バックナンバー(1997.6)


 

(1997.6.3掲載)

素晴らしい!!って感じ

 さて、また味どころを紹介します。

 前回兵庫だったから・・・そうだなぁ、大阪の北新地に1つあったんだけど、それはもうお店なくなっちゃったからねぇ。名古屋は・・・ないねぇ。

 それからずっと行って・・・沼津。沼津っていうか三島ね。三島にレストラン「たかの」っていうのがある。この「たかの」っていうのは、箱根の富士屋ホテルっていうのがあるんだけど、そこのレストランにいたシェフの方がお店を開いた。ここのね、ハンバーグはね、まあ、日本一だよ。ここのハンバーグステーキは日本一おいしい。ってまあ、日本の全部の店で食べたわけじゃないけどね(笑)

 ただ、もう、自慢できるというか、素晴らしいというか、ひとくち口の中に入った瞬間に、素晴らしい!!っていう感じだね。それからスープがすごくおいしい。またタンシチューだとか、そういった物に使っているソースがこれまたおいしい。ぜひここも行ってほしいね。国道1号線沿い。箱根の山から降りてくると沼津に入ってくるんだけど、ちょうど山を降りきる手前なんだよね。下から行くと1合目というところかな。ちょうど沼津の町がずーと見えるぐらいのところの左側にある。

 それから沼津にはもう1軒、船のホテルがあるんだよ。西武がやってる。あそこの裏側、湾の反対側に「マナ」っていうお店がある。ここもいいよぉ。ここもちっちゃなね、元ね、誰だったかな、どっかの外国人大使の、別荘だったんだ。こじんまりとしたきれいなお店でね、白い建物。

 でオルゴールがね、すごいんだ。大きなオルゴール盤があってね、それが時間を告げるんだよね。9時だとか9時半だとか10時だとかなると、30分おきに音楽が流れてね。これが立派。それこそ直径50センチぐらいのオルゴール盤が回るからすごいよ。もちろん料理もおいしい。

 それから駅前の近くのラーメン屋さん。なんだっけなぁ、「とんきち」だったかなぁ。ここのラーメン餃子もうまいよ。


(1997.6.4掲載)

実りある1週間

 しかしまあ、先週のギャランは感動も何もなかったね。感動がないって言ったら変だけど、僕自身はいいプレーを、宇部の時に少しヒントをつかんだんだけど、ギャランの時、それが心持ちできるようになってきた。で、手が動かない手が動かないって言ってたんだけど、それがほんとになぜ手が動かないんだっていう原因もわかってきたし、それに対しての対処方法もわかってきて、ほんとに実りのある1週間だったんだけど、おそらくテレビを見ていた人は、なんかつまらないテレビだったんじゃないかなって思うんだけどね。

 カメラワークっていうか、日本のスポーツ映像技術の未熟さかも知れないね。もっともっと僕はゴルフの中継っていうのはおもしろくなっていいと思うんだけどね。

 今回ジャンボまでの差は4つ。そうだね、1日1つだね、考えてみるとね。そのぐらいのつまらないミスっていうのが、今の差かも知れないね。

 ジャンボも今回はダブルボギーとかつまらないミスがそうとう多かったみたいだけどね。

 最終日に特に感じたことというのがある。最終日1番2番バーディバーディで出て、6番のロングもバーディ取って3アンダーになって、トータル6アンダーになってたんだよね。その時点でトップは8アンダーだったんだ。

 で、7番のショートホールで、ピンまで200ヤード近くあるんだけど、ピンが左側、池越えのところギリギリに切ってあったのね。で、自分はやはり3アンダーで来てるっていう気持ちをこう、悪く使ってしまったというのかな。本来なら3アンダーで来てるんだから・・・要するに虎穴に入らずんば虎児を得ずだよね。優勝しようと思ったらやっぱりチャージ、トライが必要だと思うんだけど、決してそんなに難しい状況が揃ってたわけじゃないのに、心持ち右側の安全なほうに打っていって、それが結果的に奧のエッジまで行ってしまったんだ。で、奧のエッジからピン1メートル半まで寄せて、すごく難しいアプローチっていうか難しい状況だったから、それでしょうがないなっていう状況だったんだけど、寄り切らないって言ったらおかしいんだけど、その1メートル半ぐらいの上りのパットが残ったんだ。

 そのグリーンのエッジから打った条件としてはそのぐらいだろうっていう1メートル半ぐらいまで打ったんだけど、結果的にそれをはずしてボギーにしてしまって、3アンダーが2つに減ってしまったんだよね。だからここがやはり1つのチャージのポイントだったと思うんだ。もしその安全なほうへ打つんであれば、確実にパーで逃げなければいけないし。

 練習日に、そのピンに対しては、たとえグリーンをはずしても左側のほうがいいぞ、というのに気付いてたんだけど、前の組が2人グリーンの中央寄りに乗せて、そこから惜しいパットで、まあ無難にパーで切り抜けてるのを見たせいもあって、なんとなく自分もそっちに打っておいたほうがいいかなっていう気持ちになってしまったね。

 そこがやっぱり3アンダーを大事にしていこうっていう気持ち、それはそれで当然なんだけど、そうじゃなくて、3アンダーでトップと2ストローク差、ある意味では、1つの勝負の山がくる状況であったんだよね。だからそれを逃したっていうのが痛かったね。

 でもそういう状況になってきたというのが、うれしい材料っていうのかな。宇部以前はそういう状況になれなかったからね。


(1997.6.5掲載)

やっぱりアメリカってすごい

 ちょっと前の話になるけど、日本プロでの丸山はよくやったと思う。よくやったと思うし、展開が非常に彼に有利な展開というか、いい展開だったよね。やっぱり今年つるやとキリンで逆転負けしたのが活きてたんじゃないかな。でも今週は残念だったねぇ。メモリアル最終日棄権しちゃったね。全米オープンの予選そのものも棄権したでしょ。素振りをした時に右肩を痛めたって。素振りもできないっていうことで、やめて棄権して帰るって。残念だね。

 メモリアル出てる選手で、マンデーに出る選手はたくさんいるんだよ。でもその全米オープンの予選に出るために、メモリアルを棄権する選手がいるっていうのはすごいことだし、こういうところにアメリカのすごさっていうのを感じるね。

 じゃあ例えば日本オープンだったらどうなんだと。日本オープンのマンデーがあるから、予選があるから、最終予選があるからって、あるトーナメントの最終日を棄権してまで、例えばその日本オープンの前の週ね、日本だと全日空あたりになるのかな、その全日空オープンの予選を棄権して、予選に出るっていう選手が、日本では・・・皆無だろうねぇ。またそういうシステムも作れないだろうし、そういう決断もできないんじゃないかなぁ。いやぁ、それはすごいことだよ、それは。日本風に考えるとね、マンデー1日ずらしてっていうふうに思うんだろうけど、それがやっぱりアメリカなんだろうね。

 メモリアルは毎回雨にたたられるんだよ。僕が何回か出た時もやっぱり雨ですごかったもん。あそこの降り方はまた半端じゃないんだね。降る!っていう感じ。ど〜だぁ〜〜!!っていう感じ。もうグリーンが浮いちゃうんだから。もう池になっちゃうんだ。日本では年間に2つ3つは雨で流れる試合はあるんだけど、メモリアルはとにかく毎年雨にたたられるよ。

 そういえば、全英オープンも行ければ行きたいね。行くために努力するよ、それはもちろん。行くために努力するけど、それはやっぱり相手があることだし、自分自身のこともあるし・・・でもまあ、行ければっていうのは、僕が行ければ行きたいっていうのは、非常に行きたいっていう気持ちと一緒なんだ。


(1997.6.6掲載)

もー、とけちゃう!

