バックナンバー(1997.7)


 

(1997.7.2掲載)

う〜ん、残念!

 残念ながらイギリスには行けませんでした。イギリスからゴルフ西遊記を届けることはできませんでした。う〜ん、ほんとに残念。

 ミズノオープン最終日もなかなかいいゴルフしたんだけど、残り5ホールぐらいのところで追い込みがきかなかったかな。結果的には、あと2ストローク良ければ、イギリスに行けたんだけどね。でもまあ行けることになった選手にがんばってもらいたいし、特にね、ミズノ所属の佐藤信人君だとか、去年活躍した丸山君だとかね、がんばってほしいね。

 久しぶりにミズノオープンでは、ジャンボと顔を合わせたんだけど、なんかちょっと元気がなかったかなというのが正直なところかなぁ。やはり全米オープンでスコア悪くって帰ってきたのがちょっとショックだったのかも知れないね。そうねぇ、まあいろいろ悩んでることもあるんだろうねぇ。

 まあ人のことはおいといて、自分のことだよね。今後の僕の予定はですね、フィランスロピーは6週間試合に続けて出たので休んで、その後のヨネックス広島オープンに出ます。広島の後は、次の週は地区オープンだから休んで、その後の日経カップ、で、ひょっとしたら今年は新潟も行ってくるかな。うん、新潟も出る可能性が非常に高いね。

 そうそう、このホームページを見て、激励の手紙というのかな、手紙が届きました。僕と同じ昭和29年生まれの方ですね。そういう人がね、こう激励の手紙を送ってくれました。ますます励みにしてがんばります!


(1997.7.3掲載)

雨用のドライバー

 今週は休みということでゆっくりしてます。ただゆっくりしてるんだけど、うちのかあちゃんと子供二人は下関のほうに、山口のほうに日本アマの練習ラウンド行ってるんだ。でね、一人でね、家にいるのはけっこうさみしいもんだね。いままで犬と一緒に遊んでてさ(苦笑)

 しかしこうしてみると、うちのことっていうかな、普段奥さんがやってるようなことっていうのが、けっこうたくさんあるんだねぇ。まあ洗濯はしないけどさ、犬にご飯あげたりさ、戸締まり見て回ったりとかさ、わりとたいへんだわ。

 さて、TN廃版ということで、いくつかメールをもらってるね。まあ、TNはいちおう廃版になるからプレミアがつくんじゃないかな(笑) いまのうち買っておいたほうがいいかもよ(笑)

 という冗談はさておき、いま作ってるクラブは、ほんとに幅広い層に使えるクラブで、幅広い層の人に不満を持たせないクラブだから、完成を楽しみにしていてください。

 ここのところ、まあとにかく梅雨空で、こないだの台風に代表されるように、雨の中のゴルフが多いんでね、なかなか疲れるね。

 そうそう、雨で思い出したけど、ドライバーは皆さんだいたい1本かも知れないね。使いやすいやつを1本持ってくというのが普通だと思うんだけど、ぜひ雨用のドライバーというのも持っていったほうがいいかな。自分の好きなドライバーの、ほんちょっとロフトの多い、まあ1度ぐらい多いやつをね。僕らでだいたい0.5度ぐらいなんだけど、アマチュアの人だったら1度ぐらいロフトの多いクラブを持っていったほうがいいような気がするね。

 ミズノオープンの3日目のスタートのトリプルボギーっていうのは、たまたまあの時雨用のドライバーっていうのが、スタート前に間に合わなかったんだ。で、ちょっとロフトが少ないっていう心配があって、球がすべるかな、右にすべってしまうかなって気持ちから、アドレスの時にちょっとフェースをかぶせてしまったのね。右にOBとか、深いバンカーがあって、そこに入るとグリーンなかなか狙えない、っていうことでちょっとフェースかぶせたら左の林に入って、でまあちょっと木にくっついちゃったりしたトラブルでトリプルになっちゃったんだけど、これロフトがちゃんとしてる雨用のドライバーだったら、うまく切り抜けられたんかなぁと。まあ、そのトリプルボギーっていうのが、4日目にも響いたのかも知れない。

 ということで、雨の日用に、ぜひもう1本ドライバーを用意したほうがいいです。

 まあイギリスには行けなかったけど、これから先もシーズンのほうがんばりますからまた応援よろしく。


(1997.7.4掲載)

神戸の事件に思う

 今日はぜんぜんゴルフの話と違うんだけど、神戸の少年の事件があったじゃない。それに関して、あるいはそれにまつわることをちょっと話したいと思う。

 たまたまあの事件があった近くから練正館に研修生が入館したいっていうんで来てたんだよね。でまあ、いろいろそんな話があって、まあ最近の中学生ってのは・・まあ僕らは卒業したのが遥か昔だから、わかんないわけなんだけど、どうしてああいう事件が起こるんだろうなぁ、どうしてああいうふうな人間が出てくるんだろうなぁとかさ、練正館の中でも話してたんだ。

 たぶんこれから先、こういう事件っていうのはもっともっと増えてくると思うんだよ。もちろんそれは恐ろしいことだけどね。もっともっとまあここまで凶悪かどうかはわからないけど、少年犯罪というか少年の致死事件っていうのは増えてくると思う。

 でね、考えてみたんだけど、僕らの頃といちばん多く変わったのは、日本の女の人が変わったんじゃないかなぁと思うんだ。女の人が変わっちゃったっていうのは子供から大人まで含めて、要するにいまの10代20代30代の女性が変わってしまって、そういうところからこういう事件が来てるような気がするんだ。

 これは・・・ぜんぜん突拍子のないような発想じゃないんでもない気がするんだ。だってさ、僕が昭和29年生まれで、僕たちが中学校の頃っていうのは、確かに不良と言われるような子もいたよね。で、いじめみたいなものもあった。

 ただし、それが行き過ぎるっていうのかな、そのいじめみたいなものがクラスの中ではっきりとわかってくると、同級生の女の子達の何人かが、なんていうかスクラムを組んで、「やめなさいよぉ、そういうことはぁ!」とか注意する女子の軍団がいたわけ。そういう人達がいてくれたんだよね。

 ところがいまはそういう子達がいないんじゃないかなって思うのね。むしろ、その来てた子は23歳なんだけど、その子が言うにはね、やっぱり最近の中学生ぐらいっていうのは、逆に女子からいじめるというかこう、仲間はずれにしていくというところがあるんだって。だからこれ考えるとすごい怖いことだなぁって思うんだね。

 テーマが深いので、ちょっと続けることにするね。


(1997.7.5掲載)

神戸の事件に思う(2)

 念のために言うけど、僕は女性蔑視論者じゃないし、そりゃあ女性が社会に進出するっていうこともいいことだし、女性が自立して、投票権だけじゃなくて男女平等になっていくというのはほんとにいいことだと思うんだよ。ただ、女性本来が持ってる母性本能っていうのかな、弱い者を守ってこうとする、その心っていうのが少なくなってきてるんじゃないかって思うんだ。それがやっぱり一番の大きな原因じゃないかなと。

 僕たちが小さい時っていうのは、うちに母親がいて、で、学校には母親みたいな、母親みたいなっていう言い方したら語弊があるかも知れないけど、その、母親予備群みたいな、「ダメだよそんなことしちゃあ」とか「何々君やめなさいよ」とか「そうよそうよ」みたいな、皆でこう注意する女の人達がいたわけだけど、それががいなくなっちゃった。

 だからもっともっと、人間の心っていうのが孤独化してくし、孤独化していくとなるとどんどんどんどん透明な存在っていうふうになってきちゃうんだろうね。そうすると、それこそ自分がひどいことをすることによって、自分はこんなにひどいことができるんだぞっていう、一種の逆アピールだよね、マイナスのアピールっていうか。そういうアピールをする人間が出てくる。

 ある意味じゃこう、勉強で自分をアピールできる子、スポーツで自分をアピールできる子、そういう子は、自分でアピールしようと思わなくたってアピールできるよね。例えば高校野球なんてさ、甲子園出場なんてなると、それだけでも学校の全校生徒の中で存在感っていうのがあるじゃない。でも何もない子っていうのは、自分の存在を出せる場所っていうのが、おいそれと簡単にないんじゃないかな。そしてまたその小さないじめ、また小さなちょっとした暴力みたいなものも、そこになんか自分が存在感を見いだせるような、そんなふうになっていくんじゃないかなぁ。

