.8.26掲載)

芝へのフォロー

 鯵ヶ沢小山内さんは、カレンダー撮影の4日間、ずっとつきっきりでいろいろとやってくれたんだ。このゴルフ場のグリーンキーパーだから、もちろんコースのこともよく知ってる。

 そのコース管理がたいへんだったろうなぁという話を1つしときましょう。芝というのは、朝、日の出とともにスプリンクラーで散水しないといけないんだ。夏場っていうのはね。昼間に散水するとあんまり芝によくない。で明け方に散水するのがいちばんなんだけど、カレンダー撮影してる時、散水はなかったんだよね。

 で撮影の最後に、昨日まで書いたゴルフも終わって、じゃあ明日十和田湖に移動っていう時だったんだけど、朝カメラマンの先生から電話あって、霧が出てるから撮ろうよっていうことになったんだ。で、霧の中に写真を撮りにいったのね。朝の5時に。そしたらコースの中で散水してるんだ。

 あれ?小山内さん散水してたっけ?って聞いたら、いやしてなかったですよって言うんだね。でもその時理由は何も言わなかったんだ。で後で聞いてみたら、わざわざその撮影のために、散水を止めてたんだっていう話でね。

 だからその後の芝に対してのフォロー、それはもうすっごいたいへんだったろうね。見えないところで小山内さんがんばったんだろうね。そういうのを全然おくびにも出さないでやってくれてたわけだね。

 今回テレビマッチで鯵ヶ沢回ったんだけど、グリーンはすっごくいい。芝生の状態はすごくいい。小山内さんよくがんばったねぇって言ったら、えぇあれからちょっとがんばりましたって言ってたね。

 まあ鯵ヶ沢は、そういう名物のグリーンキーパーがいるコースです。


(1998.8.27掲載)

目標は60台

 西遊記のアクセス回数、月数万って前に聞いたんだけど、年じゃなくて月だっていうのがすごいことだねぇ。周りのみんなもびっくりしてる。西遊記って有名なんだねぇ。

 さて九州にいます。いやぁ九州はあっついや。暑いっていうかあったかいっていうか。やっぱり青森とか北海道でゴルフしてきたから、あぁ日本列島って縦に長いんだなぁっていうのを感じたね。

 向こうはシャツの着替えっていうのは要らないからね。ラウンド終わってお風呂入るんだったらシャツ着替えるけど、お風呂入らないんだったらそのまま帰ってもいいぐらいの汗のかき方。汗はかくけど、その汗でシャツが濡れちゃうっていうことはないもんね。常にシャツは乾いてるっていうか。

 話を九州に戻そう。九州、ラフ深いわ。この芥屋のゴルフコースは、今年はちょっとラフが手強い。なかなか。日本オープンとは言わないけど、こりゃまたすごいぞって感じだね。やっぱり去年の優勝スコア見て、ちょっとコースも真剣に怒ったんじゃないのかな(笑)

 グリーンはすっごくいいコンディション。ここのグリーンはコウライグリーンなんだけど、コウライでもここまで仕上がる?っていう感じでいいグリーンだね。

 ゴルフのほうはまずまずですね。気持ーちサンコーの時より、そうだねぇ、ラフが深い分だけ苦労するかな?って感じだね。背中はだいぶいいよ。今回は2週間の休みの後だから、だいぶいいけどね。もうほとんど気にならないね。

 まあ、刻むホールと攻めるホールと徹底的に使い分けてやってきます。中途半端はあんまりよくないからね。初日の目標は、とりあえず60台。うん60台がいいね。とにかくがんばってきます。


(1998.8.28掲載)

ホークスvsブルーウェーブ

 実は火曜日にダイエーホークスオリックスブルーウェーブ試合を観に行ったんだ。まあたまたま火曜日だったし、試合やってるっていうんでね。

 まあ王さんも知ってるから行こうかなと思って連絡したんだけど、王さんは試合の前の練習に行ってるってことで、本人は直接つかまらなくて、話をすることはできなかった。だけど、マネージャーの人がぜひ観に来てくれって言ってくれてね。で、もし早く来れるんだったらグランド会いましょうなんて感じだったんだ。

 ところが当日、練習ラウンドが終わったらもう5時過ぎててねぇ。芥屋から福岡ドームに着くのにやっぱり1時間弱かかるんだね。だからぜんぜん間に合わなくて、着いた時には1-0でリードされてて、うわ〜って感じ。

 でも8回終わって2-1でダイエーが勝ってたんだ。よーしこのままと思った途端に、先頭打者かな、ホームランをかこーんって打たれて、またうわ〜って感じだよ。

 でまたイチローがタイムリー打ってさ(苦笑) あらららぁ〜って感じで、結局もう残念無念で帰ってまいりました。

 席はちょうどネット裏の、左バッターの少し後方中段ぐらいのところだったんだけど、けっこうおもしろかったね。実は僕は、野球の試合を観に行ったっていうのは2回目なんだ。


(1998.8.29掲載)

静かさが違う

 昨日書いたように、野球を観たのは2回目。もう1回は何を隠そう、野茂投手がドジャースタジアムで投げた試合で、没収試合になったのがあったよね。7回だか8回だかにファンがボールを投げ込んだり、火のついた物を投げ込んだりして、すごい試合になっちゃって、審判が何十年かぶりかに没収試合にしたっていう、そういう試合があったんだ。それを観に行ってたんだ。

 その時はたまたまもうそろそろ遅くなったからってことで帰ったら、その後すぐにあったらしいんだ。僕が帰ってものの10分か15分経った時にその事件があったらしくて、没収試合になった。なんていうか、歴史的瞬間を見逃したっていうことだね(苦笑)