 またおいしいお店の話をします。

 前回三島まできたから・・・ぐーと上がって、そうだなぁ、栃木県佐野市にあるラーメン屋さん。「森田屋」さん。ここ「森田屋」さんのラーメンはうまいよ。これまた日本一だね。

 あと、僕の地元の群馬県桐生にあるのが、「下美屋」。こーの「下美屋」のソースカツは、もう死ぬ前に1食だけ食べていいって言われたらこれしかない。こーれはおいしい。

 それからぐーと行って、栃木県日光市にあるステーキハウス「和牛」ここのステーキは日本一うまい。もう溶けちゃう。ワインがね、すごくいいワインっていうか、たくさんの種類があるんだよね。それでペンションがついてる。この「和牛」さんは自分のところで牧場を持ってて、岩手に持ってるんだけどね、前沢っていうところで、その前沢牛を自分の牧場で育てて、赤ちゃんの時から飼育してるわけ。だから立派な牛が育つんだよね。

 またぐーと行って、一挙に北海道行きましょ。北海道札幌の「野火炉」。この「野火炉」のね、毛ガニのお刺身は最高もうこれも溶けちゃう。こーれもうまいよ、ほんとに。

 それから札幌東急インの地下にある「ケルン」。こーれもうまい。ここのチーズフォンデュは最高。それとね、ジャガイモ料理。こーれも天下一品だわ。

 こういう店って、日本中飛び回ってるとね、なんとなく探すんだね、不思議と。出会うというかね。

 いくつか書いてきたけど、なんか洋食派みたいだなぁ。肉のほうが魚より好きっていうわけでもないんだけどね。昔は肉好きだったけど、やっぱり37、8歳ぐらいから和食に変わってきてるよね。結局もたれてね、つらいんだよ。最近は肉食べる時は構えないとダメだね。


(1997.6.7掲載)

気がつくとクラブ持って……

 初日と2日目でスタート時間がだいたい午前と午後で分かれてる。今週の場合、初日は8時40分スタートだった。8時40分スタートだとだいたい5時ぐらいに起きるんだけど、午後スタートの時はだいたい8時前ぐらいだね。2日目は12時50分ぐらいのスタートだった。だから食事だけは不規則になるね。

 いま中島家はゴルファーが3人、1人はプロゴルファー、もちろん僕だけど、なんかツアープレーヤーが3人いるみたいな感じだよ。上の長女でも年間10試合ぐらいあるでしょ。下の息子になると20試合ぐらいあるんじゃないかなぁ。

 まあ4日間じゃないけどね、彼らは。4日間っていうのはこないだのフジサンケイ、まあ通ればだけどね、フジサンケイとかギャランぐらいだけど。けっこうあるんだよ、1日とか2日間の試合とか。アマチュア選手権とか学生選手権とか、プロのマンデーだとか、ジャンボ杯みたいなやつだとか。

 しかし話は変わるけど、改めて考えてみたんだけどね、青木(功)さんみたいに日本帰ってきてパチンコしたいとか、釣りしたいとかいう、そういう趣味はねぇ、願望はあるんだよ、釣りをしたいとかさ、そういう願望はあるんだけど、なんか気がつくとクラブ持ってボール打ってるんだよなぁ(笑) 趣味に乏しいねぇ。せいぜい待ち時間っていうか、ゆっくりしている時間は本を読んでるとか、そのぐらいしかないなぁ。

 今泊まってる蔵王のホテルの前にいい川が流れてるんだ。ほんとに渓流釣りには最高じゃないかと。で釣竿でも借りようかなと思ったら、「前の川は魚がいません」って。なんで?って聞いたら、あの火山の上に蔵王の山があるから、やっぱり魚が住める川じゃないみたいね。だからもっともっと下に行かなきゃダメです、ホテルの前じゃダメなんですって言うんだ。魚の影すらありませんって。

 こないだの川奈行った時も釣りしたいっていう願望があったんだけど、息子と一緒だったでしょう、もう月曜日から練習場に、ゴルフ場に入っていっちゃうから、釣りもできやしないっていう。

 パチンコや麻雀できないんだよねぇ。トライしたことがないっていうか。見たことはあるぐらいしかないんだよ。せいぜい言える趣味って・・・パチンコだの麻雀だのっていう、青木さんにとってのそういうものって、僕の場合何があるんだろう・・・、あっ、1つあった、1つ。

 今年の夏ね、久しぶりにキャンプに行こうと決めたんだ。キャンプってのは、川のそばにテント張って、魚釣りしたり川に潜ったりして魚取って、けっこううまいんだよ、川に潜って魚捕ったりするの。銛でついてね。で焼いて食べて。そういうのを今年は久しぶりに復活だね。いいよー、アウトドアは。


(1997.6.8掲載)

アフリカ行ってるって……

 趣味と言えばね、こんだけ旅行してて、やっぱり趣味は旅行なんだな、僕は。わかった、いまわかった。旅が苦にならない、旅が好きだっていうのが。

 でも、ツアーの時はせいぜい時間ができても1時間とか、そういう単位だから、どっちにしてもゆっくりできるっていうのはないね。でもその土地その土地の空気を吸うっていうのはおもしろいよ。やっぱりね、味が違う。においが違うっていうのかな。

 例えばこないだ山口行って、山口の空港に降り立って、空気を吸うでしょ。そうすると、あっ山口だなぁっていうふうに思うし、やっぱり神戸だったら神戸のにおいが、なんていうかな、神戸に来たなっていうにおいがするしね。不思議なもんだね、北海道もそうだし、東北もそうだし、みんな違うよやっぱり。

 移動は飛行機と電車、車・・・まあケースバイケース。今回は車。東北道でぴゅーとさ。車も東京都内を抜けるルートじゃなければね、そんなに苦にはならない。東京都内を抜けていかないといけないルートになると、渋滞で1時間2時間かかるんだけど、東京入らなければ比較的動いてるから楽だよ。研修生が一緒に行ってくれるから、運転はだいじょぶなんだけど。

 で、荷物が多いから、宅急便でクラブを送るの大嫌いなの。宅急便では絶対送らない。どんなに遠くてもキャディバッグは自分で持っていくね。だからやっぱり4、5時間ぐらいのところだったら車だね。やっぱり人にまかせられない。

 海外なんかでなくなるっていう話聞くけど、あれは乗り継ぎでなくなるんだね。僕なんかも2、3回あったよ。カナダ行った時は、クラブがヨーロッパのほうに行っちゃって、月曜日に着いたんだけど、クラブが戻ってきたのが水曜日だったね。

 日本に帰ってきた時も、成田でほら、カウンターでグルグルグルグル回ってるでしょ、荷物が。いつまでたっても出てこないんだよ。それで調べてくれって言ったら、なんかアフリカのほうへ行ってるって。そういうことがあったね。

 でも戻ってきてくれてありがたいよね。戻って来なかったら、作るのがたいへんだからね、同じ物を。その頃はまだパーシモンだった。メタルではまだないね。向こうは盗難もあるし、戻ってくるのはほんとありがたい。


(1997.6.9掲載)

パターをどう練習するか

 今日は技術的な話をしようか。パッティング。そうね、パターをどう練習したらうまくなるかっていうのはいいかも知れないね。

 まずね、パターの距離感。距離感を養う方法として、これどんなところでもいい、家の中の絨毯でもいいし、あるいは畳の上でもいいし、あるいは公園の砂の上でもいいし。どんなところでもいいね。できれば練習場のグリーンだとかそういうところのグリーンでやるのがいちばんいいんだけど。