 だから、日本の女性が変わってしまった部分というのが、こういう怖い事件が起きてきたことの間接要因につながってると言えなくもないし、その元っていうのはやっぱり日本が求めている・・・物質文明、あるいは言い換えれば・・・求心性っていうのかな、昔ってのは家庭に求心性があり、学校にもそういう求心性っていうのがあって、社会全体にもやっぱりそういう秩序というような求心性があった。ところがそれがもうない。というふうな気がするんだよね。


(1997.7.6掲載)

神戸の事件に思う(3)

 求心性の他にもう1つ要因があると思う。

 日本てさ、ちょっと話が飛躍するんだけど・・・飛躍っていうか話がちょっとずれるんだけど、日本っていうのは欧米諸国に比べて、セックス後進国って言われてるよね。性の後進国って言われてるんだけど、でもいろんなところ、世界各地行ってみて、これほど性の、なんていうか、変な意味での先進国っていうのはないと思うんだ。

 それはどういうことかっていうと、コンビニでも女性の陰毛が出てる雑誌が手に入る、ヘタしたら自動販売機でも売られている、そういう社会っていうのは、世界中にそんなにないと思うんだよね。

 例えばアメリカに行って、そういうポルノ雑誌を買おうと思ったら、あなたはいくつですか、IDを見せなさいとか、とても自動販売機なんかで売ってるわけないし、普通のコンビニエンスストアだとか、普通のお店でもちょっと過激なのはビニールに入ってて、中は見れないようになってるんだよね。で、見られるようになってるのは、そういう卑猥さっていうのがない、要するにまあ仮に乳房が出てても、まあそういう過激な物は出てないんだ。

 そこ行くと日本っていうのは、自動販売機でアダルトビデオ売ってるわ、コンビニ行けばそういうポルノ雑誌は売ってるわ、これはどう考えても尋常じゃないよね。でも、法律に違反してはいないんだよね。日本の法律には。でも法律に違反してないっていっても、これは僕はたいへんなゆがみ、あるいはひずみを生んでくる元だと思うんだよね。

 ちょっと前に奈良県で女の子が誘拐されたよね。車に当て逃げされて。あれなんかもいたづら目的っていう報道が出てるけど、ああいうのなんかでも、それが犯罪っていうことよりも、そのまるでビデオの世界みたいなものを、自分がこう実演してるという感じがするんだよね。やはり、そういった部分に、さっき言ったゆがみとかひずみとかいう部分が現れているような気がするんだ。


(1997.7.7掲載)

神戸の事件に思う(4)

 日本っていうのは、非常にこう、まあ少年法にしても昭和25年だかその辺にできた、要するに大昔にできた少年法だよね。やはり法律っていうのは、そのときどきに応じて変化していくべきだと思うんだ。

 だってさ、室町時代やさ、安土桃山時代にできた法律がそのまま生きてきたらおかしいじゃない。それと同じでやっぱり、特にこの何年かっていうのは非常に社会の変化っていうのは激変してるよね。その中で、今から四十何年も前の法律を適用させようとすること自体が無理じゃないかなっていうふうに思うんだよね。だからどんどんどん法律っていうのは、いい方向に変えていくほうがいいんじゃないかなって思うんだ。

 例えば刑法だって、20歳未満っていうんだって、もっともっと低年齢化してもおかしくはないし、で、凶悪犯罪っていうものに関しては、法務大臣がね、ケースバイケースによって対処したりね。

 今回実名報道とか写真入りを出そうとしてフォーカスがたいへんな問題になってるけど、やっぱりある意味で、四十何年も前の法律でそれをやろうとするから、昨日も言ったけど、そういういろんなゆがみが出てくるんだと思うんだ。ところが法律が改正されて、時代に即した、適応した物であれば、そういうゆがみだとかひずみだとか違和感っていう物が非常に少なくなってくるんじゃないかって思うんだ。

 だからやっぱり、そういう行動を起こす組織がないというか、非常にこう政府の歩みが遅いというのかね。ほんとうにこう、法律の曲がり角にきてるんだろうね。

 まあ、ほんとに今回のあの事件で、犯人逮捕っていう時の警察の発表で、犯人14歳っていうふうにテロップが流れた時は、ほんとにびっくりしたよね。また、今回マスコミの情報が一人先走りして、情報が正確じゃなかったということもあるんだけど。警察もほんとに秘密主義でやっていくのは、ある意味で楽な部分があるんだろうけど、アメリカなんかだと報道官がいるじゃない。その報道官が必要最小限の情報を出してくれてるよね。

 日本だと常に、捜査関係者の話によると、だとかいう非公式な情報ソースを明かさないでしゃべっていくというか、あれが例えばテレビでね、こまめに警察の報道官が必要最小限のことでも報道してくれると、伝えてくれると、もっともっと的確に伝わるんじゃないかなっていう気もするんだけどね。

 まあそんなこんなでいろいろと考えさせられた1週間だったね。


(1997.7.8掲載)

僕ぐらいがちょうどいいんじゃないかな?

 さて、いよいよ子供達が今週日本アマ。しかしねぇ、なんて言葉をかけていいかわからないけど、とりあえずがんばってほしいよね。やっぱり忍耐と集中力かなぁ、ポイントは。

 勝つ可能性っていうのは、いやぁ難しいところだねぇ。僕が勝ったのは18歳の時だった。ただその当時とは層が、その選手層っていうのがほんとにまぁ、その当時ももちろん強い人はいたんだけど、まあ、今よりは薄かったと思うんだ。だから当時のほうがチャンスは高かったと思うんだけど、今のほうがやっぱり厳しいだろうね。

 海の向こうではセベ息子が6歳で優勝したとか。それ聞いた時に、あぁ、親ばかっていうのは洋の東西を問わずっていうのはほんとだなって思ったね。

 いま、2世の選手の活躍というのがあまり目立たないわけだけど、やっぱり父親っていうのが偉大すぎるとね、偉大すぎるとだよ、偉大だったらまだいいんだ。偉大すぎるとやはり苦労するだろうね。例えばニクラスとかね、やっぱり越えるべき壁が高すぎるからね。

 ちょうど僕ぐらいがちょうどいいんじゃないのかな(笑)

 現実問題、ツアーで100勝もされるとね、やっぱり息子としてもたいへんだと思うんだ。でもまあツアー44勝、日本オープン4回、賞金王4回、世界のメジャーのすべてでベストテン入り、18歳の日本アマチャンピオン、このぐらいはがんばってもらわなきゃね(笑) やっぱりね、ある程度たいへんじゃないとダメだね。

 まあ、でも別問題で、常に子供なりに小さい時から注目されるというプレッシャーの中で生きてるから、やはり自由さっていうのかな、独創性っていうのがやっぱり制限されるよね。そういう点ではやっぱり、極力雅生に対しては、自分は関わらないようにしてるし、まあ相談受ければとか迷った時っていうのは言うけど、なんかこう、四六時中ああしなさいこうしなさいとかさ、というのは間違いだなぁというふうに思ってるんだ。


(1997.7.9掲載)

プロゴルファーの1週間

 先週は家族がみんな出払ってたわけだけど、さみしいもんですねぇ。日曜日なんかも、まあ愛犬のテツと2人でマクドナルドハンバーガー買って、ご飯ですわ。僕がチーズバーガーを3つ食べて、テツがダブルバーガー3つ食べて。で、フィレオフィッシュを半分半分にして。テツが唯一の友達ですよ(苦笑)

 最近こう、犬と人間の間にコミュニケーションが、言葉じゃないけど犬語がわかるような、向こうは向こうでこっちの言葉がわかるような、そんな感じ。

 1週間試合に出ないで休みといっても、練習はやるのね、当然。朝10時ぐらいから練正館に行って練習やる。終わるのは夕方5時とか6時ぐらいとかだね。先週みたいに休む週は、完全に休む日も2日ぐらいあるけどね。

 プロゴルファーの1週間っていうとね、まあ人によってペース違うじゃない。たくさん試合に出る人もいれば、休み休み出る人もいるし、ほんとに個人個人別々だね。若いうちっていうのは、試合に出てるほうがペース配分が楽だったね。例えば月曜日は休んで、火曜日会場に到着して練習する。疲れてる時はハーフラウンドした後に練習場でボールを2時間ぐらい打つと。疲れてない時は1ラウンド回って、練習場でボールを1時間ぐらい打つと。で、水曜日プロアマやって、木金土日試合して、で帰ってくると。

 運動自体としては死ぬほどつらいものじゃないじゃない、ゴルフっていうのはね。やっぱりほら適度な、休みながらゴルフやってくもんだから、そういう点ではペースの波に乗れば、10週20週続いてもこなせるんだけどね。そういうペースができてればね。

 ただ、やっぱり40歳を過ぎてくると、6試合7試合ってのが限度だろうねぇ。やはり疲れの取れ方が違うよね。だからいかに疲れ、疲労というものと上手につきあうか、それをうまく消していくかっていうかね、そこに難しさがあるんじゃないかな。やっぱり20代っていうのは、いくら無理をしても一晩寝て起きればだいたい体っていうのは元に戻ってくるという感じなんだけど、ところがやっぱり、そうね40歳越えると一晩ではちょっと取れないかなぁって感じだね。

 さて休んで疲れも取れたし、いよいよまた今週からツアーに戻るからがんばりますね。


(1997.7.10掲載)

今週はスリリング!

