バックナンバー(1998.1)


 

(1998.1.6掲載)

天下を取った気分

 新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 去年の暮れねぇ、なんだかんだでやっぱ暮れって忙しいんだね。ここの準備するのすっかり忘れちゃって(苦笑)

 それはともかく、お正月ってのは、大人にとってお金が出るねぇ。お年玉が出るわ出るわ。やっぱり元いた研修生だとか、子供を連れて来るからね。まあまだ小っちゃいから、額も小さいけど、自分の子供達ってのはそうもいかないよね。周りに親戚がいないから、親戚に行かない。そうするとやっぱりその親戚の分も考えて親があげなきゃいけないからねぇ。

 いやぁほんと自分が小さい時になんとも考えなかったことが、自分達が高校とかね、そのぐらいの年齢の頃を考えてみると、いざ自分がこういう年齢になってくると親父達は、あぁたいへんだったんだなぁ、とかって思うね。

 まだ子供が小さい時はさ、500円とか1000円とか、まあちょっと大きめでも2000円ぐらいで済むけど、中学ぐらいとかになるとそうはいかんからねぇ。

 そういえばお年玉の平均っていくらなんだろうね。要するにもらう額じゃなくて、あげる額の平均っていうのは。日本人ってすぐ平均が好きだから、平均がいくらだから、自分が多いのか少ないのかって感じなんだろうけど、まったくこれは個人的な価値観の判断なんだろうね。でもさぁ、逆に言えば、むしろ平均なんか出すなよって感じだよねぇ(苦笑)

 僕らが小さい、中学ぐらいの時とかさ、小学校とか中学校の時はもう、お正月がくると世の中を変えちゃうような気持ちになっちゃてたね。いつも小銭が入ってる財布もちゃりちゃりっていう小さい音から、なんかお札まで入ってきて、カポッとこう、財布のチャックが閉まらないぞ!っていうような感じでね。なんかほんと急に天下を取ったような気分になったよ、正月は(笑)


(1998.1.8掲載)

正月は山口で過ごしました

 今年の正月は、なんとなくっていう正月だった。

 今年は元旦の礼拝がなかったんで、4日に教会行ってきて、で新年の礼拝やって。僕のところはプロテスタントで、どちらかというとあまり杓子定規っていう感じじゃないんだけどね。まあよかったよ、お正月の新年の礼拝は。

 僕みたいに出来の悪いクリスチャンにとってはほんと大事な一年の初めだよ。感じとしてはそうだねぇ、初詣みたいな感じだね。逆に初詣は行ったことないんだ。

 中学ぐらいの時にお賽銭を投げに行ったことはあったけどね。それは初詣って言えば初詣なんだけど、別にどこでもいいやって感じで、群馬の桐生の近くで、どこでもいい、神社でもお寺でもあんまりこだわらないっていうかね。

 教会にはお賽銭箱がないからねぇ。教会に行ってそこにお賽銭箱があればそこに投げてやったんだろうけど、それもなかったから。教会ってのは献金だから、だからちょっと違ったけどね。

 でさっきも書いたけど、今年の元旦の礼拝がなかったので、31日1日2日と、嫁さんの実家に行ってきたんだ。山口のほうへ。お正月を向こうで過ごしたのは、結婚してから2回目。

 で向こうのおじいちゃん、おばあちゃんといろいろと、箱根駅伝みたりして・・・神奈川大学すごかったねぇ、最後の追い込み。やっぱなんか伝統みたいな、伝統って言ったらおかしいけど、去年ねぇ、予選から勝ち上がって勝っちゃって、その勢いを守ってるっていうかね。

 向こう行ってる間にも、お義姉さんから西遊記とかいろいろ見てるよーって感じで言われてね。ちゃんとアクセスできるんだよね、お義姉さんは。やっぱり・・・賢いんだろうね、そういう人は。普通よりやっぱりハイソサイアティな人だよ。

 僕なんか、こないだもうちでパソコンいじったんだけど、もう消し方さえもわかんなくなっちゃって、Windows終了できなくなっちゃって、主電源をぷちゅっと切っちゃった(苦笑) もうほんとダメだねぇ。宝の持ち腐れってやつだね。


(1998.1.10掲載)

飲むわ飲むわ

 ここのところ更新が1日おきになってます。どうしてもオフっていうのは少なくなるって言うか、試合がなくなって休みに入ってるのかね、精神が。まあそれなりにいろいろ物事はあるんだけど、それが心に止まらないというかなぁ。