 とにかく、2メートルずつね、例えば最初3メートル打つ、次は5メートル、7メートル、9メートル、11メートルというように2メートルずつ距離を出してく。増やしていって、今度はそこからだんだん距離を下げてくる。それが1つの練習ね。

 それからもう1つは、10メートルだったら10メートルを、同じところに止めるように、10メートルの距離感をきっちりと合わせる。次に5メートルの距離をきっちりと合わせる。これの繰り返しだね。

 で、ゴルフ場でできればいちばんいいんだけど、今度は上りの10メートルと下りの10メートル。スライスラインの10メートルとフックラインの10メートル。上りの5メートルと下りの5メートル。フックラインの5メートルとスライスラインの5メートル。こういう練習をすると、非常に距離感っていうか、パッティングのタッチというものがよくなってくるね。

 で、基本的には3メートルから5メートルぐらいの、上りのややフック。やや上りのややフックラインを練習すると、いちばんいいかも知れない。これなぜかっていうと、僕がパッティングの時に、手が動かない動かないっていうふうに言ってたよね、去年ぐらいか。それっていうのは、上りのフックラインに対して動かなかったら、絶対に入らないんだよ。上りのフックラインというのはとにかく手が動かなかったら入らない。だから、手を動かすためにも、その上りのフックラインをしっかりと練習するっていうことだね。

 それから1メートル半ぐらいのパットで、カップに対して強めに入れる練習。それからもう1つ、カップにちょうど、カップのふちからぽろんと落ちるぐらいの練習。こういうものを混ぜるといい。


(1997.6.10掲載)

キレとタメ

 昨日はパターだったから今度はショットのほうを。

 まず1つ覚えてて欲しいのは、練習場の打つ方向に向って、右の打席を使う場合には体のキレが良くなる、逆に左の隅の打席を使うと、今度はタメが良くなる

 それはなぜかっていうと、打席っていうのは基本的にまっすぐ割り切ってあるわけだね。真ん中を向いてるわけじゃないのね、ほとんど。右の打席だったら右にまっすぐ、左の打席だったら左にまっすぐの打席になってるんだね。

 でも左の打席に立つと、左側にすぐのところに網があるわけだ。網があるからどうしても狙いが、ちょっとこう、心持ち中央寄り、練習場の中央に向って打つようになる。そうすると、打席に対しては人間まっすぐ立ちやすいんだけど、意識としては真ん中に打ちたい、だからダウンスイングで、心持ち体が開くことを妨害できるというか、いい意味で体の開きが少なくなってくる。そして自然にこれが、体のダウンスイングのタメを作る練習になってくる。

 逆に右側の打席を使うと、同じように打席に対して、比較的人間っていうのはまっすぐ立ちやすい。直線的に割り切ってあるからね。豆腐を切るように切ってあるわけだから、やっぱりあまり打席に対して歪んだ構えをしたくない、というのがやっぱり感覚にあると思うんだ。

 それで真ん中に打つ気持ちがあるけど、やはり自分のすぐ目の前がネットになってる分、どうしても構えよりは左に振ってくる。構えより左に振るっていうことは、体の回転、そして今度はキレのほうがよくなってくる。そういうふうになりやすいね。

 これはだいたいトッププロだったらほとんどわかってるし、これを取り入れて練習はしてるね。


(1997.6.11掲載)

低い球で直線的に

 ショットの練習では、だいたいショートアイアン、アプローチから少しずつ大きなクラブにしてくよね。で、その時にだいたい5発、あるいは6発、5、6発ぐらいで次の番手に上げるんだけど、できたら基本的にまんべんなく練習したほうがいいね。ピッチングウェッジからずぅっと番手を上げていってね。

 それからできるだけ避けたほうがいいことがある。打ち上げの練習場はよくない。なぜかっていうと、体重が残る。体重が残ってあおり打ちになる。どうしてもキャリーを出したいという気持ちがあるから、そうなってしまうね。

 後はね、越えるか越えないかのネットがある場合に、ネットの上のほうに当たるほうが飛ぶとは、決して思わないで欲しいんだ。ネットの根本に落ちるんだったら、中段に当たってる人のほうが飛んでるって感じるかも知れないけど、ほんとはそうじゃなくて、ネットの中段なんてただの高い球でしかないわけだね。

 低めのボールでネットの下にぶつけるほうが、現実的にはスイングはどんどんどんどん良くなってくる。だから練習場に行った時に決して奧のネットの上段に当たったからうれしいっていう気持ちを持たないで欲しい。必ずネットに対して、直線的に当たっていくように。これがものすごく大事だね。

 プロっていうのはみんなそういうことを自然にやってるね。自然にっていうかみんなそういう研究をして、蓄積してやってる。

 まあ簡単だけど、練習の参考にしてください。


(1997.6.12掲載)

応援ありがとう!!

 地方によっては梅雨でたいへんでしょ。いい天気だよ、こっちは。北海道は梅雨がないって言うけど、去年は梅雨があったんだけどね。長雨だったから。いやぁ、やっぱり北海道は食べ物がおいしいねぇ。なんでなんだろうね。やっぱり空気なのかね。なんかちょっと違うよね。

 さて、全米オープンだけど、ジャンボは手をケガしてるし、ちょっとアゲンストの風だね。ゴルフコースっていう意味じゃなくて、手をケガしたりとかね、やっぱりこう向かい風がちょっと吹いてるかなぁって感じだね。勝つのは誰だろうなぁ。全米オープンの予想は難しいよ、やっぱり。予想できないけど、勝つ勝たないは別にしてやっぱりタイガーは騒がれるだろうねぇ。日本選手はいいとこ予選通過だと思うよ。ジャンボ加瀬選手。

 ひょっとしたら加瀬選手のほうがいいような気がするんだけどね。やっぱりマンデーから行って、マンデーから行った人間ってけっこう意外とね、本戦でも活躍できそうな気がしてくるっていうのかな、流れっていうのをつかんでるっていうのかなぁ。ただ全米オープンだからね、気合いの入り方も違うだろうし、ましてや今年アメリカでずっとやってるし、その中で1つの目標である全米オープンに出場っていうのをかなえたわけだから、そういう点では前後の試合はともかくとして、充実してると思うんだ。

 まあ人の話はおいといて、こっちの札幌とうきゅうオープンもがんばらないと。読者のお便りでも応援メッセージもらってるし。あの、ほんとがんばるから、あきらめないでがんばるから、自分はやっぱり勝てるっていうふうに信じてるし、手応えっていうのかな、そういうのも感じてきてるから、がんばるから・・・応援のほうもね、あのなんていうか、懲りずにっていうか、あきらめずにっていうか、よろしくねぇと(苦笑)

 僕に憧れてとかね、言われると、やっぱりそういうの聞くと「えぇ僕じゃなくてもいいのに」とかさ、例えばそれが倉本選手でもよかったのに、あるいは湯原選手でもよかったのに、あるいは外国のね、ノーマンだとかそういう誰でもよかったのに、自分をそういうふうに思ってくれるっていうのはすごくありがたいね。ありがたいっていうか、感激しちゃうよ。

 そんなに影響力あったのかなぁとかさ、いろいろ考えちゃうね。がんばらないとほんとに。


(1997.6.13掲載)

ハードルは高くしてあげないと

 ここのところパッティングで手の震えがなくなったから、まあ、それであとは打ち間違いとか、ラインの読み違いっていうのはあるんだけど、手が震えてもうどうにもなんないっていう状態はぜんぜんなくなって、脱したからね。それで少し調子がよくなってるね