 すごい雨だね、こっちは。東京は雨降ってないらしいね。このままじゃ東京は砂漠になっちゃうかも知れないねぇ、だいじょぶかね。暑いのは週半ばまでってことらしいけど、1日2日また冷えてさ、冷えてっていうか温度が下がって、またぐーーーんと上がるんだよね。確か今年の夏は、東京は40度越すなんて気象庁の予報だと言ってたけどね、しかしまあ、こんだけ晴れてて梅雨明けしてないってのもおかしいよね。でも、こっちはずっと雨予報だよ、新潟は。

 いやぁ、今週のヨネックスカントリーっていうのがね、すごいコースだわ。すごいコースっていうのは、なんかこう秘境にある秘境のゴルフ場っていう感じで、なんていうかなぁ・・・うーん・・・すごいんだよ(笑) よくまあこんなところにゴルフ場が作れたっていう感じで、そのなんていうか建設会社の力量を認めざるを得ないっていうか。

 今年のヨネックスオープン広島はヨネックスカントリーっていうゴルフ場でやるわけだけど、場所としては新潟県の柏崎と新潟の中間ぐらいにあるんだ。海岸べりに。今年ヨネックスが50周年なんで、記念大会ってこともあって、自社のゴルフ場に持ってきたんだろうね。

 ここ、グリーンがでかいんだ。グリーンの縦が40ヤードぐらい平均であるんだ。横も20ヤードぐらいあるから、グリーンがいちばんスコアへの影響が大きいんじゃないかっていう感じで。

 ヘタなところに乗せるととんでもない距離残るんだけど、それ以外でもフェアウェイもアンジュレーションしてて、左右断崖でOBとか、なかなかスリリングなホールが多くてね。なんか今週は違った意味で楽しめそうな、勇気とはなんだ! 決断とはなんだ! そんな感じがはっきりとわかるんじゃないかな。

 もうね、毎ホールプレッシャーがかかって、お××××が縮んじゃうって感じ(爆笑)


(1997.7.11掲載)

地球の環境保全プラス科学力

 昨日、東京は砂漠になっちゃうかもなんて書いたけど、地球の温暖化っていうのも恐ろしいね。やっぱり今年は40度越えるだろうね、何回かね。

 特にゴルフ場っていうのは湿度があって、芝生で照り返しがあるから、一般の郊外に住んでる人達よりきついと思うんだよね。ただ、東京都内っていうのはアスファルトジャングルだから、ものすごく暑いと思う。やっぱりゴルフ場より暑いと思うよ。

 草木はないし、コンクリートの照り返しだから、ものすごく暑いよね。どこからでも至る所から熱風が吹いてくるというのが都会じゃない。そこへいくとゴルフ場っていうのは、日蔭に行くとさぁーーと涼しくなるというか、風があればっていう感じがあるよね。やっぱりそういう点で都会に住んでる人はつらいところがあるだろうね。

 今年、日射病で亡くなられた方がいる。でも考えてみれば、人間がエアコンを作ろうが、冷蔵庫を作ろうが何を作ろうが、一瞬にうちに一生が終わる時もあるよね。それはこないだテレビ番組見ててね、こんな番組を見てたんだ。

 6500万年前、この6500万年が正確だかどうだかわからないんだけど、太古の昔に1億5000万年続いた恐竜時代が一瞬にして終わっちゃった。6月上旬のある日にね。地球に直径何十キロ、重さ一兆トンの隕石が落っこちた。メキシコのユカタン半島に。その落っこった時に、衝突したところの温度っていうのは、太陽の表面の3倍、温度にして3万度まで上がった。で、ほんとに一瞬のうちに体重25kg以上だったかな、恐竜とか死滅しちゃった。というような番組ね。

 太陽系の周りには、ほら隕石の巣みたいな、隕石のふるさとみたいなのがあるから、いま現在だって、そこから地球にぶつかる隕石が来てもおかしくないんだよね。

 だから人間もねぇ、今ほんとここで地球の環境保全、それからプラス科学力の両方やっていかないと、あっという間に終わっちゃうかも知れないよねぇ。

 なーんて考え始めると怖いんだよなぁ(笑)


(1997.7.12掲載)

直道とジャンボ

 レギュラーツアーの現役では優勝数で言うと、僕の後っていうのは開いてるね。年齢だったら直道が確か2つか3つぐらい年下で、倉本が1つ下だったかなぁ、そのぐらいで済むんだけど。

 倉本がもう少しがんばってもね、いいと思うんだけど、やっぱり選手会の会長っていう仕事もあるし、やっぱり言葉にならないわずらわしさっていうのかな、言葉にすることもないけど、やっぱりそういうわずらわしさがあるから、やっぱりちょっと選手としてはマイナス面だろうね。だから倉本あたりがね、元気良くがんばれればっていうふうに思うんだけど、でもまあそれは僕にも言えることだけど(苦笑)

 直道は先週優勝したね。やっぱり自分の中で米ツアーを撤退してくるから、ヘタなプレーをしたくないっていう気持ちがあったんじゃないかな。やっぱり悪いプレーして、これじゃやっぱりアメリカでもダメだっていうふうに思われたくないっていうのかな。そういうプレッシャーはあったと思うけどね。

 先週はテレビ中継でコース見てたんだけど、やっぱりグリーンのアンジュレーション、それからコースレイアウト見ると、ただその方向へ飛ばせばいいっていうゴルフ場じゃないじゃない。あの辺に落とさなければいけない、グリーンだとここに落とさなければいけない、パッティングも読みがしっかりしてないとダメだ、そう考えるとやっぱり直道に分があったね。

 そういえばちょっとジャンボが元気ない。やっぱり全英オープンに行ってほしいんだけどね。なんでなんだか、やっぱり気候的に合わないとか寒いとか、そういうところあるんじゃないかなぁ。

 でもそういうことは、ちょっと対処の方法でなんとかできるもんだと思うんだ。全英オープンってまた、他のメジャーと違うファクターがあるじゃない。自然との戦いっていうのかな。全米オープンとかマスターズっていうのはフィールドと選手との戦いって感じがあるけど、全英オープンとなるとフィールドと選手としかも気候条件との戦いっていうのがあるから、それを避けちゃうとなぁ・・・がんばってジャンボイギリス行ってよーっていう気持ちが強いんだけどね。


(1997.7.13掲載)

いやぁ、やっちまいましたねぇ(苦笑)

 いやぁ、今回はねぇ、やっちまいましたねぇ。けっこうショックだったわ。帰ってきて夜10時ぐらいにはもう酔っぱらってた。もう悔しくてね。7月11日って結婚記念日だったんだ。そういう日にね、一人で泣いてたんよ(苦笑) さみしいなぁ、あれ。ほんとつらいよぉ〜(苦笑)

 2日目インコースからスタートだった。で、出だしパーで、11番ホールがバーディで、3アンダーになって、12番のティーグラウンドに行った時に霧で中断になったんだ。で、中断になって、早く再開できるかなと思ったんだけど、どんどんどんどん霧が濃くなってきて、一旦クラブハウスに戻った。でまあまた戻って行ったんだけど、再開する最初のホールがけっこういやらしいホールだったのね。あそこのゴルフ場は相対的に、簡単にイメージを出してポンと打てるコースじゃなくて、こういろいろトラブルが多くて、左右OBもあるし、えぐれてるところもあるし、たくさん打ちにくくしてある部分が多いんで、どちらかというと流れに乗って行きたいというゴルフ場だったんだ。

 やっぱりその霧の中断の後、再開した時に、なんて言ったらいいんだろうなぁ。自分としては3アンダーになって、トップが4アンダーだったから、よし、このペースで行ければっていうところで、少し油断があったのかなぁ。今思えばね。