 11日からキャンプが始まるから、またキャンプが始まったらいいレポートができると思うけどね。

 去年話をしたあのワインが開いちゃってて・・・コルクからにじむのかなぁ。2本ほどリタイアして、飲まれちゃいました。ちょっと見てみたら、あれ?ラベルが湿ってるぞって感じで。まあ味は死んでなかったからよかったけどね。

 なんたって古いから。10年だとか20年ぐらい前のワインだから、やっぱりコルクもぴちゃぴちゃっていうか、ゆるんじゃってるんだろうね。もうワインもこの辺までいくと賭だね。

 そういえばワインと言えば、正月に行った山口のおじいちゃんが77なんだ、今年。で、そのお祝いということでちょっと親戚で集まってね。僕はワイン3本持ってって、向こうでもなんか少し用意してて、で6本ぐらいかなぁ。

 おじいちゃんのところは3人姉妹なんだ。娘が3人だけなのね。でうちの女房が3人姉妹の末っ子で上が2人で、まあみんな結婚して子供がいるわけだ。

 その中の女の子が飲むんだ。もうすっごい。まあぁ〜飲むわ飲むわ。そのおじいちゃんなんかは一口しか飲まないんだけどねぇ。

 でその子は「あっ、これおいしい、ごっくん」って飲むんだね。僕としては、ちょっとぉワインはそうやって飲むもんじゃないだよ〜とか言ってるだけでね、もう、うわーって感じだよ。

 男のほうがみーんな静か。その子は大学に行ってるんだけど、一緒に飲みに行くとだいたいみんなつぶれるとか言ってたよ。おそろしいぃ〜(笑)


(1998.1.12掲載)

賞金王前年と同じ

 「試合成績」のページに去年の成績が載ってるんだけど、去年はパットが悪かったでしょ。特に夏場とそのちょい前ぐらいが悪かったね。

 だからパターのことはいろいろ西遊記でも書いたと思うんだけど、やっぱり実際ほんとに悪かったんだよね。でもね、何回も言うようだけど、手の震えがなくなってきて、今年はほんとパターは楽しみだね。

 パッティングがよくなってくると、結局パッティングがよくなった分だけランキングは上がると思うんだけど、やっぱベスト5とかそういうところまでいこうと思ったら、ショットのパーオン率ももうちょっと上げないといけないのね。でパーオン率上げるために、今年の冬の練習のメニューなんかも、思い当たるところもあるんで、ちょっと変えますよ。

 ここのところずっとドロー主体になってたから、やはり体を・・・まあこれまた専門的になるから難しくなっちゃうけど、バックスイングでドロー打とうっていうと、心持ち深めに捻転が入っちゃうんだね。

 だからといってじゃあフェードは浅めにするのかっていうと、それまた難しい問題なんだけど、簡単に言えば、左のフェアウェイに向ってまっすぐに打つつもりで、ややフェードしてくればいちばんいいと。

 あるいはもう1つの考え方としては、左打ちの人が、ほんとにストレートドローボール打ったら、要するに右打ちのドローと同じように距離も出るし、球も重たいし、強いボールが出るよね。

 強いというのは飛ぶとかそういうことじゃなくて、風だとか、いろんな条件に対して左右されない重いボールっていう意味なんだけど、そういうボールになると思うんだよね。だから左打ちのドローボール、言い換えればそれを右打ちの人のフェードで、そのボールを出せたらなぁと。

 ちょっとそこをヒントにやろうかと。最初に賞金王取ったのが1982年だったんだけど、その前の1981年の9月に気が付いたこととそれは一緒なんだ。偶々偶然なんだけど、そういえばあの時もこういうことを思い出したなぁっていうことがちょっとあったから、それをヒントにちょっとやってみようと思ってます。

 そういうことも含めて、今年の冬は楽しみなことがいっぱいだよ。やることがいっぱいあって。


(1998.1.14掲載)

懇談会とコンペ

 今年の東西対抗大厚木恒例の懇談会はどうしよう。デサント市原でやるんだけど、そっちにしようかねぇ。厚木だとちょっと遠いでしょ、みんなも。2月7日という手もあるけど、その日はコンペだから、それに合わせるのも変だしね。

 また、厚木は、車だと帰りがたいへんだよね、日曜日じゃなおさら。たぶん東京まで2時間かかるね。ヘリコプターでぴゅっと飛んでくるとかしかないねぇ(苦笑)