 そろそろ1つ優勝が欲しいねぇ。欲しいし、ほんとに勝ちたいっていう気持ちが強いね、今ね。

 やっぱり自分の子供達にもね、見せたいよね。彼らが見てるのは、年代的に理解力の弱い時にたくさん勝ってるから、あっお父さん勝ったんだな、また勝ったんだな、その程度でしかなかったわけじゃない。ゴルフで勝っていくというのがどれほどたいへんかっていうのが、今だったら彼らはわかってるわけだよ。わかっているはずだし、わかりつつあると思うんだね、ほんとの意味で。

 だからそういう意味で、ほんとに勝つ、勝利者になるというのがどれほどたいへんなことなのか、どれほどの準備をしなきゃいけないことなのかっていうのが随分わかってきたと思うんだ。そういう中で、自分がね、また勝ってあげられると、彼らにとっても影響が大きいんじゃないかなと、いい意味でね。そう思うんだけどね。

 子供っていうのはある意味で父親を越えるっていうのかな、やっぱり目標にしてきた部分もあるし、うちの父親は、まあプロではなかったけど、ただなんていうか父親のスケールっていうのかな、父親のやってきたことっていうのか、生き様っていう物に対して、負けないように勝ちたいっていう気持ちが自分にもあったわけだから、当然それは彼らの中にもあるだろうね。

 だからその目標っていうのか、ハードルっていうのは、やっぱり高くしてあげないといけないよね。


(1997.6.14掲載)

公式戦のコースセッティング

 今週のコースはところどころフェアウェイのはけてるところっていうのか、コンディションの悪いところもあるんだけど、比較的全体的にはコンディションとしてはよく仕上がってるかなっていう印象があるね。

 この札幌の後は大阪よみうり、その後がミズノ。その後のフィランスロピーは休むつもり。連戦だしね。というか、こないだも言ったけどキャンプ行こうと思ってる。だからちょっとその週のどこかに1泊2日ぐらいで川に行こうかなぁと思って。

 公式戦なんだけど、ちょっとプロモートがヘタっていうか、一時期の日本プロじゃないけれど・・・ほんとに公式戦として考えるんだったら、5年ぐらい、あるいは6、7年先までのトーナメント会場決めて、そしてその準備をとことんやり尽くしてね、練習場、あるいはコースレイアウト、受け入れ体制、あるいは地元ボランティアとの協力体制、いろんな物を含めて、その準備をされきった物が、僕はメジャートーナメントだと思うんだよ。公式戦っていうか。

 ところがやっぱりなんか決め方が安易、あるいはコースレイアウトにしても即席っていうか、にわかに作った物だから、落ちつききってない、バンカーを足したにしても、あるいは引いたりしても、グリーンのアンジュレーションつけたにしても、こぶをつけたにしても何をするにしてもそれがまだトーナメントやるときにははげちゃびんっていうかツギハギで残ってる、形もマッチしてないっていうか落ちついてないっていうか。

 全米オープンなんてそういう点ではすごいすごい。それはもうコース改良自体が3年ぐらい前に全部でききっちゃうでしょ。あとは細かい調整だけでって感じになってる、その時点で。だいたいコースが決まるなんていうのは、7、8年先まで決まっているわけだから、そりゃあやっぱりいいコース、あるいはいい準備ができるよね

 だからそういう意味でやっぱりフィランスロピーっていうのも、あるいは公式戦っていうものを考えるんだったら、もっとやってほしいよね。


(1997.6.15掲載)

三菱ギャランの18番

 こないだのギャランでのジャンボの発言を踏まえて、コースについて続けよう。

 まあ日本のトーナメントでファインショットが少ないっていうのは、前に言ったように、芝生が違いすぎるって言ったよね。要するにジャストミートしない。ジャストミートできないような状況がある。だから例えばこないだの三菱ギャランの18番を、ジャンボがすごくほめてた。ここ1年でいちばんいい18番だったと。

 ところが僕から言わせてもらえば、あそこがもしオーバーシードがきっちりしてあれば、左側の池のところのラフなんて要らなかったと思う。TPCの18番じゃないけど、池までフェアウェイにしちゃって、で、右側のラフをもうちょっと、10ヤードぐらい寄せてくると。

 要するにフェアウェイ全体を池ギリギリに作ると。そうしたらもっともっとスリリングなホールになったと思うし、だから、18番の作り方、あのパー4の作り方っていうのは、確かにいいものではあるけれど、あれが、ギャランの18番が、そんなに目立ってしまうっていうことは、ほんとにパー4のいいホールが少ないっていうことが逆に言えるよね。

 だから自分からすると、あの18番でももっとこうすればよかったのに、と思えるところがあるのに、それでさえもいいホールになってしまうっていうのは、いかにパー4の難易度があるいは完成度が低いのかなって思わざるを得ないね。


(1997.6.16掲載)

Never Give Up!

 札幌とうきゅうの最終日はね、なかなかよかったよ。少しバーディも取れたし。惜しいのが2日あったけど、でもそんなことは笑って済ませることができるぐらい、よくなってきた。だいぶね、まとまってきたよ。そうだなぁ、ミズノあたりに・・・いい感じだけど、でもちょっと苦手だからなぁ、あそこのコースは(苦笑)

 最近はラウンドしながらキャディとの間でNever Give Up”っていうのが合い言葉になっててさ、で、口ずさむテーマ曲があるんだ。昔『大脱走』っていう映画あったでしょ。スティーブ・マックィーンとかチャールズ・ブロンソンだとかが出てた。あれを口ずさむようになったね。あの大脱走のテーマ音楽を口ずさみながらね、なんとかこのピンチを脱しようぜって感じ。

 そういえばマックィーンで思い出したけど、ル・マンに出てる日産の期待のR390、これはがんばってほしいねぇ。ル・マンは大好きでね。なぜル・マンが好きかって言うと、映画俳優でもともとスティーブ・マックィーンが好きだったんだ。『パピヨン』も好きだしねぇ、ライフルの・・・『拳銃無宿』だったかな、テレビドラマのほうも好きだったんだけど、ちょっと短めのライフルを持って出てくるんだけど、ほんとあの人の出てる映画好きでね。

 で、あの人が『栄光のル・マン』っていう映画を作ったんだ、自分の自費でね。その『栄光のル・マン』っていう映画は僕が中学ぐらいだったかな、見たんだけど、すごく感動したね。自動車レース、ル・マン24時間を舞台にしたドラマなんだけど、それからル・マンっていうか、モーターレースっていうのかな、そういうのが好きになった。でもまあ他のモーターレースにあんまり興味ないんだ。例えばインディ500だとか、鈴鹿のF1日本グランプリだとかあるけれど、自分の気持ちの中ではこう、ル・マン24時間、これしかないの。これがこう燦然と輝く。マツダが何年か前に優勝したんだけど、それからまあレギュレーションとかいろいろ変わって、ロータリーがまあほとんどノーパワーになっちゃったっていうかね、あんまりよくないんだけどね。

 そんな中で、今年日産がほんとにこう、日本の作った車で、日本人ドライバーで勝とうっていう意識で、送り出してるんだけど、どうなんだろうねぇ。すごいよ、売り出されるんだよ、その車。たぶん何台かだと思うんだけど、こないだの雑誌に書いてあったのは推定1台1億円じゃないかと。まあ、1億円にはならないと思うんだけど、すっごい車なんだよ。ほんとにこれ日本人が作ったのかっていうようなそういうすばらしさがある車だね。

 ほんとに寝る時間がないよね全米オープン見なくちゃいけないわ、ル・マン見なくちゃいけないわで。月曜日は1日休養だわ(笑)


(1997.6.17掲載)