 雨が降ってて決してやさしい状況じゃないし、もう火曜日から降り続いてる雨だから、フェアウェイなんてもうほとんどランが1メートルぐらいしかないわけだし、そう考えるとコースはだいたい15%ぐらい距離が長くなってしまってるのと同じなわけだし、やはりこう不安材料っていうか、けっこう難しい条件っていうのはたくさんあったわけだよね。それなのに自分でその状況で、ちょっとその中断の間に、こうスコアを計算してしまったというのかなぁ。3アンダーになって、あといくつかバーディ取って、アンダーを出して5アンダーぐらいまで行ければと。

 ゴルフでいちばんよくない“捕らぬ狸の皮算用”っていうのが始まっちゃったわけだね。これはレッスンにもなるかも知れないけど、ゴルフ場に行っていちばん忘れちゃいけないのは、スコアを計算して作ろうとすると非常に回りにくくなるってことだね。だからボギーが出たりすると、計算から1つ遠くなっちゃったじゃないか、あるいはもう1つボギーが出ると2つ遠くなっちゃったじゃないか、そういう負の要素っていうのかな、そういうのが入りやすくなるんだよね。

 だから、そういう1打1打に対しての明確なコンセプトっていうのか、心構えっていうのか、あるいはイマジネーションっていうのか、あるいは決意というのかね、そういうものがしっかりと保たれていないとゴルフっていうのはやっぱり、いくらプロでも、ちょっとこう変わってしまうかなっていうところがあるね。


(1997.7.14掲載)

どこ行っても晴れてないなぁ

 「広島オープンだったからトッププロもそんな真剣じゃないでしょう」なんていう気持ちはぜんぜん持ってないんだよね。もうとにかく一生懸命。もちろん今回も、心して向っていったつもりだったんだけど、やっぱりこうなんか中断の時に大きく自分自身が変わってしまったというのかな。改めてこうまだまだ勉強が足らないっていうのを感じさせられたね。

 決してゴルフの内容自体が悪くて、例えばパターが悩んで悩んで、ちょっと打ち方がわかんない、っていう形で82叩いたわけじゃなくて、勝手に自分自身で空回りさせてしまったっていうかな。

 パッティングなんかでも決して悪くないんだけど、やっぱりそのボギーを取り返そうとする分だけちょっと強く打ってしまう。その強く打ったのが結果的にカップに向っているにも関わらず、強い分だけ蹴られたりするとはじかれちゃうわけだよね。あぁ、はじかれちゃった、と。それが1メートル行ったり1メートルちょっと行ったりすると、やはり返しの時に、あぁ、なんでこんなバカなことをしたんだ、とか、そういうような形になってしまうと、なんかこう攻めることばっかりになってきてしまうというかね。そういうのがあったね、今回はね。

 まあ、コースとしては決してこういいコースっていうかな、ドライバーからアイアン、あるいはパター、全部をテストされるっていうコースじゃなくて、コースマネージメントをしっかりしていけば、いいスコアが出るっていうコースだから、ちょっとこう、なめてしまうっていう言葉がいいのか悪いのかわからないけど、そういうようなところがちょっとあるコースだったからね。

 まあほんと新潟から帰ってくる車の中でほんと反省しきりだったよ。で新潟からずっと雨だったし、あぁ、どこ行っても自分の今の気持ちと一緒で晴れてないなって感じだったね。

 で、帰ってきてから、自宅の2階に室内練習場があるんだけど、そこで80球ぐらい練習して、随分いろんなチェックポイントをね、チェックしてみたんだ。まあ、たぶん、今度の方法で少しはよくなるんじゃないかなっていう気もするんだけどね。どんなチェックをしたか・・・また今度ね(笑)


(1997.7.15掲載)

新潟は酒どころ

 東海クラシック行かなかったというメールがあったね。去年は足の故障であんまり体調よくなかったんじゃないかなぁ。日本オープン終わってちょっと無理できなかったんじゃないかな確か。今年は出ると思うよ。今年は東海クラシック出る気持ちは非常に強いんで、楽しみにしててください。

 さて、新潟ではね、日本酒のすごいおいしいやつ呑んだんだ。2合呑んだんだけど、久保田のね万寿ってやつ。これはおいしかった。

 日本酒はやっぱり、和食のお刺身を食べる時には合うお酒となると、日本酒がいちばん合うね。いいお刺身にはいい日本酒がいちばん、うん。やっぱりその食文化に適したアルコールがあるというか、まあ、その中でいちばんオールマイティなのはビールだと思うんだけど、でもやっぱり日本酒だと味が生きるよね。

 でも日本酒も奧が深いよね。宮城のほうの浦霞だっけ。っていうのがまたおいしくてね。いやぁ〜今度オン・ザ・グリーン日本酒討論会でもやりたいねぇ(笑)

 あとね、新潟ではよくおいしいと言われてるけど、越の寒梅の720ml瓶のスモークガラスのやつがあるんだ。こーれもおいしいね。何年か前に新潟オープンで優勝した時に、たまたま火曜日の夜に新潟放送の人達が、何人かのプロを招待して激励会を開いてくれたのね。その時に出たお酒だったんだけどなかなか手に入らないんだって。なんかそのスモークの瓶は特別なんだって。すっごいおいしかった。いままで呑んだ日本酒の中ではトップ3に入るね。

 でもね、でもね、どんな時にどんなお酒を呑んでも、やはりね、呑む相手ですよ、なんといってもお酒はね。酒は呑む相手でおいしくもなればまずくもなる。

 まあ今回、久保田の万寿呑んでおいしいと思ったんだけど、持ってきてくれた人が久保田の翠寿っていうのもおいしいですよっていうんで、思わず1本買っちゃったんだ。たぶんその週中になくなっちゃうんじゃないかなぁと思ってたんだけど、帰った日に悔しくて呑んじゃったわ(苦笑)


(1997.7.16掲載)

寝ても覚めても日本アマ

 そういえば雅生の予選落ちもちょっとショックだったねぇ。やっぱり向こうに行って、火曜水曜と2日間で予選落っこっちゃったんだけど、やはりその水曜の夜はショックだったね。

 やはり自分が24年前に作った日本アマの最年少記録っていうのはやっぱり破ってほしかったね、心からね。まあそれも本人にはプレッシャーになってたろうね。だから自分自身で、本来ゴルフっていうのは楽しんでね、楽しんでゴルフするべきなんだけど、それができない状況にさせられたっていうか、まあそうしてしまうのも本人のスタンスの問題なんだけどね。やっぱりお父さんとしてもショックだったね。

 まだ1年チャンスはあるけれど、難しいもんだろうねぇ。自分が日本アマで優勝した時っていうのは、その前に17歳で初めて日本アマ出たんだよね。愛知県にある三好カントリーっていう、今東海クラシックやってるコースで、あの時17歳で出て、その時一緒に回った選手が高橋勝成さんで、で、入江勉さんが優勝したんだけど、1972年だね。で、次の1973年の時に優勝したんだけど、その1972年に3位に入ってから、うちの親父の目標がはっきりと“日本アマ”っていうふうに変わったんだよね。日本アマで勝つんだっていうふうに。18歳で勝ったら、この記録はずぅーっと破られない、だから勝て、と。

 その後はただもうひたすらそれだけだよ。もう寝ても覚めても日本アマ優勝に向けていくにはどうしたらいいのか。そればっかりだよ。ほんとにどうかしてるんじゃないかっていうような練習をずっとやっていって、まあ当然その当時のうちの経済的な苦しさもあったけど、それがまた、今考えるとプラスハンディに変わってたね。

 要するにその励みになるっていうのかな、やらなきゃいけない状況になってしまっていた。だから気持ちとしては、遊びに行く、あるいは楽しみに行く日本アマじゃなくて、表現がオーバーになってしまうけど、特攻隊の飛行機がね、神風が敵艦にぶつかるぐらいの決意っていうのかな、18歳の時にはあったね。


(1997.7.17掲載)

記録を作るということ

 昨日「やらなきゃいけない状況になってしまっていた」と言ったけど、ほんとに、絶対に負けられないんだ、絶対に勝たなければいけないんだっていう気持ち、そのためにあれだけの練習をしてきたんだ、そのために親父を含め家族皆がんばってきたんだっていう気持ちがすごく強かったね。

 そういう気持ちがやっぱり18歳の日本アマで勝たせてくれた、勝たせてくれたっていうのは要するに神様が勝たせてくれたんだけど、そういう運があって、勝たせてくれたんじゃないかなぁって気がするんだ。