 駐車場はあると思うんだけど、たぶん・・・いやぁうかつなこと言えないからなぁ(苦笑) 一昨年の浜野の時はあったんだよね、駐車場が。そういう点では千葉のが楽だよね。そういえば習志野も候補に挙がってたんだ。あそこだったら駐車場あるしね。

 それはともかくとして、オン・ザ・グリーンの忘年会の時に厚木に住んでる人から厚木でやってって頼まれたって清水さん言ってたなぁ。じゃあやっぱり厚木でやろう。ただその週鹿児島だから・・まあいいや考えましょう。ただし、会場はその厚木に住んでる人に選んでもらうってことで(笑) たぶんそのほうがいいと思うしね。

 さて、2月7日のコンペのトロフィはもうちゃんと用意してあります。優勝とベストグロスね。ここに燦然と光輝くトロフィがあるんだ。高さが60センチぐらいかなぁ。ちょっと変わってるんだよね。でこれは、持ち回りじゃなくてあげようかなって思ってるんだ。そうすると大きなやつを持って帰れるでしょ。

 持ち回りは持ち回りで、プレートにしたらどうかな。プレートに優勝者の名前を刻んで置いておくような形にして、コンペの時は飾っておくと。で、事務局預かりみたいな形にしてね。

 で、トロフィを持って帰る代わり、優勝者がそのプレートに名前を入れるということにしようよ。優勝者はそのぐらいお金使ったっていいでしょ(笑) たかだか小さい文字板みたいなのをぺたっと貼るだけなんだから。

 まあいいや、その辺はまかしときぃ。どーんとまかしなさいって(笑)

 他の賞品は、あんまりめちゃくちゃ豪華でなくてもいいと思う。まあそっちはスタッフにおまかせしましょう。


(1998.1.16掲載)

演劇学校でもう1回

 11日から始まりました、キャンプ。雪はこっちはあんまりないんだ。練正館のあたりは。成田は若干あるんだけど、練正館のところはぜんぜん雪ないね。

 で初日はグラウンドでできて、その後はいちおう体育館を借りて、近くに体育館があって車でそうだなぁ10分ぐらいのところに2カ所あるんだ、大きな体育館が。だから雪が降っても雨が降ってもぜんぜん問題ないって感じ。

 で午後はプールに行って。プールもメニューに入ってるんだ。プールトレーニング。

 トレーニング自体はいい感じだね。体がちょうどこう、やってるなぁ〜っていう感じが体のあちこちから答が返ってくるような、そんな感じ。これで1カ月ぐらいやると。2月の中旬ぐらいまでかな。

 今年重点的にやってるのは、左腕のトレーニングと下半身の強化。やっぱりスイングのリード、なんていうかスイング中の主役っていうのかな。映画みたいなもんだよね、ゴルフは。要するに主演の男優さんにしても女優さんにしても、主演を演じる人がしっかりいなきゃいけないよね。

 でもそれじゃあいい映画ではないと思うのね、現実には決して。主演賞がいて、それでいてやっぱり名バイプレーヤー、要するに、助演する人ね、そういう脇役っていうか、助演者がまたうまくいなきゃいけない。でもなんていうか、僕の場合、いまんとこ主役がいないっていう感じだから(苦笑)

 だからスイングってのはやっぱり右側ってのはあくまでもバイプレーヤーでなきゃいけないんだけど、やっぱりそれをひっぱってく主役を演じる人が、左半身がここのところずっと不在だったから、ここでそれをしっかりと鍛え直そうということをしてます。もう1回演劇学校でしっかりとやろうかと(笑)


(1998.1.18掲載)

マー坊

 マー坊からメールが来てたね。吉田正治、通称マー坊。彼も忘年ゴルフ来たんだ。

 彼はね、甲南大学のゴルフ部だっただけど、その時にうちの合宿に来て・・・だから今から何年前だろ、もう13、4年ぐらい前かな、まあ13年ぐらい前に来たんだけど、ちょうど僕が28歳か、30歳いったかいかないかぐらいだったと思うんだけどね。

 そこにまあ来て、合宿参加して、サッカーボールが偶々顔に当たってねぇ。顔正面じゃなくて横向いてたのね、彼は。でいきなり「マー坊行ったぞ!」って・・・誰が蹴ったボールだか知らないけど、それがばーーんと顔に当たって、そのまま「僕棄権します」って言って、そのままそのゲームから退いて、観戦してたけどね(苦笑)