アメリカでプレーするということ

 今回の札幌とうきゅうでのプロアマで一緒に回った人からお便りが来てるね。一緒に回った人達がほんと上手な人でね、1人が250ぐらい飛ぶ人で、1人が260ぐらい飛ぶ人かな。で、もう1人も240ぐらい飛んで、みんな上手だった。で、予選を勝ち抜いてきた人達なんだよね、僕と回った人は。で、すっごく喜んでくれて、団体優勝もしたし、すごく楽しかった。

 なんかね、うちにアスパラガスを送ってくれて、日曜日帰ってきてからさっそく食べたんだ。おいしかったおいしかった。ああいうプロアマだったら毎週でもいいかなっていうぐらいおもしろかったね。コースもね、フェアウェイの状況もところどころ悪かったんだけど、なかなかいいコンディションだったし、天気もよかったしね。

 初日2日と直道プロと一緒に回ったけど、やっぱりパターに苦しんでる感じがあるね。自分よりはまだちょっとよかったけどね。ただまあ話をしていた感じでは、やっぱりそのパッティングがもう少しうまくいかないと、アメリカでは優勝争いできないから、それがやっぱりつまらないというか、気になってるところみたいだね。

 やはり優勝争いできて初めてゲーム自体のおもしろさっていうのが、深くなってくるから。だから予選は通る、まあショットとかね、そういう部分は悪くないわけだから、予選は通るんだけど、やっぱり自分が思ってるステージで戦えないっていうのかな、そういうのがちょっと感じられるね。感じられるっていうか、話してる感じでも優勝争いがもっともっとできるようだったら、アメリカ行っててもおもしろいのにっていうような感じがあったね。

 彼の場合、日本を捨てて行ってるわけじゃないから、やっぱり日本を捨てないと向こうでは活躍できないよね。だからいま行ってる加瀬選手なんかでも、やはりいずれその問題にぶつかると思うんだけどね。

 やはりそのツアーを捨てきれるかどうか。またもっともっと大きな対極的なもっと大きな目で見ると、じゃ有望な選手がどんどんどんどん日本を捨てていって向こうでやってしまうと、日本のツアーというのもおもしろみがなくなってくる。逆に、今の若い人達が、十代の子供達のことを言ってるんだけど、彼らが、いろんなところでプロになって育っていったらいいんじゃないかなっていうふうに思うんだよね。ある子はアメリカでプロになる選択をする、ある子はヨーロッパを選ぶ、ある子はカナダ、あるいはオーストラリア、アフリカ、いろんなところで、その国々のプロゴルフ協会っていうのはあるわけだから、そういうところで育つっていうのも1つの方法だと思うんだよね。

 まだいまのところそういう子供達は多くはないけど、もう少ししたらもっとはっきり出てくるんじゃないかな。


(1997.6.18掲載)

ベストなクラブセッティング

 お便りのほうでクラブのつながりについて聞かれてるんで、ちょっとクラブの話をしてみようか。

 やっぱりクラブっていうのは、パター除いてだけど、13本のつながりで選ばないとたいへんなことになる。でも飛ぶドライバーあるんだよね、確かに。それこそ僕がアマチュアの人が振るような、例えば300グラムだとか、320、330ぐらいまでのクラブを振るとほんとに飛ぶんだよ。極端に言うと、今使っているクラブよりも20〜30ヤード飛ぶんだ。でも、ただそれだけなんだ。

 他のクラブっていうのは、例えばアイアンなんていうのは、ラフから打ったりするぶんには、今度は重さがないと芝の抵抗に負けちゃうんだよね。いくらスピードがあっても、芝を押し切っていけないんだ。フェアウェイウッドにしてもそう、地面にあるボール打ったりするには、それなりの重さというか、圧力がかけられないと飛んでかないんだね。

 ドライバーだけの競技、というんだったら話は別なんだけど、やはりゴルフっていうトータルの競技で考えると、やはり13本トータルで考えて、重量をどこで設定するか、例えばアイアンのアプローチから上げていって、結果的にドライバーが何グラムになるか、というふうに考えていくほうがベストだと思うんだね。

 ドライバーを何グラムにして、アイアンをこうしよう、まあよっぽどお年をめされた方とか、女性の方とかは別にして、競技思考の人のために言うんだけど、ドライバーが飛ぶからこのドライバーの流れでっていうふうにいくと、スコアはよくならないと思うよ。


(1997.6.19掲載)

毎日変わるって驚き?(笑)

 このホームページ見てる人けっこういるみたいだね。いやぁわりと見たって言われるんでびっくりしちゃう。こないだも家内の実家の山口でパソコンやってる親戚の人が、覗いてみたらしいし。でもって、見たって言う人に聞くと、ほとんど毎日変わるっていうんでびっくりしてるみたい(笑)

 ところで台風来るね。なんかあさって来るらしいけど、明日午前中の8時8分スタートなんだ。午前中の8時8分というのは早いんだけど、起きる時間は5時なのね。5時なんだけど、早いほうがいいことはいいんだ。かえって遅いよりもね、時間の過ごし方っていうのがてきぱきといくというかね。

 これが1時とか、12時半とかいうと、どうしても一度6時ぐらいに目が覚めちゃうじゃない。そうするとまだ早いからっていってもう一度、つまり二度寝しちゃうよね。で、二度寝すると、けっこう疲れるんだ。二度寝しても結局8時ぐらいにはちゃんと起きちゃうでしょ。8時に起きて、なんちゃかんちゃ動いて、でコース2時間前に着いて、まあそのへんならいいんだけど、12時以降のスタートだと二度寝が怖いっていう感じだね。

 じゃあ寝なきゃいいんじゃないとか、あるいは目覚ましを8時ぐらいにして、そこまで寝ればいいじゃないって言われるんだけど、やっぱり習性で、どっちかというと早く起きるタイプだから、ちょっとつらいね。いちばんベストなのは10時付近だね。そうすると6時ぐらいに起きて、でゆっくり支度をして、で、コース1時間半から2時間前に入って、でなんちゃかんちゃできるから。

 しかし・・・得意だね、この“なんちゃかんちゃ”っていう言葉。『中島プロ』も、もうちょっと言葉の勉強して、標準語をきっちりとしゃべれるようにならないといけないねぇ(苦笑)


(1997.6.20掲載)

ほんとに悔しかったね

 全米オープンの話をしようか。

 トム・リーマンが17番でピンを狙って失敗した。17番も18番もフック打ちの彼にとっては楽なはずなんだよ。楽っていう言い方は変だけど、チャンスはあるね。特に17番はグリーンの中央からフックがかかっていけばピンに寄るから、おそらく当たりが悪かったんじゃないかなぁ。自分が思っているよりも早くフックしたとか、距離が足らなかったとかね。

 18番なんかもトム・リーマンの球ってのも、もう少し右からいっていればバーディチャンスにつくだろうし、まあ、難易度としては困るセカンドショット、あるいはティーショットじゃないけど、ああいう状況の中で、しかも全米オープンで、しかもボギー・バーディ・ボギーときてしまった、その後の17番だとやっぱり狙いにいってしまうだろうねぇ。

 しかしあの中継はほんと腹立ったね。なんだかさ、水を差されたというのか、えっ?って感じだったね。1分置きにコマーシャル入ってくるし、やっぱり全米オープンはNHKがやってほしいなっていうふうに、僕は素直に思ったね。気付いたら18番にいるんだもんね。

 あたかも次の番組の中で「それでは引き続き全米オープンをご覧下さい」って言われたって、なんだか途中がとぎれとぎれでさ、なんの感動があるんだっていう感じだよ。僕は初日から全部生で見てたんだよ。その結果がねぇ、あれだからねぇ。ほんとに悔しかったね。