 だから、日本アマとかそういう、何かの記録を作ろうと思ったら、作ろうと思ったらというか、記録の影にはね、必ずそういうドラマチックなことがあるんだよね。やっぱり人事ではとうてい、もうね人間の力ではとうてい及ばないような何かが関わってくるんじゃないかなぁ。だからそういう点では、雅生達にはまだまだそういう物を受けるだけのね、運というか、土壌というかね、そういう物があるとは思えないんだ。

 自分がいちばん好きな言葉っていうのが「神様っていうのは自らを助ける者を助ける」っていう言葉があるんだけど、要するにそういう精神っていうのかな、人と同じようにやってて、あるいは何もつらいことに対して立ち向かっていかないのでは、何も得られないと思うんだよね。

 やっぱりそんなにすごいことをやろうと思ったら、まずそこにすくい上げてもらえるように自分を拾い上げなきゃいけない。そう考えるとやっぱりまだ努力が足りないっていうか、まだこのままじゃダメだろうね。

 ゴルフというスポーツとしてだけ考えた時にはそんなに難しい物ではないかも知れないけど、でも人生っていう長いスパンで考えた時のゴルフっていうのは、もっともっと奧が深くて、そんな甘いもんじゃないと思うんだ。


(1997.7.18掲載)

終身名誉シード

 オン・ザ・グリーンの会議室の発言を読みました。その中で「中島家電子化計画」っていうのあったんだけど、やっぱり“電子化”じゃなくて“原始化”計画のほうが合ってるかも知れないなぁ(苦笑)

 家族みんな、機械に関しては面倒くさがりやだから、やっぱりこう、誰かがやってくれてるとそれを見て覚えたなぁと思ってるんだけど、その人がいなくなっちゃったらやっぱダメだっていう感じがあるんだねぇ。

 2年半前にオン・ザ・グリーンでアマチュアとの対話をという企画で声がかかった時は、今こうやってインターネットを使ってこんなことをやるっていうのは想像もしてなかったね。しかも毎年毎年いい形で発展してるっていうのが、その当時は想像もつかなかったよね。やっぱりこう、一気にやろうとしないで、スローペースだったのがよかったのかも知れないね。

 話は変わるけど、直道がこないだ終身名誉シードを取ったね。これで6人が終身シードになるわけだけど、でも終身名誉選手と言っても、やっぱり杉原さんの言葉じゃないけれど、それがやっぱり3年連続でシード落ちするようだったらね、やっぱり自分の実力っていうのかな、自分がここまでじゃないかと思ったら、終身名誉に甘えないでやっぱり身を引かないとね。

 ただこれも善し悪しで、そう思って引くのがはたしてほんとにいいことなのか。それともやっぱりほんとに自分が燃え尽きたと、灰になるまでがんばれたという、一点の曇りもないところまでがんばるか、これはもう個人の選択になるんだけど、どちらがいい結果を生むかっていうのかな、若手に対してね。

 模範になるような意味も含めてだけど、どちらがいいっていうふうになるとちょっとわからないね。だから杉原さんには3年と言わずにもっとがんばってよという気持ちも非常に強いんだよね。ただ、もうここでいいと、ここまでだというふうに、ほんとに自分がさわやかな気持ちで引けるんだったら、引いたほうがいいだろうし、それを自分が無理してがんばる必要はないだろうし。

 でも、自分はまだやれる、もっとやり残したことがあるんだ、ここもやりたいあれもやりたいっていうバイタリティが溢れてるんだったら、別にその名誉終身だけを使ってね、がんばるってことは僕は悪いことじゃないと思う。まだまだ杉原さん元気だしね。僕としてはもっともっとがんばってほしいなっていう気持ちが強いね。


(1997.7.19掲載)

今度のクラブとTNモデル

 今日はメールでもらってる質問に答えてみようか。

 TN87のソール形状に関しては基本的に変えたっていう意識はないんだけど、アメリカ行った時とか芝生が少し深く入ってしまうんで、少しラウンドをつけるように指示した記憶はあるんだよね。だからはっきりとこう変えて欲しいっていうふうに言ってないんだ。まあ、たぶん前期のほうがよりシャープで、後期のほうがよりラウンドが強いんじゃないかなぁ。ラウンド付けるとなると、若干ソール幅が広がってくるからね。ただモデルとして前期型後期型っていうふうに分けた記憶はないね。

 クラブに対するこだわりって言うとね、要するにジャストミートしたらジャストミートした結果を生んでくれる、要するに甘く入るというか、そういうミスショットに関しては、そのミスがはっきりと、まぁはっきりとと言ったら変だけど、ミスした通りに出る、そういうクラブとしてTNは作ったから、当然そのソールも複雑な要素は入ってないよね。

 例えば今僕が使ってるアイアンというのは、ソールを見た場合に、フェイス側の・・・そうね、ソール幅、要するに横幅だね、その全体の30%ぐらい、フェイスをトゥ側から見た場合、打球面から見るんじゃなくてトゥ側から見た場合に、ソール幅ってだいたい1センチちょっと、だいたい1センチ半ぐらいだよね、あっても。そのフェイス面側の25%〜30%がすこーしバンスがついてるっていうかな、要するによりインパクトエリアが楽になってくるっていうのかな。例えば言葉悪いけど、多少手前に入っても滑ってくれる。あるいは多少薄く入っても、ボールが昔のバラタで言うと切れてしまうようなそういうことも非常に少ない。だからどちらかというとぼかすっていうのかな、絵で言うと水彩画、あんなようなイメージだね。

 ところがTNっていうのは、鉛筆でデッサンをするような、こうピッピッと描いていく、そういうような感じで、より線がはっきりと出てくるっていう感じ。で、今の新しく作っているやつっていうのは、どちらかというと水彩画。すこーしこうきれいにぼやけてくるっていうか、そんなような感じだね。

 ただし、両方のクラブに言えることっていうのは、やっぱりナイスショットしたボールっていうのは、はっきりと打った本人に意識の往復があるっていうか、こう打ったぞ、そしてインパクト迎えた、そしてその通り当たれば、その通りボールをヒットしましたよっていう手応えが返ってくる。

 そういうクラブっていうのが僕は好きだから、例えば意志を持って打ったのに、それがほんとにその通り当たったのかなっていう、例えば返事のない人間としゃべってたらすごく嫌じゃない。不快感だよね。例えばこう思うんだけど、「そうだよな」って言ったのに黙ってられたら、えっ?って感じじゃない。だから何か言ったらその返事が返ってくるクラブ、自分の考えとしてはそういうクラブものすごく好きなのね。

 ただし、それがもっともっとやさしく、行って帰ってくるができるというかなぁ、例えば何か言った時に相手から「はい」っていう言葉じゃなくて、相手から「うん、そうね」とか「うん、そうかもね」とかね。そういうやわらかいトーンで返ってくるっていうのかな、そういうのが今度の新しいクラブで、TNは何か言ったら「はい」っていうしっかりとした返事しか返ってこない、というそういう感じがあるね。


(1997.7.21掲載)

釣り……ぼうずでした(苦笑)

 温泉に行ってきたんだ。ほんとは前に言ってたように、キャンプに行こうと思ったんだけど、ちょっと子供達の都合がつかなくて、僕とミズノのクラブ職人で温泉に行ったんだ。ほんとはもう1人釣りのプロでも連れていこうかと思ったんだけど、まあとりあえず2人で行こうということになったのね。

 で、釣り道具屋さんで釣竿買って、いろいろ仕掛け作って用意していってね。で、鬼怒川のずっと奧に川俣温泉っていうのがあるんだけど、その川俣温泉の一柳閣っていうところに泊まったんだ。で、川俣温泉の奧に加仁湯ってところがあるんだけど、そこは女夫渕温泉ってとこからバスで行かなきゃ行けないんだけど、その泊まった一柳閣の女将さんが通行証のある車があるっていうんで、特別に貸してもらえたんだ。

 通行証の付いた四駆のね、日産サファリのでかいやつ、それに乗って、ずーと30分か40分ぐらい行くのかな、山の中を。ずっと砂利道でね、国有林の中をずーと行って、もう一本道で交差点も何もあるわけじゃない山道をずーと行くの。そうすると奧に加仁湯っていうのがあるんだけど、いやぁすごかったね。ここはほんとにすばらしいって感じ

 その加二湯温泉の横に鬼怒川の源流っていうか、鬼怒川のほんとに奧だから、川が流れてるわけだ。もう飲んでもぜんぜん平気だぞっていうぐらい透き通ってて、きれーーな川なんだ。そこに岩魚とかいるんだけど、まあ〜釣れやしない。