 その時もやっぱり2回ぐらいに着いて、席に座った途端に野茂がぱかーんとホームラン打たれちゃって、うわ〜って感じだったんだ。途中で降板したんだったかなぁ。5回か6回まで投げて降板したような気がするなぁ。

 なんか野球観に行くと、応援してる側が負けるような感じだねぇ。あんまり行っちゃいけないねぇ(苦笑) でも久しぶりに観るとおもしろいね。久しぶりって言っても2回目だから、野球のビギナーみたいなもんだけど。

 で、あのね、今回観に行っていちばん感じた違いっていうのは、前回ドジャースのホームタウンのドジャースタジアムに観に行って、今回福岡ドームに観に行って、両者が違うと思ったのは静かさだね。

 あの笛太鼓は向こうにないでしょ。だからピッチャーが投げるシャッという音とキャッチャーミットにパーンと収まる音、それからバットでカーンと打ってく音がものすごくよく聞こえるんだ。でも日本ではその音が全部かき消されちゃうよね、あのラッパと太鼓で。ほんと、出てきた時耳が少し痛かったもんね。

 もうなんていうか、とり憑かれたようなその太鼓と笛と、あそこまでいくともうなんかわかんないよね。1つの熱狂性というか。ワールドカップでもすごかったよね。いやぁ、あれを見たら、日本人は静かでおとなしい民族だなんてとんでもないって話だね。

 でもワールドカップのサッカーでゴミ持って帰ったのは日本人サポーターだけだったらしいね。そういうところは礼儀正しいんだね。


(1998.8.30掲載)

絶対荷造りしない

 やっちまいましたねぇ〜。なんでこうなんだろ。やっぱり・・・いや、もう、とにかくがんばりましょう(苦笑)

 とにかくそうだねぇ、パッティングがよくなってきたのにショットの悪さがある。それを早く直さないといけないんだけどね。いいヒントはつかんでるんだけど、それをやっぱり形にできないところを反省して、秋には結果を出したいね。

 こうね、なんかこう、あっつかめそう、もうちょっとで手が届きそうな・・・っていうような、あとちょっともう少し!って感じかなぁ、はあぁ〜。大きな溜息が出ちゃった(苦笑)

 2日目はお昼過ぎのスタート、12時半のスタートだったから、終わってなんだかんだで5時過ぎちゃうでしょ。朝、ホテルのチェックアウトしてくるっていうこともないし、仮に予選通過が危ない時でも、昔から絶対荷造りをしないで出るんだ。

 例えば初日100位ぐらいでも荷造りをしない。そんなの縁起でもないからね。荷造りしてあると、まあ荷造りしてあるしすぐ帰れるしなんていうふうにどっかで思うかも知れないじゃない。でも荷造りしてなかったら、ホテル帰って荷造りしなきゃいけないから絶対通るっていう感じで、あきらめるっていうことができなくなるしね。

 そういうのが昔からクセで、荷造りしてホテルをチェックアウトして出るっていうことがないんだ。で5時過ぎに終わってそれからホテルに帰って荷造りをして、で空港まで1時間ちょっとかかる。

 最終便は本当は8時半だったんだけど、9時半っていう臨時便があったんだ。で、それに乗って帰ってきたんだけど、それがまた到着が遅れたんだ。なんだかんだいって福岡出たのが10時ちょっと前で、羽田に到着したのが11時15分。

 久しぶりに国内でこんなに遅く羽田に帰ってきたなぁ。予選通ってればこんな思いしなくて済んだのになぁとか思ったね(苦笑)


(1998.8.31掲載)

大きな期待

 ほんとに景気のいい話をしたいね。もうね、がんばってっていう言葉とか、ファンからの言葉だとか、関係者からの言葉だとか、応援してくれる声がすごく体にしみてくるんだ。だからなんとかがんばりたいなっていうふうに思うんだけどね。ここで泣き言を言ってもしょうがないし、くよくよ言ってもらちがあかないし、もう前進あるのみ。明るく明るく。さあこい!って感じだよ。

 先週は日本学生選手権もあって、雅生が出場した。そりゃ勝って欲しかったのはやまやまだったけどね。でもやはり相手は実力者の星野君だし、あるいは近藤君だしね。1年生で、そしてまた日本学生っていう舞台で戦うのが初めてだし、その中でやっぱり最終日69で回ったのは僕は偉いと思う。

 最終日に自分のゴルフをしていけばチャンスがくるから、という言葉を贈ったんだけどね。まあその通りやったと思うよ。69で回ったんだから。パープレーとかね、オーバーパーで負けたんじゃないんだから、やっぱり自分のやるべきことはやったわけだし、その69で回れたってことは、相手を、勝った人間を誉めるべきだろうね。

 雅生は2日目にいったんトップに立ったんだけど、3日目にちょっと1オーバーっていうのがね。近藤君っていう選手と回るのが初めてだったらしいんだ。この近藤君っていうのはどっちかというとスイングが早いタイプなんだ。

 なかなかキレのいいゴルフする選手で、今年の中日クラウンズとかでベストアマ取ってるんだけど、すごいキレのいいスピーディなゴルフをする。やっぱりそのスピード感にちょっとまどわされたところっていうのがあったんじゃないかな。でもまあそれもこれも全部経験だからね。

 近い将来のプロトーナメントでは、今回活躍した星野君とか近藤君とか雅生とかね、その他優秀な選手っていうのがたくさんいるし、この大学生達、あるいはそれに続く高校生達っていうのはすごく大きな期待ができるんじゃないかな。