 あんなことするんだったら、中継の権利買うなっていうんだよ。

 同じ民放でもマスターズのほうがはるかに上手だよね。マスターズは上手だわ、あんなことしないもの。全英オープンの中継やってるからわかると思うんだけどねぇ。だからちょっと腑に落ちなさすぎるね。今度ぜひテレビ局に言っとく。ちょっとね、ほんとに言わなきゃいけないと思うよ。

 しかし、ノーマンもがんばってもらわないと困るねぇ。メジャーは全英オープン2つだけだからね。まあ確かに強いけれど、やっぱりいまのランキングトップは、僕が思うに・・・そうだなぁ、三つ巴じゃないけど、リーマン、ウッズ、やっぱりファルドかなぁ。なんだかんだ言ってもファルドは全米オープン予選落ちしないからね。まあ、ノーマンは四天王に入れて・・・って感じだろうね。


(1997.6.21掲載)

クラブ選びと車選び

 僕のクラブセッティングの場合、サンドウェッジからの流れで、まあ当然スチールシャフトを使ってるし、カーボン使う気がまだないんで、やっぱりスチールのほうが好きなんだね。で、その流れで行くとどうしてもドライバーの重さが、僕の場合350グラムを切れないんだ。352グラムぐらいなんだね、今使ってるのが。

 352グラムっていうのは現実にプロの中でも重たい部類のほうに入るんだ。中には330グラム台の選手もいるんだけど、やはりどっちかっていうと、330グラム台の人っていうのは、ちょっと非力っていうか、少し足らないかなっていう、足らないって言ったら変なんだけど、やはりどちらかというと、ちょっと飛ばない選手が使うかなぁっていう感じ。力のない選手っていうのかな。逆にある程度力のある選手というのは、重めのクラブで押し切っていっちゃうっていうところがあるね。

 そうだなぁ、セッティングに関して・・・じゃあ例えばこう考えてみよう。じゃ車を買いましたと。ある人が車を買うのに迷いましたと。資金的にまあ余裕がありますと。じゃあ何を買いましょう。ポルシェがいいなぁフェラーリがいいなぁって買いました。さあ、友達とゴルフに行こう、キャディバッグ・・・あれ? スーツケース・・・1泊で行こうと思ったら、あれ、友達が乗れない、えぇ、どうするの? と。そういう感じだよね。さあゴルフ場行きましょうよって、サーーって行けるけど、いつも独りぼっちで行かなければいけない。助手席にはキャディバッグとボストン

 あれぇ、ほんとに自分の車選びはよかったのかな、と。じゃあベンツを買いましたと。そしたらキャディバッグは3つ入る。ボストンも3つ入る。あぁ、小振りだったら4つ入るよ。ボストンも4つ入るよ、じゃ4人で楽しく行ける。じゃあどっちの車を買う? そりゃやっぱりライフとしてトータルで考えた場合には、やはりそういうセダンタイプの車を買うよね。

 だからゴルフもスコアメイクっていうことを考えて、やはり18ホールをトータルで考えたら、やはりそういう設定にしたほうがいいと思うんだね。それをドライバー1本だけ飛ぶ、言い換えればスピードが出るスポーツカーを買いました。でも、高速道路のいい状況ではバーーンとスピード出るけれども、ただそれだけで、工事中のところ、あるいは友達と行ったら、全然用を為さなかった。そういうクラブの設定の仕方じゃ、やっぱりいけないと思うね。このクラブが飛ぶからっていって、それだけでは選んじゃいけないっていうわけ。


(1997.6.22掲載)

日本オープンの格式を上げないといけないね

 フジサンケイクラシックの時、ブラジルのほうからアマチュアがプロアマに来てたけど、これからは日本もやっぱりそういう社会になってくるんじゃないかな。世界のツアーの選手が、自分の国で試合に出れなければ、どんどん来ると思うけどね。

 それこそインターネットの世界じゃないけど、世界中からアクセスできるわけじゃない。アメリカだって日本人がね、向こうでがんばろうと思ったら行けるわけだし、日本だって逆に言えば向こうから来て戦う、そしてその国の人間も、負けまいとしてがんばる。言い換えれば多国籍になるのかな、これからは。日本ツアーも否応なしにそうならざるを得ないだろうね。

 日本オープンなんかも現実にたくさんの国の選手が出てきてるわけだし、選手の出場資格もいろんな物があって、それを見れば、いろんな国の選手が出れるようにはなってるんだ。ただ、日本まで航空運賃をかけて来るとか、出場枠の順位には入れるんだけど、わざわざ来るのが面倒だとか、いろんな要素がある。現実には日本オープンぐらいになると30人ぐらいの外国人選手は出てるよね。当然韓国とか台湾とかも入れてだけどね。

 PGAとかそういった団体がもっと力を入れて、もっと各国に働きかけるっていう必要性があるんじゃないかな。例えば、日本オープンのチャンピオンがマスターズに行けるとか、あるいは全米オープンに出れるとかね。そういう明確なね、出場規約、全米オープン側に日本オープンのチャンピオンを出場させるとかね、マスターズの出場カテゴリーの中に日本オープンチャンピオンを招待するとか、そういう物を設ければ、もっともっと日本オープンの格式っていうのかな、こう、インターナショナルな格式っていうのが上がるんじゃないかなって思うんだけどね。

 例えば日本オープンのチャンピオンでありながら、全米オープンに招待されないとかいうことはあるわけだから、やっぱり本来はそういうことがあってはいけないと思うんだよね。日本オープンっていう、要するにその国の一番のナショナルオープンのチャンピオンが、それだけの国際的な評価を受けるべきだと僕は思うんだけどね。それはもっと関係各位っていうのかな、そういったところが働きかける必要性があるんじゃないかな。


(1997.6.23掲載)

充実してきてるよ

 いやぁ、今回はね、デビューしてから久しぶりに、スタートがものすごく悪かったね。ダボとかボギーとかけっこう出てね、けっこうたいへんだったよ。

 もう予選落ちしちゃうんじゃないかっていう感じだったけどね。で、2日目はもう、ぜひともと思ってがんばったんだ。2、3日目3アンダーで、最終日は1アンダーだったんだけど、2日目の1番から53ホールノーボギーなんだ。だからけっこう充実はしてきてるんだけどね。でもさすがに2日目でエネルギーは使っちゃったかなっていう感じ。

 最終日は久しぶりにね、タイオープン以来の檜垣兄弟の弟檜垣豪選手と回ってね、なかなかおもしろかった。だいぶ彼も成長した感じでね、いいゴルフしてたよ、今日は。特に大阪は地元だから、応援の力強さもあったけど、ほんとにゴルフがよくなったね。まあお兄さんと弟と、今年は両方注目に値するんじゃないかな。

 そういえば、途中の感じを見るともう決まりっていう感じだったけど、丸山は勝ったのかな? 試合が終わっちゃったらもうコースにはいないいない。だいたいそういうもんなんで結果知らないんだ(笑)

 鈴木亨も今回がんばったみたいだね。けっこういいスコア出してた。初日終わって「パターが入んないんですぅ」ってもう泣き言言ってたから、どれどれって見たら、ほんとに悪いストロークしてたんだ。ダウンブローに打っててね。球がやっぱり回転が悪いなぁっていうことで、初日の夕方、2日目の夕方、3日目の夕方と、けっこう練習グリーンでチェックしてあげたり、自分の練習したりで、けっこうその成果が最終日に出たみたいな感じだったね。

 もうね、大阪から直接金沢に来てるんだ。今回はちょっと疲れちゃった(笑) 今晩は金沢の夜でも満喫しますよ(笑)


(1997.6.24掲載)