 釣り道具買って、釣竿買って、仕掛けも近くの人がね、お酒屋さんのご主人が魚釣り好きで、親切に仕掛けを作ってくれたんだよね。その仕掛けを二人で持って行ったわけなんだけど、川虫取って、その川虫を餌にして下流のほうから上流に向って、姿が見えないようにそーとそーと行ってこう流すわけだ。ぽっとこう釣竿でね。でもぜんぜん釣れない。1匹の魚さえも見なかったよ。結局天然の岩魚はいかに釣れないかってことだねぇ。難しいんだねぇ。


(1997.7.22掲載)

日本の誇りだね

 温泉はいい気分転換になったねぇ。

 当日は午後から行ったのね。午前中練習して、午後2時ぐらいから出かけたのかな。とにかく宇都宮から2時間かかるんだ。ずっと山奥入っていくもんで。で向こう着いたのが6時前ぐらいで、でまあ温泉入ってご飯食べて、また温泉入って、っていう感じで、後は朝釣り行って、温泉入ってご飯食べて、それから車を借りて奧まで行って、加仁湯に行ってまた温泉入って、釣りをして、で釣りをお昼ぐらいまでやったのかな、でまた車で帰ってきて温泉入って、で帰ってきた。1泊で5回も温泉入っちゃったよ。

 それで次の日の夜っていうか、夕方帰ってきたんだけどね。まるまる1日、でもすんごい、1日以上に時間的には感じたね。時間的な長さ、なんたって4時半に起きて釣りしてるぐらいだから、あれ?まだお昼前だよっていう感じだったけどね。

 露天風呂がまたすばらしいことすばらしいこと。機会があったら行ってみるといいよ。加仁湯手白沢温泉っていうのと、それから八丁ノ湯っていうのがある。この辺はいいよー。

 もうね都会なんていちゃダメ。ほんとに。やっぱりああいうところに家族連れで行ってごらん。それだけでねぇ、ほんとにいい想い出ができるよ。

 温泉もね、いわゆる近くの観光地みたいな、川の水が飲めないようなところの温泉じゃなくて、遠くまで行って、どこまでも透き通った川で、どこまでもきれいで、で、その横に温泉がぽっとあるようなね、そういうところがいいよ、うん。

 やっぱり日本の誇りだね、温泉は。いやぁほんとにすばらしかった。


(1997.7.23掲載)

まっすぐ打ったつもりだったんだけどなぁ

 ヨネックスでの予選落ちを振り返ってみて、こないだ言った精神的なというか、考え方の他にもう1つ、技術的に自分がこう気に入らない部分っていうのかな、気に入らなく感じる部分があるんだよね。

 パッティングは何回も言ってるけど、ここ何年かずっと悩み続けてきて、ようやくそれがこう札幌とうきゅうから大きくいい方に展開したって感じかな。

 ただ、パットのようにショットにも同じように気に入らない部分があって、例えばまっすぐ打とうとするよね。例えば左のフェアウェイに向ってまっすぐ、あるいは右のフェアウェイに向ってまっすぐ打つと。確かにまっすぐというのはいちばん難しい球種ではあるんだけど、決してプロだったら打てないことはないボールなんだよね。

 ただし、それをずっと続けていくとなると非常に難しいけど、例えば単発的に、このホールはまっすぐがいちばんいいんだ、まっすぐ打つことが条件的に全部揃っているような場合にはまっすぐを打ってく、というのがトッププロなんだけど、でもトッププロでも、そのホールによってはフェードを打ったり、あるいはドローで攻めたり、そのほうが有利だから、そのほうが安全だから、という意味でその球の種類、球筋の変化を付けるのね。

 そんな中で、ここのホールは絶対まっすぐがいいよと、でまたまっすぐが打てる状況でしょって言われた時、あるいは自分自身で感じた時にはまっすぐを打つんだ。ところが僕の場合、そのまっすぐを打とうとした時に、ちょっと気を付けないと球がすこーし右に行ってしまうという感じがある。

 例えばまっすぐ左のフェアウェイを狙ったとするよね。それがフェードしてフェアウェイ中央に行き、見た目に、要するに周りの人から見れば、あっ、いいボールだったな、ナイスフェードだ、いいコントロールされたフェードだ、ってなって、これは同業者のプロにしても、黙ってればわかんないかも知れない。あっここは彼はフェードで攻めたんだな、中島プロはフェードで攻めたのか、なるほど、うーんやっぱりさすがだな、っていうような捉えられ方をするかも知れない。でも本人としては、あぁ、いままっすぐ打ったつもりだったんだけどなってことがあるのね。

 こういった技術的な部分に対して、気に入らないところが実はあるんだ。それはどういうことかというと・・・ちょっと長くなりそうだから具体的な話はまた明日。


(1997.7.24掲載)

キレと開き

 僕が技術的にちょっと気に入ってない部分というのを具体的に言うと、自分でインパクトしてる時にどうしても体が、ややちょっと開く、先行して開いてしまう、っていう部分。

 ストレートボールっていうのは、体の向きがぴったり合ったところで打てば、ほんとにいいストレートボールになるんだけど、それが例えば下半身だけちょっと半身になったりする、それでちょっと開き気味になったりすると、上半身がそれをカバーしなければいけない。でも上半身がカバーするとインパクトゾーンが短くなるから、要するに開いた分だけ右の腕とか、肩とか、あるいは左の手首だとか、グリップだとかが、少しそのフェースを調整しようとする動きが入ってしまって、インパクトが非常に短くなるんだ。

 だから、下半身がもし自分が思ってるいい形でくれば、インパクトゾーンっていうのはそういう右からの返しだとか、左手のグリップのちょっとした操作だとかね、力加減の操作だとかそういう物が要らなくて済むから、非常にゆったり、まるで心持ちやや前上がりのライから、ほんとに軽い前上がりのライからね、まるでピッチングウェッジで115ヤードのショットを打ったように、ボールがフェースに乗ってくっていうか、そういうフィーリングが出てくるんだけど、やはり自分で思ってる形になっていないから、体の向きがちょっと合わないってことになる。

 もっと具体的に言うと、昔よくゴルフレッスン書で言われてた左サイドの壁とかっていう言葉があったよね。まあ、大昔は逆C打法だとか、いろんなことがそれがセオリーであるかのように言われてたけど、ただ単にフェースとしてだけ見れば、やはり左足の左サイドの壁というのは、作ろうとしなくても自然にできるっていうのがベストなんだよね。

 で、その左サイドの壁があるんだけど、それにジャマをされずに、あるいはそれをいい形で使うためにさらに体のキレをよくしてスイングしてくんだけど、その左サイドの壁がないスイングで打ってると、キレを使ったらこれは開きになってしまうんだよね。

 キレと開きっていうのは、一見似てるようだけどぜんぜん違うんだよね。キレっていうのは、タメあるいは体のバランスが整った中でのスムーズな回転と、エネルギーの蓄積と放出というのがきれいに合った瞬間がキレっていうふうに感じるんだけど、それが体のエネルギーがうまく蓄積されない、うまくタメられない、だから放出もうまくできない、そういうような条件が重なってると、やはりどこかでそれを補わなければいけなくなるんだ。

 そういうなんていうかジレンマっていうのは随分感じてたんだけど、今回改めてその問題をクリアしなければいけないなっていうふうに感じたね。


(1997.7.25掲載)

重大事件なんだよね、これは

 ヨネックスカントリーの17番っていうのはすごかった。最終日ここで勝負が決まったよね。ティーグラウンドからグリーンまでで40メートル近い落差があって、もう清水の舞台から飛び降りるぐらいの感じだね。

 だからそうとう叩く選手がいたよね。ちょっと間違っちゃうと80を越えるという選手がけっこういたね。鈴木亨も81打っちゃったし、倉本も82打ったし。80以上が相当出ちゃうコースだね。やっぱり選手っていうのは気持ちが萎えちゃうと1メートルのパットでも入らなくなってくるし、入れようとは思ってるんだよ。入れようと思ってるんだけどボールにその気持ちが乗り移らないっていうのかなぁ。そういうことがあるね。

 で、その17番で昨日書いたような技術的な問題を感じたんだ。2日目はインスタートで、その日16番までパープレーできてて、トータル2アンダーだったのね。17番はけっこう難しい中でティーショットをフェアウェイにティーショットを打ったんだ。で、セカンドショットが135ヤードぐらいで、打ち下ろしでやや、ほんとにややアゲンストだったのね。ほんとに軽いアゲンストだった。

 自分は9番で軽く打ったほうがいいかなぁと思ったんだけど、キャディのマイケルがね、ピッチングでいいんじゃないかと。最近マイケルとのコンビネーションが非常にいいし、マイケルの言うことっていうのもほんとにプラスになることも多いから、それを信頼してピッチングで打ったのね。