 なかなか若・・・でね、まあ本人に言っちゃかわいそうなんだけど、年の割には頭のほうがちょっとさみしいかなぁって感じなんだけど(苦笑)、性格はいたって明るくて、いい味持ってる青年。青年って言ったら変だけどね、もう大人だから。

 神戸で偶々親戚の人がホテルをやってて、神戸のグランドビスタっていうホテルがあるんだけど、神戸にオリエンタルホテルっていう駅前にすごいおっきなビルっていうかホテルがあるじゃない。こないだ山口組のなんとかさんが打たれちゃってって、あの事件があったホテル。

 そこから歩いてもう200メートルぐらい行ったところにあるんだけどね。こじんまりとしてるけど非常にきれいなホテルでね。食事もすごくおいしいし、これ意外とお薦めのホテルだよ。ホテルグランドビスタ。あそこに営業部長かなんかで入ってたんだよね、彼。

 忘年コンペの話しようかと思ったのに話がずれちゃった。忘年コンペは、遠くは北海道の旭川から来るんだ。北は北海道旭川、南は名古屋、いやいやマー坊がいるから神戸、大阪だ。関西地区からも来るんだよね。けっこう全国規模のコンペだよ。


(1998.1.20掲載)

みんな紳士なんだよね(苦笑)

 もうちょっと忘年コンペの話をすると、あのコンペ、みんな各自1品持ってくるんだ。それは買ってもいいし、みんな自分のうちにある、自分だけが思い入れがあるやつでもいいし、あるいはそんなに大切じゃなくても、これだったらプレゼントに出してもいいかなっていうやつを1品ずつ持ってくるわけ。

 でその1品を持っていって、1品出したら全員1品出てるわけだね。それでそれが欲しい人が複数いたらみんなでジャンケンするわけ。で最後に勝ち残った人がそれを持ってくんだ。今回うちの場合は羽根布団を出した。

 で、偶々オープニングバッターのやつがミズノの・・・ミズノのゴルフクラブを作るワークショップの人間だったんだけど・・・これ本人の名誉のために誰とは言わないけど、それがまた偶々Hビデオを持ってきてたわけ(笑)

 それで、はいこれ欲しい人!って言ったって、誰も手を上げないじゃない(笑) オープニングのいきなりその時に、誰も手上げないんじゃさ、やっぱこれかわいそうっていうかさ、もうみんなから何考えてんだよっていうふうに言われちゃうじゃん。

 だからもうしょうがない、誰も手上げないから、代表して僕が欲しい!欲しい!欲しい!!って言ったら、誰も競い合う相手が出てこないわけだ。それで結局ジャンケンすることもなく僕の物になっちゃった(苦笑)

 そしたらみんな後から横からこそこそっときて、貸してくれる?って言うんだよねぇ。だったら最初からジャンケンしに立ち上がってくりゃいいのに、みんなぜんぜん、もう僕はそんな興味ありませんなんて感じで、紳士面しちゃってさぁ、まったくもう、ほんとに(笑)

 しょうがないから「見終わったら返せよ」って言って貸してあげた(笑)

 どうしてもああいう時ね、ほんとビートたけしさんじゃないけど、気を使っちゃうんだよね。僕がここで悪者になれば、僕がここで顰蹙を買えばいいんだ、みたいになっちゃうんだね。

 でもね、なかなかみんないい物を持ってくるというか、G-SHOCKも2点ぐらいあったけどね。なかなか手に入らないとかっていうやつとか、なかなかみんながんばっていろんないい物出したよ。

 ただ決してみんな無理はしてないんだね。無理はしてないんだけど、いい物を持ってくる。心のこもった物というところだね。


(1998.1.22掲載)

1997年という年

 年が明けて、去年を振り返ってみるとね、やっぱり去年はもうひたすら苦悩と挫折。で、その中に、自分はやっぱりゴルフが好きだったんだなぁという部分があった。ゴルフの試合、トーナメントプロとしての自分の好きなんだなぁと。

 だからいろんな苦悩とか挫折とか、ほんとに手が動かなくてやめようと思ったっていう話もしたけど、それでもやめることはできなかったし、ほんとにやめようとも思わなかったし、なんかこう光を見つけて、イップスも克服してきたり、自分の体も克服してきたりして・・・その苦悩と挫折の中にやっぱり光を一筋見つけたんだなと。