コースコンディションの恩恵

 公式戦というと、もう1つが日本プロ。いちおうメジャーになるんだけど、やっぱり日本オープンと日本プロを比べると、どうしても横綱と大関の差ぐらい出てきてしまうっていうかね。

 やっぱりコース選びっていうかなぁ、仮に東京ゴルフ倶楽部で日本プロやりましょうとか、あるいは関西の広野ゴルフ倶楽部で日本プロやりましょうとか・・・まあしょうがないんだけどね、ゴルフの発祥そのものが、日本でゴルフを初めて広めていったのが、アマチュアの団体であるということが言えるから。

 やはりアマチュアの日本ゴルフ協会っていうのが、USGAと同じように、やはりその国のリーダーだよね。だからどうしてもUSGAがUSPGAよりも権威としては上になっていく。英国プロゴルフ協会よりはR&Aのほうが上になっていく。それは仕方のないことなんだけれども、やはり少なくとも大会のコンディション、あるいはコースセッティング、グリーン、その他諸々のバックアップ体制も含めてだけど、もっとクォリティを上げていってほしいっていう気持ちはあるね。

 公式戦に限らず、前にも言ったことなんだけど、やっぱりもっと点と点で攻められれば、もっとエキサイティングなゲームになるし、逆に言えば点と点で攻められるゴルフ場であれば、アマチュアの人にももっとおもしろさが出るんだよね。例えば飛ばして、セカンドショット無理でも打って、グリーンの近くまで持ってけばいいやっていう発想で、いま多くのほとんどのゴルファーが回ってると思う。

 ところが、仮にオーバーシードしてあったり、フェアウェイがきっちりしてジャストミートできる状態、そしてグリーンがそのジャストミートのボールを受け入れてくれるようなグリーンであれば、アマチュアの人でも、じゃあここはスプーンで打つよりも1回6番で刻もうと、そしてPSでフルショットの距離を残そう、そのほうがパーを取れるぞ、あるいはバーディ取れる可能性が高いぞ、そういうゲームプランニングができてくると思う。

 でも、今の状態だと100ヤード残すよりは30ヤード残すほうがいい、100ヤード残すんだったら50ヤードのほうがいい、そういうふうな、近くなればなるほどいいやっていう、そういうコンディショニングなんだよね。コースコンディションの恩恵を受けるのは、何もプロだけじゃないんだよ。


(1997.6.25掲載)

今週の観戦ポイント

 今週はがんばりたいね。ミズノオープンはね。ホストだし。

 ミズノをやる朱鷺の台って、17番グリーンにバンカーがあるコース。

 朱鷺の台は16番17番は特徴があって、16は風向きによってはこう選手がイーグル狙いで来るからね。ただし、右のバンカー、左のバンカー、どっち入れてももう出すだけだから、フェアウェイに行かなければ話にならないっていうホールだね。

 17ショートホールは、6、7番ぐらいのアイアンだったらそれなりにおもしろいんだけど、やっぱりあんまり長いクラブで打つホールで、グリーンの真ん中にバンカーがあるとちょっとやだね。あのホールも風がアゲンストだとけっこう番手でかいの持ってたんだけど、まあティーグラウンドがちょっと前に出たから、今は5、6番で打てるからいいんだけどね。

 ティーショットがバンカーの反対側に行ってしまうことがある。そういう場合はサンドウェッジで打ったりとかしちゃうけど、まああんまりこう好ましくないね。僕らもやっぱり打つのに気が引けるというのか、やっぱグリーン痛めちゃうからねぇ。

 で、バンカーがあるから、そのピンの位置に対してそのバンカーをどういうふうに避けて乗せてくるかっていうのを見たらおもしろいよ。

 条件によってはバンカーに入ってくれたほうがいいっていう時もあるよね。左奧にピンがあって、左手前に乗ったらバンカー越えになっちゃうじゃない。だからそういう場合はバンカーから打つほうがスピンがかかるから、バンカーのほうがありがたいっていう時もあるけどね。まあバンカー狙って打つ人はいないだろうけど(笑)


(1997.6.26掲載)

西遊記をイギリスから…

 いやぁ、疲れた。なんか疲れたぁ。試合は木曜日からなんだけど、やっぱり6連戦目だし、で、先週あの出遅れからがんばったじゃない。で、やっぱりちょっと疲れたね。

 疲れた時は疲れたと思って、疲れてない疲れてないと思うんじゃなくて、疲れた、もうほんとに疲れた、よーし疲れちゃったぞと、でもってそれで気分転換をして、そこに新たに線を引いてさ、がんばるのがいちばんいいみたい。だから一応、水曜日でもう疲れはピークを越えたと。だからこれ書いてる水曜日はめちゃくちゃ疲れたということで(苦笑)

 撮影を火曜日にやった。今年は特別バージョンのコマーシャルとかはないみたい。今週はカレンダーとか、ちょっとしたポスター用の写真しか撮らなかったね。

 さて、全英オープンへの切符。いまのところがんばれば入れるっていうポジションだから、がんばりたいね。いまのところね、2人抜かなきゃいけないんだ。約200万弱の差だから、まあ彼らが予選通ったとして、上位に入ったとして、いろんなケースバイケースの金額の差っていうのがあるけど、まあ単独で3位以内に入れば固いと思うね。

 でもちょっと苦手なコースなんだよね、前にも言ったけど。あのね、グリーンすっごい速いよ。マスターズ並に速くしてるね。グリーンはほんとに速くて、ちっちゃくってアンジュレーション強いから、オーガスタみたいに広くてアンジュレーションが強いところだったらまだなんとかってところだけど、ほんとショットからプレッシャーかかってくるからたいへんだよ。

 どうして朱鷺の台が苦手かっていうのは、言葉ではうまく説明できないねぇ。なんかこう、波長の合わない女の人とお茶を飲んでるような、私は結婚する意志ないですよ、この人とは、っていうような人となんでお茶なんか飲まなきゃいけないんだっていうような感じの・・・表現が適切かどうかわからないけど(笑) けっこう得意な人も多いんだけど、やっぱり苦手な人のほうが多いっていう感じがあるね。

 でもぜひがんばって、西遊記をイギリスから届けたいね。


(1997.6.27掲載)

柔よく剛を制する

 こないだ、いいコースというのはプロだけが恩恵預かるんじゃないんだって話をしたけど、もうちょっと話すとね、プロだけがジャストミートできる芝生を好む、プロだけがジャストミートできる状態だったら恩恵に預かれるっていうんじゃなくて、アマチュアの人も、ゴルフっていうのは飛ばす競技じゃないんだ、飛ばすだけの競技じゃないんだと、要するにゲームプランニングなんだと、コースマネージメントなんだと、それこそ柔よく剛を制することができるゲームなんだと、そういうおもしろさっていうのがもっともっと出てくる気がするんだ。

 でも、なかなか点と点でっていうのは日本のコースではないんだよねぇ。日本で唯一そういうおもしろさがあるといえば、前にも言ったけど北海道クラシックはいいよ。試合で使われたことはないんだけどね。

 プロの試合を開催することは、今の日本のゴルフ業界では、まあ日本オープンとか特別な試合は省いて、やはりコースの宣伝だからね。うちは宣伝しなくてもいいっていうオーナーだったら、試合を開こうっていう意識はないね。

 試合っていうのは、コースのほうから売り込む場合もあるし、プロゴルフ協会がこのコースにしようという働きかけをする場合もなくはないんだけど、まあ僕はその辺あんまり詳しく知らないんだ、実は(苦笑)

 どういうふうな設定でコースを選んで、どういうふうなリクエストでゴルフ場がアピールしてくるのかなっていうのはわからないけど、ただどっちにしてもここでやったらいいのになっていうコースがちょっとないよね。