 本人は9番で軽くでいいんじゃないかと思っていて、それをピッチングで打つからには、ピッチングで要するにフルショットだよね。グリーンはやややらかいし、ピンはやや受けてるところに切ってあるから、ピンより手前だとバックスピンがかかってしまうんで、しっかりとピッチングウェッジでピンハイ、ピンの真横かピンのやや奧目にキャリーさせるイメージで打ったつもりだったんだ。

 で、打った通り、考えた通りの手応えをして飛んでいった。ピンにまっすぐ飛んでいった。それで本人としてはよし、もうそのままぴったり行けという気持ちでボールを見てたわけ。マイケルも同じように、要するにもうこれは完璧だ、っていう、英語で言うとBe Rightっていう感じで、二人してよし!っていう感じで見てたわけだね。

 そしたらそれが奧のエッジを越えてしまった。要するにピンを12、3ヤードキャリーで越えてる。で、奧のラフに行って、結果的にそれが自分のアイアンの距離感、あるいはそのショットそのものに対して、非常にその後に不快感を残してしまったというのかな。

 プロがヤーデージを歩測して、そしてその状況をプロの選手とプロのキャディがしっかりと把握して、そして二人ともナイスショットと思って見てたボールがピンを12、3ヤードもオーバーしてしまうっていうのは、重大事件なんだよね、これは。

 それでオーバーして、そのアプローチが2メートル弱離れて、結果的にそれはボギーになったんだけど、そのアプローチをしている時も、なんでここまで来てしまったんだっていう、非常にその後のショットに対して不安を抱かせるセカンドだったね。


(1997.7.26掲載)

ミスショットでないと寄らない

 結局ヨネックスオープンの2日目は、その17番に代表されるように、非常にその後の18番もそうだけど、距離感が合わなかったんだ。18番はやはり相当ショートして、で、アウトコースに入って7番のショートもピンを10ヤード近くオーバーしてる。

 そういうショットがなぜ出るかっていうのは、やはりインパクトゾーンの時に、やはり手首でやる仕事だとか、あるいは本人が意識してなくてもね、ほんの一部のアジャストする動きが不自然に入ってしまうと、その距離自体も変わってくるんだ。

 それがまたまったく同じことが前の日に同じ17番であったんだ。初日は2アイアンで打ったのね、ティーショット。雨は降ってなかったし、まあ状況も2日目よりいいんで、同伴競技者含めて3人でティーショットアイアンで打って、セカンドは残り157ヤードを8番アイアンで打ったの。157ヤードで打ち下ろしでしょ、やや。で風はほとんどなし。で8番アイアンで打った。これも二人してナイスショットだっていうふうに思ったショットだったんだけど、これは逆にピンの手前10ヤードに落ちて、バックスピンかかって戻っちゃったわけ。

 結果的に12、3メートルのパットを残してしまったんだけど、打った本人がよしと思ったショットが10ヤードショートして、バックスピンで戻ってしまって12、3メートル残ってしまった。逆に2日目は打った本人とキャディがよしと思った物が12、3ヤードオーバーして奧のラフに行ってしまった。

 これは、ミスショットしないと寄らないってことじゃない。そういうことになってくるよね。ナイスショットして寄らないっていうことはミスショットしないと寄らないっていうことだよね。

 だからおとといも書いたけど、自分が不快感っていうふうに思ってるのは左サイドの壁っていうものが、ダウンスイングの初期からインパクトにかけて、あるいはフォロースルーまでにかけて、要するにトップからフォロースルーにまでかけて左サイドの壁がない分だけ、インパクトゾーンの長さがもう1つ出し切れない。それが今回のミスであり、技術的に言えばそこが問題になってるんじゃないかなっていう気がしたのね。

 左右っていうのももちろん技術的なミスではあるんだけど、前後に対するミスっていうのは、さらにもう1つ難しい、もう1つ深いっていうのかな、奧が深い技術的な問題なんだよね。そこでちょっと悩んだかなぁ。

 まあ、帰ってきてからの練習でつかんだヒントっていうのかな、つかんだチェックポイントっていうのももう少し煮詰めていこうと思ってます。


(1997.7.27掲載)

いやぁ、ラフが深いねぇ

 さて今週は、初日はスコア的によくなかったっていうわりには、けっこう内容はいいんだ。内容よりもスコアが悪いっていう感じかなぁ。やっぱりそれは要所要所、要するにっていうか、パッティングがもう少し入ればなぁって感じなんだけどね。

 ただ、またイップスが出たとかそういうことはないんだよね。手はちゃんと動いてるから、非常にそういう点ではいいんだけどね。パッティングは初日が33で、2日目が30パットなんだけど、周りで見てるより本人はなんていうか、まだうれしさがあるわけ。要するに動くようになったから。

 一時ねぇ、ほんとに動かなくなって、手が震えて震えてしょうがなかったことから比べると、こんなのはま〜だまだ。いい意味でね、こんなのは贅沢贅沢っていう感じ。だんだんよくなるだいじょぶだいじょぶって感じ。

 ショットはね、ティーショット12発フェアウェイに打って、1発がセミラフっていうか、ちょっとセミラフかなぁ、だから正味でいうと13発フェアウェイ打てたっていう感じかな。非常に内容はよくなってるね。

 ほんとは3日目4日目で10アンダーに近いとこまでね、持ってけたらなぁって思ってたんだけど、5アンダーの上ぐらいまでかなっていう気もするけどね。とにかく、あんまりそういう計算をしないで、やっぱり一打一打よくしていくという気持ちだけだからね。現実にそういう手応えがきてるから、例えば魚釣りで言うと、合わせの難しいへらブナ釣りの当たりの合わせ方みたいな感じでね、魚来てるんだけど今一つっていうこの当たりがね。

 今週は富士カントリー出島コースっていうところで、コースのコンディションはすごくいいよ。フェアウェイもいいし、ラフが深いねぇ。うーん、深い深い。今年は初日2日と川岸小達選手と回ったんだけど、彼たちでさえ出すだけっていうところがあったもんね。

 僕なんかもラフ、初日後半、3発ぐらい入ったんだけど、やっぱちょっと苦しかったね。初日は4回ラフに入ったんよ。4回ラフに入って、2回ボギーだね。やっぱりフェアウェイとラフはぜんぜん違うんだ。

 2日目は2発だけだったけど、1発はセミラフでほとんどラフじゃないからねぇ、そういう点では正味1発だけでしょう。その1発がやっぱり乗せるだけだったもんね、精一杯で。で17〜18メートルのパットが残ったねぇ。

 だからフェアウェイっていうのはほんとにそういう点ではアドバンテージだね。


(1997.7.28掲載)

コンペ開いてもいいかも

 オン・ザ・グリーンの会議室から始まってこのホームページまで、上手に発展してきた。だから何かこう1年に1回ぐらいこう、なんかこうファンとの集いみたいなものを開いてもいいかも知れないねぇ。毎年懇談会はやってるけど、その他にね。

 例えば練正館で夏休みのうちの1日をみんなで来て、バーベキューをするとか、そういうのがあってもいいかも知れないねぇ。練正館では自由に練習してけっこうだけど、レッスンは受けられませんとか(笑) もちろんこちらの余裕のある時で、余裕のある日、さりげなく、っていう感じでやれればベストじゃないかなぁ。

 それこそねぇ、どっかでゴルフコンペを開いてもいいかも知れないね。例えばさ、景品をみんな各自1品持ってくるのよ。いつもうちの忘年会でやるんだけど、それこそある人間は貯金箱持ってくることもあるし、ある人間はドライバー持ってくることもあるし、ある人間はセーターだとかね、何を持ってくるかわからない。

 ただし、あんまり高額な物はダメ。高額っていうとどのぐらいかっていうと、まあ様々な物があるけど、ドライバー1本なんていうのは値段にすれば高いけど、実質こうなんていうかお金が飛ぶ飛ぶっていう感じじゃないじゃない。5万も6万も現金が飛んでくっていう感じじゃないから、ドライバー1本なんてたまたまくじで当たったというかセールで当たったというか、自分で使わなくなったもんだとか、あるいは誰かからもらった、あるいはコンペの賞品でもらった、そういう余ったドライバーっていうのもあるかも知れないよね。

 そういう点で考えると、ドライバー1本持ってくるというのも悪いことじゃないし、値段よりもこう安く上がるっていうか。そういう感じで安くて高価なもんじゃない物を皆が1品ずつ持ってきて、それを賞品台に置いて、上位から順に好きな物を持ってかせると。そういうコンペなんかもおもしろいかも知れないね。この方法だと楽だしね。そう考えるとコンペ開いてもいいかも知れないなぁ。