 まとめると、真っ暗闇の中に、ある1つの光を見てる、という1997だったね。

 逆に言うと、賞金王取ってた頃はまったく逆だったんだ。まったく明るいんだ、周りは。もう薔薇色みたいに明るいんだけど、すごく恐ろしい淵があるんだ。

 要するに雪原みたいなもんだね。その中にまっ暗いどんよりした淵があると。山登ってる時にみんな怖いのはクレバスだって言うよね。登山家が雪山に登る時にはクレバスが怖い。落ちたら助からない。よっぽど運がよくない限り。だから周りはほんとに銀世界で明るくて、青い空があって、明るい世界じゃない。

 それと同じように、やることなすことすべてうまくいって、こんなに簡単に勝てるんだろうか、こんなに簡単に67、68、自分でゴルフに不満がありながらも今日は68だった、ゴルフがよければ66だった65だったっていうふうに回れて、優勝もぽんぽんぽんとして、年間5つや6つ勝つのはなんてことない平気なことだというふうに感じてる時に、やはりこわーい、なんか得体の知れないこうクレバスのような淵のような物っていうのも、その当時感じてたんだ。


(1998.1.24掲載)

それこそ夢物語

 賞金王取り続けてる時に、いつも言ってたんだよね。いつもその年の春に、今年は悪い年になるぞっていうことを家族にも言ってたんだ。

 でも、あぁお父さんまたそういうこと言ってる、周りだってみんなそうは思わない。会社の人も思わない、あるいは事務所の人も思わない、あるいは女房でさえも、近所の人でも誰でも、また今年もいくつ勝つんだろう、っていうふうに思ってる。

 だけど、そうじゃない、違うんだよ、自分の中に不満っていう物がすごくある。その不満という物が、ある意味でこないだ言った、得体の知れないクレバスみたいな物かも知れないんだけど。

 だから今とはまったく逆だよね。今は周りは真っ暗だよ。あぁもう中島もう年だし、がんばれるんだろうかとか、もう時代は丸山の時代だなぁとかさ、みんないろんなことを言ってるかも知れないけど、本人はそう思ってない。

 周りが真っ暗だけど、本人はその光見てるから、出口を見てるわけだよね。だからやっぱり向上する途中なんだ。その向上っていう言葉というのが、やはり若い時っていうのはわからないんだ。

 もっとゴルフを突き詰めて向上しなさいって言っても、28や30、あるいは31、32歳の自分にはわからなかった。練習してればうまくなるだろう、何か本読んで学べば、もっと人間に幅が出てくるんじゃないか。でもそうじゃないんだね。なぜかって言うと、それはほんとの向上を求めてないから。

 ところがやはり40歳を越えてくるとやっぱり、あっ向上ってこういうことなんだ、向上心っていうのはこういうことなんだっていうことが、肌として、実感としてわかるね。

 だから自分はいま向上する途中だと思ってるし、その向上心があったおかげでやめずに済むというか、向上心がなかったら終わってると思うね。やっぱり若い頃に思ってたことは、それこそ夢物語だったんだね。


(1998.1.26掲載)

開幕ダッシュとランキング5位

 向上心がなくなって、まあ燃え尽きちゃうというと、例えばボビー・ジョーンズみたいな、まあ、ボビー・ジョーンズになったわけじゃないからわからないけど、あそこまでいっちゃうとあと何もないんだろうね。

 それこそ300ヤード先の看板に100発連続で当てるぐらいしか、楽しみがなくなっちゃうんじゃないのかな。あるいはショートホール、1日で18ホールで4回あるわけだけど、18ホール4回を8で上がるとか、あるいは18ホールを全部バーディで上がるとか。そういうことしかなくなっちゃうんだろうね。

 でもそれは現実的にかけ離れている話だし、競技ということとはまったく別になっちゃうから、どっちがおもしろいのかわからないけどね。

 でもやっぱりジョーンズも引退した後、ゴルフはやってたと思うよ、当然。だから競技という物に対しては、やることはまあ、年間グランドスラムをやっちゃうぐらいだから、もうやることない、もう競技としては極めたと。

 でもゴルフをその後もやってたから、それでマスターズも作ったわけだし、やっぱりゴルフの中にまだ自分を支える、自分を支えてくれる物がゴルフの中にまだたくさんあるというのがわかってたろうね。

 ただ僕の場合は彼と違って、競技でまだやり残してることがたくさんあるから、だからまだまだそういうそんな心境にはなれないね。だから今年もがんばりますよ(笑)