 ただね、トーナメントやるとなると、やはりギャラリーの移動ルート、それから付帯施設の建設、中継、その他もろもろの違う要素が入ってくるから、単にゴルフ場自体がいいって言っても、難しい問題が出てくるよね。駐車場とかね、練習場、あるいはギャラリーをどこに集めてどういうふうに流していくかとか、さまざまな問題があるよね。そういったところをクリアできるコースというのがまずあるから、コースの良さだけで決められないから難しいね。


(1997.6.28掲載)

21世紀のクラブ

 火曜日にクラブテストをちょっとやったんだ。アイアンセットのカーボンシャフトのをいま作ってるんだけど、作ってるというかテストしてるんだけど、2セットできてきたのね。で試し打ちしたと。

 アイアンというのも2番からピッチング、サンドウェッジまであるから11本あるわけだ。2〜9、ピッチング、PS、サンドで11本。11本のテストだから、2セットだと合計で22本。1本のクラブを約10球打つとして、220球。そのアイアンのセットだけでね。それに自分のアイアンを打ち比べるから、33本330球。けっこうそれで水曜日疲れてたのかなぁ(笑)

 新しいクラブは、もうヘッドはだいたい90%ぐらい決まったんだけど、やっぱりアマチュアの人とか、あるいはレディースだとか、カーボンを使いたい人のために、独自のカーボンシャフトをいま作ってるんだよね。いままであるシャフトをつけるんじゃなくてね。

 ほんとにいいクラブだよ。スイートスポットが横に広くてね、打った球が力強く飛んでいくんだね。だからやさしいクラブなのに力強いボールが打てるという、相反する物を両方持ってるクラブで、上から見た外見のデザインもまたずいぶん違うんだ。

 作ってるのはミズノプロの新しいモデルでね、もうTNは難しすぎて廃版なんだって。僕が作るクラブは広い層には使えないと。ある特殊な、プロラインというかね、プロ専用、コンペティター専用しかない、というようなことでやっぱりなんか変わるらしい。ある意味ではTNっていうのはマニアックなクラブだから、やっぱりタイガーが使うような、ほんとにこうヘッドスピードがあって、自分が目指すのは日本アマだ、とか、そういうアマチュアの人にしか使えないんじゃないかなぁ。

 それで依頼を受けて、レディースからツアープロまで使えるクラブということで、ほんとにたいへんな思いしてやってるんだけどね。

 ほんと使いやすくて・・・ただ1つ欠点というか、僕にとってはうれしい欠点なんだけど、新しいクラブ、このセットを見ると、使うと、いままでのクラブにはもう戻れないっていう感じ。デザインがぜんぜん違うから。コンセプトとしては21世紀のクラブだから。って書いてもわからないだろうなぁ、持てばわかるんだけどなぁ(笑)

 レディースからジュニア、普通のアマチュアの方、それからトップアマ、プロ、そういう5段階の層をカバーできるっていう・・・すごいと思うよ。


(1997.6.29掲載)

コースをいじるということ

 女子ツアーのスポンサーの社長がコースを難しくしてプロのレベルを云々という話がある。

 実際のところ、その社長がどの程度、ゴルフコースの設計の能力というのかな、それがあるかないかでずいぶん変わってくると思うんだね。中にはゴルフ好きの会社の社長だとか、ゴルフ場のオーナーがいて、コースを改造するっていう話は多々あるね。けっこう多く聞くけど、はたしてそれが、100%いい方向で変わってるかというと疑問符がつかざるを得ないよね。

 プロに挑戦というか、例えばアメリカツアーなんかでよくあるんだけど、あるホールで220ヤードぐらいあって、普通にいくと3番アイアンとか、2番アイアンとか、使うホールがあるとするよね。でもちょっとそれが条件が悪くなって、雨が降ったり、あるいは、風がアゲンストになったりすると、平気で50ヤードぐらいティーグラウンドを前に持ってくるのね。そうすると180ヤードぐらいのホールになるんだけど、条件としては自然の環境が変わったせいでほとんど難易度が高くなると。

 風がない状態で後ろから3番アイアンで打ったのと、風がある状態で180ヤードになっても前にいって5番だとか4番アイアンだとかで打つ状況と、なんら変わらないというか、むしろそれほどやさしくなってないんじゃないかっていう状況があるんだけど、そういうふうにいろんなアレンジができるホールっていうのかな、その気象状況によってティーを変えられる、あるいはそれだけのユーティリティっていうのかな、っていうのかな、そういうもんがある中で作りきるとなると、素人としては難しいんじゃないかなというふうに思うんだね。

 ただ単にプロを苦しめるために難しくするんだったら、グリーン小さくして、ティーを遠くにして、しかもグリーン固くして、前後に池設けて、バンカーをバァーーと配置すればいいんだけど、それはただのいじわるにしかならないところもあるよね。

 そのコースは、僕は回ったことがないから、現実的にどの程度難しくなったのかわからないけどね。


(1997.6.30掲載)

言い過ぎだぞってなるかも…

 昨日話したトーナメントではアンダーに賞金が出るって聞いた。でもね、アンダー出したらお金っていうのは、僕から言わせると趣味が悪いね。アンダー出したらってさぁ、それってお金じゃないでしょ。難易度上げて、さあこのコースを打ち負かしてみてくれと、そしたら自分はほんとにプロの力量っていうのを認められる、びっくりすると。まあシャッポを脱ぐと言うかね。俺がこれだけ難しくしたんだから、これを破ったら賞金だっていうだったらなんか未だにバブルかなぁっていう感じがしちゃうね。あくまで個人的な意見だけどね。

 池ポチャが多いっていう話もある。これに関しては、まあどっちがどっちなんだかわからないねぇ。プロがヘタなのか、それとも社長が難しく作りすぎたのかわからないけど、2、3年前にも話題になったよね。それで女子プロ協会からクレームがついて、ティーの位置を変えたとか変えないとか。

 だからある特定のホールを難易度を上げるっていうんじゃなくて、やっぱりコース全体の練習場から含めてのクォリティを上げていくというか、そこに納得させられる物があれば、優勝が例えばオーバーパーになってもいいと思うんだね。

 例えばこないだの全米オープンみたいだったら、みんなが理解できるんだけどね。トム・リーマンがあそこでピンを狙いにいって、失敗して池に入ったのもわかるんだよね、17番ね。ああいうのもわかるし、あのボギーは要するに攻めと成功と失敗が紙一重の中の攻めだから、みんなが理解できるんだけど、なかなか他の試合で、特に女子の試合なんかだと納得できないっていうところがあるだろうね。

 そういうコースセッティングだったら、2オーバー3オーバーあるいは10オーバーが優勝スコアになってもいいと思うんだけど・・・まあはっきり言えば女子プロはたぶん中島プロ言い過ぎだぞっていうことになるかも知れないけど、女子プロ、もうちょっと厳しいコースをやってもいいかなと僕は思うよ。

 例えばこれ、聞いた話なんだけど、風が強くて中止になったっていう話もあるぐらいだから、男子じゃ考えられないよね。風が強くて中止になるっていうことは。雨が強くてプレーできないという状況で中止になるということはあっても、風が強くてグリーンの上でボールが止まらないから中止だなんていうのは男子はありえないんだけど、そういうことがあったという話も聞くし、はたしてほんとにそれでいいのかなって思ったこともあったけどね。

 ただ、あんまり女子の世界に関わりたくないというのか、女の人が怖いというのか、やはり・・・触らぬ神に祟りなし、というのか・・・女性は怖いですぅ!(笑)