 でもオン・ザ・グリーンの会員が全部来たらたいへんなことになっちゃうねぇ。例えばオン・ザ・グリーンにおいて、ゴルフ西遊記っていうコンペの名前にするよね。オン・ザ・グリーンのコンペ、あるいはゴルフ西遊記のコンペ、とするとしても、ゴルフ西遊記友の会みたいな物があって、その会の会員になることが条件みたいな感じかなぁ。

 で、その会員になった人に対しては会則を設けるわけ。もちろん親睦を一番としてやらなきゃいけないし、やはりみんなが集まって、初対面の人もいるから、やっぱりもめ事があるっていうのは一番よくないし、やっぱりせっかくみんな楽しみに集まったのに、なんかまとまらないで終わっちゃったっていうのもダメだから、基本的にやっぱり西遊記友の会みたいな物はとにかく一にも二にもやはり親睦と、それから友好に基づき、あとはやっぱりゴルフの力量の上達、みたいなね。

 親睦を一とし、ゴルファーとしてのマナー・技術の向上を図り、そして、人間としての深みを増していこうというふうな物があってもおもしろいよね。

 まあ、オン・ザ・グリーンのスタッフや会員と相談して、それからかな。


(1997.7.29掲載)

ウッズの弱点

 いきなりだけど、確かにウッズはすごいと思う。僕はゴルファーとしてはすごいと思う。体の使い方、スイングの理論も、テクニックも、現実に動かすテクニックもね、あるいは肉体的なことも、やはりすべてに新しいし、自分達の理論とはまた違う、それこそ最新モデルであるし、すばらしいんだけど、でもやはり、やはりまだ子供だ。

 全英オープンのプレーを見ても全米オープンのプレーを見ても自分がうまくプレーできなかった時に自分の気持ちを、要するに忍耐、あるいは落ちつかせる、あるいは集中力を保ちながら上手にコントロールしてくことっていうのができないね。

 全英オープン見て思ったのは、あぁ、ウッズは勝てないなと思ったの。それはなぜかっていうと、あの全英オープンを力でねじふせようとしてるよね。力でねじ伏せようとしてるっていうのは、どんなに無力なことか。例えば大自然を前にしては、いかに力持ちであろうと、いかに頭がよかろうと、やはり人間ってのは、一人の人間としてそこに立たされたら、非常に無力になってしまうと思うのね。人間は全知全能じゃないと思うんだ。

 それがいくら才能があっても、自分の思い通りに、あるいは思いのように、力でコースをねじ伏せよう、言い換えれば自然をねじ伏せよう、自然を負かそう、打ち負かそうとすることはやっぱり、力を驕る者は力によって敗れるみたいなね、そういう言葉がぴったり当てはまるような気がしたし、そんなプレーだったね。

 だからトリプルもあったし、ダボもあったし、ダブルパーもあったし、結局終わって考えれば、それらがなければ、ダボがボギーになり、ダブルパーがダボだったり、トリプルがボギーで済めば、もっともっと違う形のゴルフができたのに、それができなかったっていうのはやはりまだなんていうか子供だなぁっていうふうに思ったね。

 そのまだ子供の部分が、ウッズの1つの弱点だろうね。だからこれからどういうふうに、例えばダイヤモンドのようにね、ダイヤモンドのすごい原石があるとするじゃない。あるいは名前になんとかの涙だとかさ、なんとかの星だとか、そういう形でダイヤって呼ばれることがあるけど、やっぱりきれいにカットしていかないと、それはほんとにすばらしいダイヤモンドとしての名誉っていうのかな、誉れっていうのかな、そういうのを受けないよね。

 そういう点ではタイガー・ウッズのゴルフっていう物の、あと10年後っていうのは非常に興味があるんだけどね。タイガー・ウッズ10年後どうなっちゃうんだろうなぁっていう気がするんだ。それは僕だけじゃないと思うんだけどね、そう思ってるのは。やっぱり前にも言った通り、脅迫とかずいぶん来てるみたいだし、やっぱりいろんな意味で10年後、タイガー・ウッズっていう選手がいたよね、とかいう話になってしまうのか、それとも10年経った時に、いやぁ、タイガーはやはりすごかった昔から、っていうふうになるのか。なんかわかんないね。

 でもさあ、2、3試合勝てなかったからってスランプって書かれちゃったら、こっちなんてたいへんだって、ほんとに(苦笑)


(1997.7.30掲載)

長女のキャディデビュー戦

 先週はちょっと残念な結果になっちゃった。でもまあ、この際いろんなこと言わないで、とにかく毎日毎日のスコアをね、楽しみにしててください、ということにしときます(苦笑)

 先週は最終日長女がキャディやったんだ。雅生はマスターズでやったけど、彼女はキャディのデビュー戦でした。がんばったよ。子供をキャディに使うと、やっぱり自分が父親だなっていうのはすごく感じるね。選手としてっていう気持ちっていうことよりもやっぱり父親っていう気持ちが強くなるね。特に長女の場合は強かったね。

 ところが最初のハーフで3パット4回なんだよ。もう怒涛の3パット攻撃でさぁ、もう3パットだけじゃなくて2メートルぐらいのパットも2、3回はずしてるから、ほんとに前半入らなかったねぇ。

 やっぱり彼女のためにねぇ、今日1日実のある1日にして欲しいっていう気持ちは、なんとなく祈りとして持ってたんだけどねぇ。願い事としてね。

 でもまあ、それがいいスコアか悪いスコアかは、やってみないとわからないわけだけど、いいスコアで勉強できればいちばんいいんだけど、悪いスコアであったとしても、例えばその中に得る物があればなぁっていう気持ちがあったね。まあそんなこともあったりした1週間でした。

 今週は新潟オープンでフォレストゴルフクラブに来てるんだけど、自分が優勝した新潟オープンとは違うコースを使うんだ。36ホールあって、違う18ホール使うんだけど、まあどちらかというとちょっとトリッキーかなぁっていうようなコースだねぇ。

 このコース、比較的いいところだし、まあトリッキーはトリッキーだけど、おもいきってやってきますよ。


(1997.7.31掲載)

客観的にわかることが大切

 今週は杉原さんのアドバイス通りというか、テイクバックをちょっと変化させてね、やってみようと思ってる。ちょっとね、初日のスコアが良ければこれがこうでこうでこうでよかったんですよ、って言えるんだけど、なにぶんまだ回ってないし、今、なるほど!って思っていろいろやってるところなんだ。

 少しだけ言うとね、気持ーちね、僕のテイクバックはインサイドに入りすぎてるんじゃないかということを、杉原さんは言われてるんだよね。ただだからってアウトに上げればいいっていうんじゃなくて、アウトに上げながらそのポイントポイントがあってね、それを直したほうがいいんじゃないかというアドバイスもあるんだけどね。

 本人の意識としてはインサイドっていう、あんまりそういう意識はないんだよ。特別インサイドに引いてる意識とかそういうのはないんだけど、やはりビデオテープとか、いろんな物でチェックすると、あぁ、やっぱりインサイドかなぁっていうふうに感じることはあるね。

 ビデオでのチェックっていうのは、そりゃあもう当然やるね。やっぱりビデオっていうのはいい教育材料っていうのかなぁ。客観的にわかるのがいいね。アマチュアの人もやっぱり客観的にわかるっていうことはいいことだから、練習場でもビデオテープとか使うといいかも知れないね。

 悪い部分がわかって初めて、それを直すという次のステップに進める。そして、頭の中でわかったことっていうのが体に伝わらないと、やはりゴルフっていうのは100%にならないじゃない。頭でわかってるだけじゃダメだし、体に伝えられなかったらそれもいけないし。頭でわかったことが体に伝えられるっていうことが非常に大切なことになってくるよね。けっこう本人は“やってるつもり”だというのがいちばん大きいよね。プロでもやってるつもりっていうふうになっちゃう時がある。そういう時はやっぱりビデオとかでチェックしないとわからないね。

 例えば人間ってこうおおよそのケースで、これはゴルフだけじゃなくて生活面でもそうだけど、人から「お前こうなってるよ」って言われても、なかなか直せないと思うんだ。ただ、ビデオとか、あるいは何か客観的な物で何かそれを証明されると、なるほどっていうふうに素直に思えると思うんだよね。そういう点では、思ってるだけだと、あるいは感じてるだけ、あるいは注意されるだけじゃあ直らないっていうことだよね。