 今年はとにかく開幕ダッシュ。それに全部、自分の気持ちを全部ぶつけていきたいね。開幕戦から標準合わせて、開幕からいいゴルフをして、スタートダッシュしてね、やっぱりフジサンケイが始まる前に1つとか勝っておきたいし、そしてやっぱり賞金ランキングで5位以内に入りたいな。そしたら、その次の展開っていうのが、自分でこう作れそうな気がするんだ。

 開幕ダッシュとランキング5位っていう目標を、できないっていうふうに考えてもらっちゃ困るよ(笑) 

 僕は階段を一歩一歩行きたいタイプだし、せいぜいでも二段二段までだからねぇ。階段は二段二段までが常識的なとこだよと。だからランキング5位が目標。そんなね、ランキング43位からいきなり賞金王なんて言わないし、そんなことしたら、そんな大幅に飛び越したらどっか壊れちゃうって(苦笑)


(1998.1.28掲載)

油が回ってきたぞ

 もうだいぶ進みましたよ、トレーニングも。ようやく体も全体的に慣れてきて、慣れてきてっていうのかな、こなれてきた。

 トレーニングやるとどうしても体が張ってくるでしょ、いろいろ。ストレッチなんかをいろいろしててもね。でまあ、ようやくあっちこっち油が回ってきたぞっていう感じ。

 まあ今年はけっこう雪が多い。雪が多かったり、天候が毎週毎週崩れるんで、前もって体育館を予約してあるんだ。前にも言ったけど、体育館が近くにあるし、どうしても雨降った次の日もぬかるむでしょ。だからそういう時も借りてあって、もう体育館のほうはぬかりないんだけど、ぬかりないっていうか要するに要領よく頼んであるんだけどね。

 トレーニングは基本パターンっていうのがあるんだ。この下にあるのが、練正館の壁に貼ってあるキャンプスケジュール。読めないかな?

 基本的なパターンとしては、9時半からストレッチと散歩、10時からランニング、11時半からショットの練習30分、それからご飯食べて、1時からパターをやって、2時前ぐらいからゲームトレーニングに入る。

 ゲームトレーニングを4時ぐらいまでやった後、アプローチの練習を1時間半ぐらいかなぁ。で5時半ぐらいから今度は整理体操と、要するに軽くランニングして、それとストレッチをたっぷりやると。それで全体的に終わるのがだいたい6時半ぐらい。

 まあそういうようなパターンで、4勤1休でしっかりと、い〜い感じでやってます。


(1998.1.30掲載)

自分に言い聞かせておこう

 いまね、トロフィールームをいじってるんだ。なんとなくここは、たまにいじらないと気が済まないんだよね。ちょこちょこいじる。

 マスターズ委員会から送られてきた皿があるんだけど、それを今ちょっといじってる。マスターズ丸山が今年出るよね。初めてマスターズに出てもらえるとしたら、外国人のディナーに出た記念写真と、イーグルを取ればイーグルのグラスかな。

 イーグルグラスって2種類あるのね。ティファニー製のやつで、ビールグラスみたいなのが2つあるんだけど、イーグルが取れればそれをもらえる。

 僕のところには実は・・・こういうのがあるんだよ。燦然と輝くTsuneyuki Nakajima Winner 1988 Par 3 Contest」クリスタルボールなんだ、これ。へっへっへっへ(笑) 笑ってる場合じゃないだろって(苦笑)

 このパー3コンテストに優勝するとマスターズに優勝できないっていうジンクスがあるんだけど、“その年は”なんだよね、あれ。僕は勘違いしてた。その年だけ優勝できないってのと、永遠に優勝できないと違うのに、そう勘違いしちゃった。

 だけど、なーんか変なジンクス作りたがるよね、みんな。ぶっとばしてやろうかと思っちゃうよ、そのうちほんとに(苦笑) そんな勝手にジンクス作るなって。もうねぇ、こっちはほんと一生懸命やってるのに、そんなたかだか小さなジンクスでさ、そんな不吉なジンクスに、なんかさいなまれてゴルフするのやだよねぇ。

 ここにはジャック・ニクラスと一緒に写ってる写真もある。サントリーオープンかな。日本に来た時の写真だね。二人でにこぉっとしてて、ニクラスが右手にグラス持ってる。

 よし、なんか今年も少し隙間作ったから、ちょっとさみしくしといて、トロフィーを取らなきゃダメだぞっていうふうに自分に言い聞かせておこう(苦笑)